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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『特殊な部隊』の初陣  作者: 橋本 直
第十八章 『特殊な部隊』の真実

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第90話 お使いに出向くことに

「分かりました!アイスを買ってくればいいんですね!隣の工場に確か生協が有ったはずですから。そこまで行ってきます!」


 仕方なく誠はそう言って立ち上がる。


「よく分かってるじゃねえか、一週間も経ってないのに……昼飯の注文は忘れるなよ」


嫌味を言ってくるかなめにムキになりながら、誠は手にはタブレットを持つ。そして菱川重工豊川工場近くの『役員向けどんぶりもの専門店』のサイトを立ち上げた。


 かなめとカウラの注文がすでに登録されていた。その『値段の桁が誠の行くチェーン店より一桁多い』そこのどんぶりを選択して注文をした。


『給料が良いんだな……上級士官ともなると』


 まだ士官候補生の誠は苦笑いを浮かべながら画面を眺めた。


 特にランの『特級松』の値段を見て誠は『偉い人』とは自分の生きている世界が違うことを理解した。 

挿絵(By みてみん)

「あそこの生協は……あんまりいーのがねーんだよな。じゃあアタシはモナカ。小豆じゃなくてチョコだぞ」


 『偉大なる中佐殿』こと、クバルカ・ラン中佐は顔を上げて、そう言った。


「西園寺さんは何にしますか?」 


 誠は半分やけになって、態度のでかいかなめにきつい調子でそうたずねた。しばらくの沈黙の後、眼を伏せるようにしてかなめはつぶやいた。


「イチゴ味の奴。それなら何でもいい」 


 かなめは天井を見上げて、めんどくさそうにそう言った。誠に歩み寄ってきたカウラは、彼女の財布から五千東和円を取り出して誠に渡した。


「じゃあ私はメロン味のにしてくれ。あそこは工場の職員以外は現金払いだからな。金はこれで間に合うはずだ」


 誠はカウラから札を受取ると静かにうつむいた。


「はい!それじゃあ行ってきます!」


 苦笑いを浮かべるカウラに見送られて、誠はそのまま詰め所を後にした。




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