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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『特殊な部隊』の初陣  作者: 橋本 直
第十六章 銃と女

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第77話 休み明けの朝

 休み明けの月曜日。誠は日曜日に買った原付に乗って司法局実働部隊の本部に出勤した。


「おはようございます!」


 誠は元気よくそう言って機動部隊の詰め所に入った。


 今日もまた、ランとカウラは出勤済みだったが、かなめはまだ席についていなかった。


「おう、神前来たのか」


 ランはそう言うと机に置いた将棋盤から目を放して誠を見上げた。


「また今日もランニングですか?」


 明らかに嫌そうな誠を見ると、ランの表情が曇る。


「オメーは徹底的に鍛えるって言っただろ?新人は走ってなんぼだぞ。それが世の中だ」


 はっきりとそう言い切るランに誠は苦笑いを浮かべる。


「何か西園寺が何か考えているらしい。私にも声をかけてきた」


 キーボードをたたきながらカウラはそう言った。


「西園寺さんが?銃ですか?」


 誠の頭に浮かぶのはかなめと言えば銃である。


「それも仕事のうちだ。うちは『特殊部隊』だからな」


 顔もむけずにカウラはそう言った。


「『特殊部隊』ですか?」


「そうだ『特殊部隊』だ」


 誠はカウラがいつもの『特殊な部隊』ではなく、『特殊部隊』と言う所がなぜか気になった。


「よう!おはよう」


 詰め所の扉が開くと相変わらず実働部隊の制服の袖を肩までまくり上げた姿のかなめが部屋に闖入(ちんにゅう)してきた。


「西園寺さん。銃の訓練をするんですか?」

挿絵(By みてみん)

「え?ああ、そうだな。ちゃんとオメエの銃は選んどいたから。カウラ、アメリアを連れてこい。アイツは今月まだ火器訓練してねえだろ?」


 誠の前で腕組みをしながらかなめはそう言うとそのまま自分の席についた。


「それじゃあ呼んでくる」


 そう言うとカウラは立ち上がって機動部隊詰め所を出て行った。


「それじゃあ、行くか」


 かなめは机の引き出しから銃の弾の箱をいくつか手に持つとそのままバッグに入れて立ち上がる。


「神前。先に行ってろ。アタシは準備してから行くから」


「分かりました」


 誠はそう答えるとそのまま射場に向けて歩き出した。


「射撃か……苦手なんだよな……」


 ぽつりとつぶやく。事実、誠には射撃の才能が欠如していた。


 利目が右だったり左だったりするため、右目で狙いをつけようとして左目に焦点を当てたり、逆にしてみたりとともかく狙いをつけるのが苦手だった。


「両目で狙える照準器って……無いのかな……まあ、有っても僕には使いこなせそうに無いけど」


 腕組みをして誠は機動部隊詰め所から廊下に歩み出た。




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