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真実

「先の急襲が友軍による物だと?」

「はい。倒した一人がこれを持っておりました。」

 

 フレンは懐から首飾りを取り出す。

 金の豪華な意匠が施された首飾りだ。

 

「これは……。」

「はい。公国から送られる勲章です。」

 

 すると、父上は自分の懐から同じような首飾りを取り出す。

 確かに似ている。

 

「我が家系は特別でな。少々形が異なるが、間違い無い。フレンの言うとおりだな。」

「つまり、これを着用できるのは公国の人間。この勲章が与えられた人物を探し当てることが出来れば犯人が特定できます。」

 

 それを聞いた父上は暫く考える。

 

「よし、この事については俺が対策を考える。フレンはもう休め。」

「は。」

 

 父上の言葉を聞き、フレンはその場を去る。

 セラは終始心配そうな顔をしていた。

 

「姉上。大丈夫ですよ。」

「……うん。」

 

 セラはフレンによく懐いている。

 心配するのも当たり前か。

 

「よし、何にせよ、これは何者かに我々の命が狙われているということになる。」

 

 皆が静かに父上の言葉を聞く。

 

「警備体制を強化する。今後、警備は三人一組で行動するように。お前等を疑うわけじゃ無いが、内通者が居ないとも限らん。良いか、隣人を疑え。裏切り者を許すな!」

 

 恐らく、内通者は居ない。

 が、これは父上なりの警告、予防策だろう。

 これで簡単に敵に内通することは難しくなる。

 だが、とりあえずの策でしか無いのも事実だ。

 

「しっかりとした対策はまた考える。今日はこれにて解散だ。皆、ゆっくり休んでくれ。」

 

 そう言うと皆がその場を去っていく。

 私達もその流れに乗ろうとするが。

 

「そうだ、セイン、アルとセラも残ってくれ。話がある。」

 

 父上に呼び止められ、戻る。

 再度座り、話を聞く態勢になる。

 場に他の者がいないことを確認すると、父上は口を開いた。

 

「セイン。さっき報告書をざっとだが読んだ。よくやってくれたな。やはりお前に預けて正解だったな。競馬についてはもう少し考える時間をくれ。」

「は。ありがとうございます。」

 

 競馬の案についてはしっかりとまとめ上げた物をセインが既に報告書にまとめていた。

 父上はお茶を一気に飲み干すと、私達に向き直った。

 

「さて、アル、セラ。」

「は。」

「セインからの授業で三神将とか色々聞いているだろうが、今日は少し深堀りして話してやる。」

 

 すると、セインが少し戸惑う。

 セインにしては珍しい。

 

「よ、よろしいのですか?まだ早いのでは……。」

「……今回の一件があった以上、あまり悠長にしてはいられない。何者かの陰謀が渦巻いている可能性がある以上、早めに自覚を持ってもらわなければな。」

 

 少し間を置き、覚悟を決めたかのような目つきに変わる。

 

「良いか?これから話すことは決っして他言するな。誓えるな?」

「「はい!」」

 

 二人揃って答える。

 

「まぁと言っても殆どの家中の者は知ってるんだけどな。」

 

 ならば先程の忠告は何だったのだろう。

 いや、それ程重要な事だと印象付けたかったのか。

 

「……セラ。」

「はい。」

 

 父上は少し間を置いてから口を開いた。

 

「お前は俺の実の娘じゃない。」

「……え?」

 

 その発言にセラは驚きを隠せていなかった。

 私も表情には出していないが、驚いている。

 

「お前の本当の名は、セラフィーナ・シャムス。シャムス帝国皇帝、最後の娘だ。」

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