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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『特殊な部隊』の初陣  作者: 橋本 直
第十七章 この星系の真実

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第85話 見守る『存在』

「そしてその『存在』は遼州人が地球の日本の『ある時代』を模倣することで生き延びるすべを見出した……」


「生き延びるすべ?」


 誠の問いにアメリアはにやりと笑って答えた。


「そう、地球で一番満ち足りていた時代……『日本』の二十世紀末……その時代を模倣すればこの『東和共和国』は豊かに繁栄できると……」


 アメリアの言葉に誠はただ思い出をめぐらすだけで事足りた。


 誠の思い出もすべて二十世紀末の『日本』を模倣するものすべてであると思い知ったからだった。


「でも……なんで二十世紀末の日本なんです?」


 素直な疑問を誠は口にしていた。


「それは戦争も無いし飢えもない。国民総中流で貧富の格差も少ない……格差社会の地球圏から見ればある意味理想郷じゃない」


 そう言いながらアメリアは誠にウィンクした。


「別にそれは悪いことじゃないわよ。戦争ばかりのそのほかの時代を模倣するよりよっぽどまし。でも……ちょっと違うような気がしないでもないけどね」


 アメリアはそう言って苦笑いを浮かべた。


「まあ、二十世紀談義はそのくらいにして……その『存在』はおそらくどこの『人間型』生物でも持ち得るありふれた『妄想』を持っていたのよ。そして、『地球』には『妄想』についての具体的理論があり、『東和共和国』にはその『妄想』を具体化する『意思』があった……」

挿絵(By みてみん)

 静かにアメリアは続けた。


「『存在』……『妄想』……『意思』……『東和』……そんな『意思』がこのあえて遅れているこの国にあるなんて」


 誠はただぼんやりとつぶやく。アメリアの言葉は理解できない。それが何を意味するのか分からない。そして分かりたくなかった。自分達は満ち足りているからあえて進歩しようとしていないんだ。誠にとって東和の常識はその一言に尽きた。正体もよく分からない『意思』とやらが誠達の生活を決定している。そんなディストピア小説の一幕のような事実を誠は信じたくなかった。




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