仕事で妻を放置なんて…ロクな事はないよwww
妻が猫になった経験…あなたにはあるだろうか?
えっ?たまに猫耳をつけて甘えてくるって…
それはごちそうさま。
残念ながら…
そういうのじゃないんだ。
あっ失礼。
僕は作家。
妻からは夫ちゃんと言われている。
妻のことは妻ちゃんと呼んでいる。
えっなぜ名前で言わないかって?
僕も妻ちゃんも名前で縛られるのが嫌なんだよ。
生粋の中二病だからね。
それはさておき…
作家というのは
世間様からは暇そうに見られて
実のところ
『締め切り』と『打ち切り』という
2大疾病に蝕まれている者が多い。
この病に感染してしまうと。
『打ち切り』の恐怖で筆が進まず
『締め切り』の恐怖で直前になると
SEのデスマーチのように
過酷なスケジュールに追われるようになる。
僕の場合
この2大疾病には
運よく感染していないのだけど
やはり忙しい時は
猫の手を借りたくなるほど
忙しくなるものだ。
どれくらい忙しいって?
そうだね。
クリスマスのケーキ屋くらいかな。
まー人によるだろうけどね。
そんなこんなで、
超忙しいピークを過ぎた時
事件は起こった。
みんな大好物の
密室〇〇事件だ。
そうそう。
外部からは侵入できない孤島で
内側から鍵がかけられており…
って
そっちじゃなくって
密室置換事件だ。
僕の住んでいるマンションの部屋は
結構な高層階で
窓からは外にはでられない。
そして窓にも内側から鍵がかかっている。
おまけに
扉にも鍵とチェーンがかかっている。
そして妻ちゃんが突然消えた。
僕も妻ちゃんもずっと家にいる。
妻ちゃんは専業主婦で
僕は作家
だから基本的には24時間一緒にいるわけ。
そして朝起きたら。
なんと妻ちゃんがいない。
ふつうに考えると
家出じゃないのって思うでしょ。
でもさ
結構な高層階で
窓からは外にはでれない。
そして窓にも内側から鍵がかかっている。
おまけに
扉にも鍵とチェーンがかかっている。
そして妻ちゃんの代わりに
猫がいた。
黒く毛並みのキレイな猫。
ここまでくれば
ほぼ100%の人が
あっ妻ちゃんは猫になったんだって
思うよね。
あれ思わない???
いや作家の仲間は
「うんうんわかるよ。それ絶対だわ」
って言ってたよ。
ふん?
作家は特殊だって…
まあね。それは自覚がある。
でも家には猫がいるだけ、妻ちゃんがいない。
妻ちゃんの荷物を探すとある。
靴もある。
服もある。
つまり密室で妻ちゃんはいなくなった。
代わりに猫がいる。
しかも猫はめっちゃ懐いてくる。
もしかして…これは妻ちゃんが猫になったのではないだろうか?
そう思ったのだった。