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第12話「上がいる」
「確保しました!」
無線が飛ぶ。
現場は制圧された。
だが――
(違う)
氷室がこちらを見る。
「どうした」
「終わってない」
即答。
「何がだ」
「こいつは“末端”だ」
スーツの男を見下ろす。
「指示されて動いてるだけだ」
氷室の表情が変わる。
「上がいるのか」
「いる」
迷いなく答える。
《スキル“犯罪解析”が起動しています》
情報がさらに繋がる。
・資金の流れ
・通信経路
・上位存在
(……大きいな)
「規模は?」
氷室が問う。
「警察じゃ足りない」
沈黙。
公安の男が低く言う。
「どこまでだ」
一瞬だけ考える。
そして答える。
「国家レベル」
空気が止まる。
氷室が呟く。
「……公安か」
(近いな)
「どうする」
氷室が聞く。
「決まってる」
短く言う。
「全部潰す」
公安の男が目を細める。
「できるのか」
「できる」
即答。
沈黙。
氷室がわずかに笑う。
「いいだろう」
「最後まで付き合え」
(完全に乗ったな)
夜の街を見る。
(ここからが本番だ)




