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第九話 焼きふぐ

第九話 焼きふぐ

 ん〜久々の中国で、リョウちゃんにも逢えるようになったが、中国行きの準備って、何したらええのんかわからん。笑笑

『だーじゃーはお』や、『うぉ〜しぃ〜』から始まるくらいわかるが、今更、中国語の会話本読んでもなぁ〜

 そもそもコミュニュケーション能力には自信あるが、(ちゃんとしたビジネスやからなぁ〜 まーリョウちゃんに通訳して貰うからでイイか?!)で、要は、リョウちゃんにいっぱいお金を使ってあげれば、話はまとまるはずだ。

 しかし、必要経費は、いくら使えるのだろうか!?、服は確実に買わされる。リョウちゃんは所謂イイ女どころか最高級の雌だったのだ。

 男扱いがうますぎると言うか、その容姿で、男を殆ど言いなりにさせてしまう力があるのだが、ドSの女王とかでなく、ちゃんと愛があって、その最高級のいやらしい肉体で返してくれるのであった。

 ど天然なんだろう、悪気が全然全くなかったのだ。気取ってもいないし、愛もくれる。会う前から、頭の中の想像だけで、アドレナリンが出まくって、射精しそうだったが、リアルなセックスなら、そりゃあもう、最高なのであった。

 彼女とはずっと付き合っていたかったのだが、ある日友人の犯罪に巻き込まれてしまって、有罪になりかけたのだ。

 結局、無関係だと主張して、不起訴になったみたいだが、日本には居れなくなって青島に帰ってしまったのだ。その友人とはもう会っていないみたいだが、もうまともに暮らして欲しいと願う。

 今は、日本語が堪能なのを生かし、日系の企業に就職している。前出の釣り道具と船の部品の輸入だ。

 日本は造船の技術は昔から高いし、ちょっとした漁船の部品など、思いっきし、命に関わるので、ちゃんとした信頼のおける部品が、非常に大事なのである。

 日本の部品はちゃんとしている。島国だからか、昔からリアルに命に関わったから、手が抜けなかったのだろう。

 後、青島はビールが美味い。ビール工場があって、元がハイネケンだったのかは知らないが、ドイツの占領下の時代に、軍港になって、ビールの技術が伝わったらしい。今は、夕方仕事帰りに、露店でめっちゃ美味いビールが飲めるらしい。そんな色々な楽しい事しか考えていないが、一応仕事である。

 ビジネスマンとしては、ちゃんと仕事をするつもりだが、発想力の為には遊びも大事である。笑笑、

とりあえず、経理に行って申請して、必要経費は多めに出しておいた。

 夕方は、容子と飯を食いに阪神尼崎のふぐ屋に行った。給料も出たし、中国出張の為の気合いだ。

 ここは焼きふぐを食べさせてくれる店なのだが、めっさ旨いのである。基本ふぐは、てっちりや、てっさで、唐揚げついてくるぐらいだが、ここは焼きふぐがメインだ。

 てっちりのセットとかに一品だけ付いて来たりするが、この店は、メインが焼きふぐで、肉厚が全然違うのだ。容子は「また贅沢なんかしてぇ〜」とか言っていたが、

「いいやん、たまには、ご褒美だよ、お土産買ってくるし」、

「なんか嬉しそうねぇ〜女に逢うんぢゃないの?!」、

「仕事だよ、仕事!!」と半笑いでいると、

「あなたのスマホの待ち受け、超絶美人ぢゃなかった?!」、

「あーもう、終わったよ、容子がいるぢゃん」、

 と言うと、二人で大爆笑した。

「嘘つけないのよね、貴方って、笑笑、遊ぶのいいけど、本気になったら別れるわよ」、

「わかっているよ、ガキぢゃあるまいし」、

「帰って来たら、結婚してくれよ、仕事もうまく行来そうだし、この調子なら」、

「考えとくわ」と容子は笑っていた。

 それから、おねいさんが、焼きふぐのセットを持って来てくれた。煮凝りを食べて、酒呑んで、ふぐの皮から、片面十秒ずつ焼いて食べるらしい。

 その後もゼリーみたいな部位も片面三十秒くらい焼いて食べて、本日、白子は特別に出してくれて、一秒焼きで食べてと言われた。

 まず、皮から食べたが、まぢ泣きそうになるくらい美味かった。もう二度とてっちり食べるまいと思うほどだった。てっさに付いている、皮を、ポン酢で食ってどないすんねんの世界だった。

 で、そのゼリーみたいな部位も口の中でとろけるとろける。その間に、唐揚げも食べたが、唐揚げはもひとつだった。それだけは、別の店が美味かった。笑笑、しかし、最後メインの焼き、もう天国状態だった。

 牛肉なんか食えね〜よ、の世界だった。もう、舌触りが、極楽なのである。友人に教えて貰って、初めて来た店なのであるが、今まで散々、てっちり、てっさは好きなので食べて来たが、何かが全然違うのである。容子も上機嫌だった。「凄いわね、こんな美味しいふぐ食べた事はないわ」と喜んで貰えた。

「帰って来たら、少し出世するかなぁ〜」と言うと、「全然出世しなくてもいいから、ちゃんとした人でいて」と容子に言われた。

 とにかく、ふぐを堪能して、最後の雑炊だ。

出来上がった鍋を持って来てくれたので、火を入れたら、怒られてしまった。笑笑、

 そう言う所は高級店だなと思ったが、雑炊もええ塩梅だった。

 それから、タクシーに乗って、城の住む塚口のお化けアパートに帰って、容子とヤッて寝た。笑笑


 つづく〜

 

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