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あれから何時間たったんだろうか?
僕は電話の音で目を覚ました。
耳につくようなうるさい音が鳴り止まずに響いている。
「・・・」
僕は無言で階段をおり、受話器を握った。
「もしもし?」
「あ、もしもし、そちら梶谷さんのお宅でしょうか?」
見知らぬ人の声が聞こえた。
「はい」
「実は、孝人さんと智子さんが交通事故で・・・」
「え?」
僕はなんていわれたのか聞き取れなかった。
とりあえず、孝人さんと智子さん・・・父さんと母さんの名前だということだけはわかった。
「・・・交通事故で、なくなられました」
まるで雷が落ちたような衝撃が走った。
「父さんと母さんが・・・?」
「通勤中の車で、カーブを曲がりきれず・・・」
電話の相手の声はもう耳に入っていなかった。
「では、今から迎えをよこしますので、病院まで」
電話が切れた。
僕も受話器を置いた。
「・・・僕のせいだ」
僕は無意識につぶやいていた。
「僕のせいで父さんと母さんが・・・僕が・・・学校に行かないから・・・」
涙も流れないほどの驚きと悲しみが僕を襲った。
「僕が・・・」
僕はその場に立ち尽くして受話器を見つめていた。
・・・妹には・・・泰葉にどんな顔して合えばいいんだ?
泰葉に合わせる顔がない・・・
もうどうしていいのかわからなかった。
ただ・・・学校に行かなきゃ行けないような、そんな気がした。
僕が学校に行かなかった、だから、こんな風になってしまったから・・・だから、学校に行かなきゃいけない気がした。
だけど、それはまだ自分が落ち着いて、まとまっているからではなかった。




