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第三回武闘大会本戦

 予選は難なく終わった。特に珍しいプレイヤーに当たるでもなく、きっかり60秒で全員仕留めた。

 今日は九月二十三日、本戦がある日だ。

 俺は早めに待機室に向かうと、公式サイトを見始めた。

 公式サイトにはトーナメント表が乗っている。

 俺が初戦で、相手はマッチョ。

 これは運営の意図か、それとも偶然か。何にせよリベンジできそうだ。

 俺は時間になると待機室から転移させられた。 

 

「「「「「ワァァアアアアア!!!」」」」」


 闘技場内にワープすると歓声が起きる。

 前と同じく16人が並んでいる。

 

「はーい! 今回も私GMのギーマが司会進行を務めさせていただきます。では第三回武闘大会開始ぃいいいいい!! まずは第一回戦と行きましょう。ガンマVSマッチョです!」

 

 GMのギーマがそう言うと俺は闘技場の定位置に転移させられた。

 前方にはマッチョがいる。


「今回も持久戦戦法で片を付けさせてもらうぜ!」


「同じ手が二回も通用するかな?」


「にゃーご!」


「では一分の準備時間です。どうぞ!」


 マッチョは装備を大盾から変えず、そのままにしている。

 そして大盾はマッチョよりでかい。

 つまり最初から俺の弾丸は阻まれることが確定と言う訳だ。

 まぁ、今回の俺には通用しないがな。

 俺ルールで葉巻を吸い終わったら攻撃させて貰おう。

 俺は玉座を置き、その上に座る。

 葉巻を口にくわえ、玉座の縁にワインボトルと、ワイングラスを置いた。

 膝の上にはセロが寛いでいる。

 

「それでは一回戦開始!」


 俺は寛ぎ始めた。葉巻に火をつけて吸う。レモン味だ。

 葉巻を口から外して悪意の(エビルブラッソ)にワインを会釈させる。

 セロを撫でながら、マッチョを眺めた。

 マッチョは甲羅に閉じこもった亀のように動かない。

 そろそろ葉巻がきれる。動くか。

 俺は懐から一丁の銃を取り出した。

 中には弾が入ってる。

 中級者の弾ではなく、大会用に買った貫通弾だ。

 

「あばよ」


 俺はマッチョの目に当たりを付けて撃つ。

 次の瞬間、パリンと何かが砕ける音がした。

 身代わりアイテムか。

 夏のイベントで手に入れるか、高い金で製作しないといけない。

 WIKIには持てるのは一個だけと書いてあった。

 次はない。

 俺はマッチョが動き出す前に二発目で仕留めたのだった。

 

「雪辱は果たさせて貰った」


「マジか、貫通何て。そりゃ貫通弾も銃にはあるか。ていうか一撃ってな……」


 マッチョへのリベンジは終わった。俺は客席に転移する。

 客席に転移する時には強制的にアイテムがしまわれる様だ。

 俺はインベントリからセロを取り出し、頭の上にのっけた。


「にゃー」


 楽勝だったね。とでもいってるんだろう。

 実際寛いで二発撃つだけの簡単な仕事だった。

 そこからも大会は進んでいく。

 次の相手はカムイという相手だ。

 対戦相手は薔薇騎士フェリオで、道具を使い圧勝した。

 具体的には岩で前を塞ぎ、迂回してきたところを爆弾でドカンだ。

 ノーダメージでカムイが勝った。

 

「俺相手にも舐めプするのかい?」


「ああ、そうしないと試合にならないからな」


「くやしいが、開幕で撃たれたら確かに俺に勝ち目はない。だが、その驕りでお前は負けることになる」


「俺を追い詰めれるかどうか楽しみにしてるよ」


 カムイは準備時間中にゴーグルとマフラーを装着した。一応だろうが、俺対策だろう。

 

「試合開始!」


 試合が始まると同時に俺は葉巻に火をつける。

 カムイがインベントリから道具を取り出す。

 小さい石だ。だが俺は知っている。

 あれはアーツで小さくして取り出したという事を、本当は巨大な岩だという事を。

 奴は岩を俺に投げてきた。だが、狙いがぶれている。

 いや、わざとか?

 棒立ちでも、岩は俺に当たらなかった。

 俺の横に岩が置いてある状態となった。

 ぽんぽんと岩を投げてくるカムイすべてが俺に当たらないように投げている。

 俺は棒立ちでセロを撫でていた。


「気づいたかい? チェックメイトだぜ!」


「ん?」


 カムイが自信満々の声で俺に終わりだと告げる。

 気づけば俺は岩に四方向を囲まれ逃げ場がなくなっていた。

 まぁ、飛べばいいんだが、今回アクティブスキルも出来るだけ使わないようにしようと考えている。

 俺は飛ばずに相手のとどめをまった。

 すぐにそれは飛んで来た。小さい五つの物体。ビー玉ぐらいのそれは導火線に火が付いた爆弾だ。

 なるほど、俺に直接岩を当てると躱されると踏んで、逃げ場をなくし、爆弾で止め、中々に俺を追い詰めている。

 事実俺に銃を抜かせるほどに。

 まずビー玉ほどと的が小さい、つぎに狙うべく導火線はさらに小さい、そして爆弾に当てれば爆発で俺は死ぬだろう。

 俺はただ討つのでは間に合わないと判断し、ファニングショットを撃つ。

 そして銃をしまった後、手に導火線の火が消えた爆弾をキャッチする。

 爆弾は小さいままだ。良く分からないが便利だな。

 俺は火の付いたマッチと共に投げ返した。

 相手は岩で見えなくとも、感覚で場所は分かる。

 岩を投げている間に葉巻は吸い終わったからな。

 カムイ、お前の方こそチェックメイトだ。


「あれ、何で爆発しないんだ? って帰って来「ドカン!!」」


「試合終了!勝者ガンマ!ガンマ選手は化け物じみたプレイヤースキルですねぇ、畏怖を覚えますよ」


 GMで司会進行のギーマの声で試合は終了した。

 岩が消える。カムイがorzの姿を取っていた。


「道具使いが優勝するという悲願が……」


「俺に当たったのが運のつきだったな」


「トーナメントだから、お前が負けない限り必ずあたんじゃねえか!」


「それもそうだ」


 俺とカムイが観客席に転移する。さてまだまだ大会は続く。

 次の相手は善次郎・魔法爺だ。

 

「ふぉっふぉっふぉ。儂を侮っている間に倒させてもらうよ」


「やれるもんならやってみな、爺」


「試合開始!」


 試合開始と同時に魔法爺が魔法を放つ。

 まずは小手調べといったところか。

 六つの炎の弾が俺を襲う。

 全てを躱す。やってみたかったのでその炎で葉巻に火を付けた。

 

「いい火加減だ」


 かっこいいセリフも忘れない。


「ふぉっふぉっふぉ。では次じゃ!」


 次に魔法爺は地面に手を当てる。


「アイスフィールド!」


 ぴきぴきと氷の床が広がっていく。

 俺はジャンプで躱した後、氷の床に着地する。

 滑るな。これは避けにくくするための布石か。


「ミラーファントム!」


 魔法爺が分身した。

 三十を超える魔法爺が地面に空中に現れる。

 そこから百を超える魔法が俺めがけて、飛んで来た。

 ほぼすべては幻影だが、中には本物も混じってる。

 幻影と本物が危機管理によって分かるとはいえ、幻影に当たるのは俺の趣味じゃない。

 俺はすべて避けた。

 幻影も本物も紙一重で避けていく。

 足場は悪かったが、三秒で慣れた。

 滑る分は先読みして動けばいい。

 これには魔法爺も驚いたのかビックリした顔している。

 全部避けられるとは思っていなかったのだろう。

 

「まさか全部避けられるとはの、なら作戦変更じゃ!」


 幻影がすべて消える。

 次に魔法爺がしたのは、土の壁を作ることだった。

 

「グランドクラッシュ!」


 そういうと魔法爺の目の前にあった土の壁が砕けてこっちに向かって来る。

 簡単に俺は躱す。

 飛んでくるものが少なすぎる。


「ふぉっふぉっふぉ、想定内じゃ、ならこれはどうかのう?」


 そういうと土の壁がどんどんせり上がって来る。

 あっと言う間に土の壁は、闘技場の戦闘エリアを二分した。

 なるほど、ここで全ての土の壁にクラッシュを使えば俺に逃げ場はないという事か。

 魔物退治では全く使えないだろうが、1でもダーメジを俺に与えればいいんだから合理的だ。

 

「グランドクラッシュ!」


 全ての土壁が砕けてこっちに向かって来る。

 避ける場所はない。

 なら作ればいい。

 俺は最小限の避けるスペースを作るために撃つ。

 12発も打てば、余裕で避けるスペースが出きた。

 その瞬間だ。

 魔法爺が俺の真上に転移した。

 

「ファイアーストーム」


 炎が広範囲を焼こうとする。

 俺は弾で土を砕いたスペースから逃げる。

 炎が広がる範囲はかなり早い。

 俺はかなり早く動いて避けた。


「まさかこれも避けるとは、というか速すぎじゃお主! AGIに極ぶりとかしてないじゃろうな!」


「俺はAGIとLUKの半極ぶりだ」


「そうか、通りで速い訳じゃ。でもこれで最後じゃ、エクストラアーツ、エンペラーメテオ!」


 魔法爺が言うと空中にどでかい隕石が現れた。

 これは無理だ。欠片じゃないから消せないし、恐らく余波で全域にダメージ判定がある。

 だが、おそらくこのエクストラアーツの発動条件は六十秒立ったことなのだろう。

 それは俺の葉巻が吸い終わったことも表していた。

 二発撃つ。

 魔法爺も身代わりアイテムを持っていたらしく、砕けた音が一発目で響く。二発目で魔法爺のHPバーが砕け散った。

 

「試合終了! 勝者ガンマ! 魔法の使い方が見事だったですねぇ、エンペラーメテオはレベル100相当のエクストラアーツ、それを見ても平然とクリティカル確定してくるガンマ選手は超落ち着いてますね。素晴らしい戦いでした!」


「ふぉっふぉっふぉー。葉巻のことすっかり忘れておったわい。エンペラーメテオで終わりだと思ったんじゃがのう」


「あれは俺も防げないだろう。いいアーツを持っている」


「ふぉっふぉ、褒め言葉として受け止めておくとしよう」


 さあ、次が決勝戦だ。


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