反撃開始
「父上!ご無事でしたか!」
「おお!皆良く無事だったな!」
内通者のお陰で父上達とも合流し、態勢を立て直すことが出来た。
「しかし、ゆっくりしている暇はないぞ。敵が混乱している今こそ好機だ。領へ帰るぞ。カルラが心配だ。」
「それは駄目よ。」
すると、自分達の元にシャインがやってくる。
まだ顔合わせはしていないはずだ。
「君は?」
「私は小さい頃にお見かけしたんですけどね。私はシャイン。シャイン・ゼニアです。ジェームズ・ゼニアの娘です。」
すると、父上は思い出したようだった。
「おお!ジェームズ殿の!覚えているぞ!いやぁ、大きくなったな!」
父上は近づき、肩を叩く。
心無しかシャインは顔を赤く染めているように見えた。
「で、駄目というのはどういうことだ?」
急に真面目な顔に戻る。
こういう切り替えの早い所が流石と言える。
「……敵が混乱している今こそ大打撃を与える好機です。ここは反転攻勢に出るべきかと。」
「しかし、危険では無いか?この混乱に乗じて離脱するのが手だとも思うが。」
二人は暫くの間議論を交わし合う。
確かに、互いの意見はどちらも正しい。
「では、こういうのはどうでしょうか。」
「アル。何だ?言ってみろ。」
皆の視線が集まる。
「相手は確かに混乱しております。この状況なら離脱は容易です。が、離脱したところで態勢を建て直されれば追撃されます。それに、いずれまた殲滅しようと軍が派遣されるでしょう。」
皆は静かに話を聞いている。
「ならば敵本陣へ突撃し、敵中突破してここの残党軍と共に我らの領地へ帰るのがよろしいかと。」
「……成る程。私達二人の意見の間を取ったということですか。」
父上とシャインは暫く考える。
「あわよくば公王の首が取れます。私は良いかと。」
「あぁ。ここでまともに相手するよりかは我らの城で戦ったほうが勝ち目はある。俺も賛成だ。皆はどうだ?」
父は皆に尋ねる。
が、異論はないようだった。
「ならば、アルの策で行くぞ。各々方、準備してくれ。」
そう言うと皆は散り散りに動き始めた。
混乱が収まる前に始めなければならない。
急がねば。
そう考えていると、父が頭を撫でてくる。
「良くやった。誇らしいぞ。」
「父上……。ありがとうございます。」
さて、自分も支度を急ぐとしよう。
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