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ライバル

「こちらです!」

 

 レインの案内の下、現場に駆けつける。

 すると、セラの部隊と例のクロウの部隊の兵が乱闘騒ぎを起こしている。

 セインとフレンはというと……。

 

「……何をやってるんだ!あいつらは!」

 

 父上の視線の先を見ると、フレンとセインが乱闘に混じり殆どのクロウの兵を鎮圧していた。

 が、その他の兵はまだ喧嘩を続けていた。

 そして……。

 

「それ以上我が父を愚弄するのは許しません!撤回しなさい!」

「はっ!ふざけるな!誰が撤回するか!皆が言っているぞ!あいつは只の臆病者の卑怯者だってな!」

 

 相手は燃えるような赤い髪をしている男性。

 そして、その性格はかなり荒々しい性格のようだ。

 恐らく無精髭を生やしたあの男がクロウ・レイナンなのだろう。

 

「っ!また!もう許しません!」

 

 セラは刀を抜いた。

 

「警告はしましたよ!後悔しても遅いです!」

「待て!セラ!」


 父上の声は届かず、セラはクロウに斬りかかる。

 が、クロウはそれを自らの刀で受け止めていた。

 いつ抜いたか全く見えなかった。

 

「なっ!?」

「遅い!」

 

 鍔迫り合いになっていたのを弾くとそのまま距離を詰め、今度はクロウが斬りかかる。

 

「くっ!」

「どうした!そんな物か!?」

 

 セラは何とかそれらを受け流すが、クロウは絶え間なく攻撃を続ける。

 あのセラが押されるとは、それ程の人物なのか。

 

「トール様!」

 

 すると、セインとフレンが近づいてくる。

 クロウ側の兵をすべて取り押さえたようだ。

 

「お前達!何をしている!何のためにお前達をセラにつけたと思っている!」

「も、申し訳ありません。」

「しかし、ああなってしまった姫をお止めすることは私でもむずかしいです……。ならば、早く状況を鎮めた方が良いかと思い……。」

 

 フレンが弱気である。

 フレンはセラがわがままを言い始めると、大人しく引く癖がある。

 姫だからなのかは分からないが、あまり強く当たるのが苦手なようだ。

 何にせよ、状況を収めなければ。

 

「……セイン。フレン。頼みがある。父上、よろしいですか?」

「アルフレッド……。構わん。言え。」

 

 

 

「そらそら!義将の娘はそんな物か!?」

「くっ!」

 

 クロウとセラの一騎打ちはクロウの優勢のまま進んでいた。

 が、ここてセラが傷つくのは容認出来ない。

 そうなったら負けるとわかっていても今度は私が飛び出していくかもしれない。

 だから、私は私が出来ることをする。

 私は手を上げ、合図を出す。

 

「構えろ!」

 

 すると、セラとクロウの周りを自軍が取り囲み、弓を向ける。

 その様子にクロウは驚きを隠せていない。

 

「クロウ・レイナン殿!今すぐ武器を捨てて下さい!さもなくば射ちます!脅しではありません!」

「な、何のつもりだ!トール!貴様!娘に当たるぞ!良いのか!?」

「俺の指示ではない。息子の指示だ。」

 

 セラは慌てた様子は無い。

 どうやら、こちらを信じてくれているようだ。

 

「私達の部隊は皆精鋭。万が一にも姉上に当たることはありません!それともまさかレイナン家当主ともあろう御方が人質を取るおつもりですか!?外交問題になりますよ!」

「……ちっ!」


 すると、クロウは武器を捨てた。

 クロウの戦闘の意思が完全に無いことを確認すると、セラはこちらに駆け寄ってきて抱きついてきた。

 

「さすがアル!ありがとう!」

「いえ、お役に立てたなら十分です。」

 

 その様子を見ていたクロウは父上に近づき、話しかける。

 

「……お前の子供達は強いな。いずれお前を超えるぞ。」

「あぁ……。そうでなくては困るんだ。さて、今回の事詳しく話を聞かせてもらうぞ。」

 

 何はともあれ、一件落着という事で良いのだろうか。

 まぁ、怪我はしていないようだし、良いことにしよう。

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