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第10話「拠点特定」
深夜。
氷室の車で移動する。
車内は静かだ。
「場所を出せ」
氷室が言う。
「一つ目は倉庫街」
即答。
「二つ目は?」
「雑居ビル」
「三つ目は?」
「まだ絞り切れてない」
氷室が頷く。
「優先は?」
「倉庫だ」
理由は簡単だ。
(中心だからだ)
「そこが“核”だ」
車が止まる。
倉庫街。
静まり返っている。
だが――
(いる)
空気が違う。
《スキル“犯罪解析”が起動しています》
情報が流れ込む。
・見張り2名
・内部に5名
・武器あり
「人数は?」
氷室が聞く。
「最低7」
「武装は?」
「ある」
氷室が無線を取る。
「応援を呼ぶ」
「遅い」
即答。
氷室がこちらを見る。
「突入する気か?」
「もう始まる」
(時間がない)
氷室は一瞬だけ考え――
「……少数で行く」
(決断が早い)
「援護は?」
「最低限だ」
(十分だ)
倉庫を見据える。
(ここからだ)
氷室が小さく言う。
「突入のタイミングは?」
「今だ」
即答。
一拍の間もなく、全員が動き出す。
(これで終わる)




