捻くれ者の暇つぶし
八月二十九日。
エクストラアーツを手に入れた翌日である。
さて今日はなにをするか。
普通なら攻略だ。
昨日のうちに攻略組が第七の町シエテに到着したとか聞いた。
今から必死になって攻略するというのも俺には合わない。
別の事をしよう。攻略するのは必要な時になったらだ。
だったらレベル上げか? 今のところレベルに不満はない。
攻略組は65ぐらいらしいし、そんなに低いとは思わない。
そうだな、たまにはゆっくりと街中でも歩くか。
新たな発見があるかもしれないし。
そう思ってまずはアスールの店に行くことにした。
俺は第二の町ドスに転移し、アスールの店に向かったが、NPCが店番していた。
とんだ無駄骨だった。
NPCはおススメの品しか教えてくれないし、融通が利かない。
新しい発見は出来そうにない。
適当に品を買って、次に俺は魔女の館に向かった。俺が呪いのアクセサリーを手に入れた所だ。
魔女の館は開いていたが、前と同じでNPCが店番だ。
さて、何か買っていくか。新商品も増えているだろうし。
俺はじっくりと商品を見ていると、二つ面白いのを発見した。
『暗黒樹の塗料
黒い塗料。暗黒の力が宿っている。という設定。
刺青を入れる時の塗料として装備できる。
受けるダメージがすべて二倍になる。
全身がクリティカルポイントになる。
暗黒の羽スキルを装備できる』
『暗黒の羽
背中から黒い羽を生やす。スキルレベルが低い状態ではあまり高く飛べない』
『血の巻き布
赤い首に巻く布。全てが返り血であり、戦場の鬼神の証。という設定。
実際は赤いマフラー。
エクストラアーツが使用できなくなる。
経験値1.2倍、レアドロップ率が1.2倍になる』
中々に良き収穫だった。合計で7万Gという安さもいい。
俺は早速血の巻き布を装備し、WIKIで刺青を入れてくれるところ探した。
第三の町トレスに刺青屋さんはあるようだ。
俺は早速向かう。
そこはNPCが出している店だった。
この店では刺青の塗料を刺青として装備あつかいでいれていくれる。
刺青を入れるのと、刺青を抜くのは店でしかできない。
ゲームだから簡単に入れたり、抜くことが出来るが、店を利用しなきゃいけにというのは面倒だ。
俺は中に入ると、さっそく刺青を頼む。
塗料を渡すと驚かれていた。
俺が刺青を入れる場所は腕だ。
普段は黒と白の包帯で見えない。
刺青を入れるのにはうってつけだ。
封印具ではないから包帯は外すことはないけどな。
腕装備を外し、黒の刺青を入れて貰う。入れて貰った刺青は黒い炎の入れ墨だ。かっこいい。
俺は金を払い、包帯を装着してから外に出た。
金は1000Gと案外安かった。
いや、装備し直すごとに1000Gと考えると高いのか?
俺はその後どうするかを考えた。
当初の予定通り、ぶらぶらと町を歩くことにした。
歩く町は第一の町ウノだ。
一時間ぐらい歩いて飽きた。
次第二の町ドス。
三十分ぐらい歩いてまた飽きた。
最後第三の町トレス。
十分歩いたところで、俺は町の探索とか柄に合わないと気付いた。
のでやめた。
まったく、変な時間を過ごしたものだ。
俺は探索を止めると素直に攻略に出かけることにした。
第三の町は海の近くでボスは浅瀬のヘルクラブ。
通称地獄蟹だ。
俺は浅瀬を歩く、フライングフィッシュ、ジャイアントアナゴ、ニードルヤドカリなどの敵を倒していく。もちろん一撃だ。
ボスエリアに入ったところで、砂の中からでっかいカニが出てこようとした。
目が出てきたところで撃ったので全身は出てこずに光の粒子となった。
『浅瀬の地獄蟹の討伐者
第四の町クアトロに転移できるようになる』
『地獄蟹の最速討伐者1.0
ヘルクラブを最速で倒した者の証
他に記録が塗り替えられた時、この称号は元地獄蟹の最速討伐者になる。
STRが1、2倍になる』
俺の敵ではなかったな。
出てくるのがもっと早かったら討伐記録ももっと早くなっていたはずだ。
俺は第四の町クアトロに転移すると、町を探索した。
今のところこの町が一番賑わっている様だ。
プレイヤーの平均レベルは40台前半といったところか。
そこで俺はプレイヤーが動物を抱えているのを見た。
ウサギだ。
ウサギを抱えている。
おそらくテイマーか召喚士だろう。
それでウサギは仲間モンスターだ。
いいな、あれ。
強者と言えば、玉座に座りワインでも飲みながら小動物を可愛がっているイメージがある。
俺は何とかして小動物を手に入れられないかとWIKIを見始めた。




