VSダークマスターその1
第零の町セロはレベリングに適したフィールドだった。
モンスターは全員ノンアクティブでこちらが襲わないと襲ってこない。
全員が一匹ずつで行動しており、フィールドに厄介な属性もない(沼や氷の足場など)。
レベル180から200ほどの敵が住んでいる。
弱点も分かりやすいし、行動パターンも地下迷宮に劣る。
レアドロップもレアリティが高いものが多い。
中にはレアリティ30のものがあり、俺は胸躍った。
俺は数日かけて、第零の町セロでレベルを150にした。
その結果、新たなるアーツ、スキルポイントでスキルを獲得した。
『カーブショット 曲がる弾を撃つ』
『フォースバウンドショット 四回当たっても消滅せず、跳弾する』
『ワンスルーバレット 一回目に当たる物体をすり抜ける弾を放つ』
『ワードショット 装填されている弾丸を文字を映し出すダメージのない弾丸に変換する。ヘイトを集める効果がある』
『ダブルカーブショット 二回曲がる弾を撃つ』
『パスアウトショット HPが1残る弾丸を放つ』
『アナイレーションショット 飛び道具を対消滅させる弾丸を放つ。限界あり』
アーツはこんなもんだ。
カーブショットは面白そうだ。
今回はかなり当たりのアーツがそろった。335
スキルポイントは130で650、140で700、150で750。それに前余った335を合わせて、合計で2435のスキルポイントだ。
『悪意の目 二つの黒い目を異空間から出現させる。操ることが出来る。:2000ポイント』
取ったスキルはこれだけだ。
影人形に視覚はないからな、これでかなり戦いの選択肢が増える。
残り435ポイントは余らせておくことにする。
レベリングが終わり、成果も確認した俺は更なる上級職にジョブチェンジするために教官の元に訪れた。
すると不思議な光景が広がっていた。銃の訓練所が賑わっていたのだ。30人はいる。
「どうなってんだこれは」
俺が呟くと俺に気付いた訓練者たちから歓声があがる。なんだなんだ?
教官がこっちにやって来てその謎を答えてくれた。
「よお、お前のおかげで訓練所が繁盛だよ! 何でも大会を見て銃にあこがれたらしいぜ! それで今日は何の用だ? 悪いが訓練なら大所帯でできねぇぜ」
なるほど、俺に憧れて銃を使おうって訳か。俺に憧れてねぇ。なんせ優勝したからな。憧れている奴がいても仕方がない。
くくく、それにしてもいい気分だ。
「なぁに、聞きたいことがあってね。さらに上のジョブにつきたいがどうしたらいいか聞きに来た」
「なるほどな。……今お前何レベルだ?」
「150丁度だ」
「もうそこまで来たか、二か月前はぺーぺーだったのにな。これはいい機会かもな」
そこまで言うと、教官は訓練者たちの方へ向く。
訓練者たちは俺に話しかけられないかと気をうかがっているような感じがしなくもない。
「おい、お前ら! こいつの本気見たくねぇか! 今からちょっと試練を与えようと思ってな。悪いが場所貸してくれや!」
そういうと訓練者たちが盛り上がる。本気がみれるのか! とか動画取らなきゃとか言ってる。期待されるのは悪くない気分だ。
「試練ね。いいだろう。俺の真の力を見せてやろう。それで試練の内容は何だ?」
「俺と本気の試合だよ。ちなみに俺のレベルは267だ。これでも昔はSランク冒険者だったんだぜ。いまはしがない銃の教官だがな。どうだ、ビビったか?」
ざわめくギャラリーとかした訓練者たち。267、か。
「ふん、それぐらいで俺が本気を出すには丁度いい」
さらにざわめくギャラリー。いいね、盛り上がってきた。
「悪いが訓練者たちは端によってくれよな。障壁展開!」
教官が言うと俺を囲んで透明な壁が現れる。
大きさは直径100メートルってところか。
ルールが説明された。先にHPを0にした方が勝ちのデスマッチ。
場外はない。
アイテムは武器関連以外なしだ。
ということでそこらへんのギャラリーの女にセロを預ける。にゃーとないてセロも応援してくれている様だ。女からも頑張ってください! って言われた。
そこまで期待されたら無様に負けるわけにはいかないな。
両者が所定の位置につく。
「このコインが地面に落ちた瞬間が、戦いの始まりだ。風流で良いだろ?」
「ああ、戦いの始まりを分かっている」
そう言って教官が俺と教官の間にコインを投げる。クルクルと回転するコインが地面に落ちた瞬間、戦いが始まった。
『クエスト 教官を超えろ! が始まりました』




