初陣
タイトル変更致しました!
見慣れぬ山道を進む。
これまで完全武装での行軍訓練はしてこなかった。
そのせいでかなり披露が溜まっているのが分かる。
コスモに乗っているから自分はまだ平気だが、コスモが大丈夫か不安だ。
しかし、ついに初陣。
それに、前回のフレンの件もある。
油断はできない。
もし自分達が戦うことになったら、兵達も心配だが、馬達のほうも心配である。
「アル。大丈夫か?」
「はい。父上。」
少し疲れ気味なのを感じ取られたのか父上に心配される。
「お前は領主の、それに三神将、義将の息子として注目を浴びる。皆の前に出たらもっとシャキっとしておけよ。」
「はい。」
セラは後方。
フレンとセインが二人がかりでついている。
前回襲撃を受けた時が行軍中だったということもあるので、行軍中はセインをセラの側に置いている。
その代わりに……。
視線を感じ、そちらへと目をやる。
「……っ!」
視線を感じたその先にはレインがいた。
が、こちらがレインを見るとすぐに目を逸らした。
ずっとこちらを見てきていたようだ。
「レイン。お前も初陣だろ?疲れたなら無理はするな。」
「は、はい!」
セインの代わりにレインが私の護衛としてつくこととなった。
戦場につけばセインは私の陣に、レインはセラの陣へ戻ることとなる。
「アルフレッド。お前も他人の心配している余裕は無いだろ?」
「はは……。」
思わず苦笑いしてしまう。
確かにそんなに余裕は無い。
逆にレインは余裕そうだ。
今度、スタミナ面も鍛えるか。
「お、見えてきたぞ。」
すると、森の切れ目に建設途中の砦が見えてくる。
森の木をそのまま使っているようだった。
道中も所々に木の切り株があった。
「あの砦が本陣だ。本陣には公王自らがおいでだ。無礼の無いようにな。」
「はいっ!」
とはいってもそのような勉強は正直真面目に受けてこなかった。
小さい頃の私はずっと城の中だったので、もしやこのまま外には出られないのではと、適当に授業を受けていた。
それよりも馬術の勉強や軍学の方が楽しかったのだ。
「さて、アルフレッド。先に俺達は公王へ挨拶に行く。お前も付いて来い。」
「はい。」
恐らく、姉上を連れて行かないのは、皇帝の血縁者であることがバレるのを恐れてだろう。
段々と砦に近づいてくる。
これまでの道中にも味方の兵はいたが、徐々に兵が多くなって来たのが分かる。
「……武装も、兵の練度も、数も凄い。これじゃ山賊は太刀打ち出来ないかも……。」
レインの発言も尤もだ。
今見えている兵はほんのごく一部。
砦内に入れば更に数は増えるだろう。
「さて、覚悟を決めろよ、アル。」
「はい!」
もう戦は始まっているのかもしれない。
この本陣のすぐ近くに、……いや、本陣の中にも裏切り者がいるのかもしれない。
いつ襲われるか分かった物では無い。
油断は、出来ないな。
セラを守るためにも全力で戦ってみせよう。
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