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試練その1

 第三の町トレス、至る所に水路がある水の都でもある。

 俺はさっそく教官に教えて貰ったエクストラアーツを教えて貰えるところに来た。

 そこはとある酒場だった。

 

「いらっしゃい。ご注文は?」


「鉛玉で支払おう」


「OK、そこの扉から地下に行きな」


 俺は店の奥にある扉から地下へと降りる。

 本来はこのキーワードを教えて貰うために色々クエストをこなさなきゃいけない。

 WIKIには他のエクストラアーツの取得方法しかなかったが、二、三クエストを経由していたから、恐らく間違いない。

 といってもキーワードを使うものはWIKIにキーワードが乗っていたため、検証されているエクストラアーツはいきなりキーワードで教えて貰える。

 といってもエクストラアーツにゲットには試練を必ずしなければならない。

 エクストラアーツは戦闘中に一個しか使えない。

 そしてエクストラアーツにも様々なものがあり、時間経過で発動するものが一般的だが、条件を満たさないと発動しないものもある。

 エクストラアーツの一個目の推奨取得レベルは50だとか。

 エクストラアーツは武器ごとにいくつもある。

 二個目、三個目といくにつれて取得のレベルは上がっていく。

 二個目が75、三個目が100と25刻みだと言われている。

 WIKIには三個目のエクストラアーツを手に入れた者としてイグサ、アルベルト、善次郎といった、名が連ねられていた。

 四個目は誰も取得していないようだ。

 エクストラアーツは通常のアーツとは違う。これは検証班が検証したことだが、アーツが封印状態でもエクストラアーツは使えたとか。

 つまり俺の魔眼封印の眼帯でアーツ封印状態でもエクストラアーツは使えるはずだという事だ。

 便利だな、エクストラアーツ。やっぱりほしい。

 

「ここが試練の場か」


「そうよ、ようこそ新米ガンナーさん」


 地下に行くと人が一人すっぽり入りそうな大きさのクリスタルが浮遊している。

 簡素な椅子に銃をホルダーに入れたものを装備している女がいた。カウボーイが付けていそうなガロンハットを頭にかぶっている。

 

「ここでは究極の技が手に入るわ。といっても試練を突破しないといけないけどね。同じ試練は一日に一回。クリスタルに手をかざせばさっそく始まるわ」


「アドバイスどうも」


「いえいえ、健闘を祈ってるわ。あなたはレベル50の様だから、一個目は突破できると思うわよ」


 一個目は……か。舐められたものだ。

 俺ならプレイヤー未踏の四個目のアーツだって手にいれてみせる。

 否。


「五個ぐらいは突破させて貰う」


「あら、強気ね。嫌いじゃないわよ、でもね意気込みだけじゃどうにもならないこともあるの」


「なら意気込みだけかどうか、見ておくがいい」


 俺はさっそくクリスタルに手をかざす。

 一瞬で視界が変わる。

 目の前には12体の黄色い肌をした人型の化け物、緑色の宝石が体のどこかに一つ引っ付いている。場所はばらばらだ。

 そいつらゆらゆらと動き、こっちに向かって来る。

 おそらく弱点は緑の宝石だ。

 俺は一匹ずつ、緑の箒を弾丸で砕き仕留めていく。

 全匹を始末し終わると、宝石を砕かれてぐずぐずになった死体が中央に集まり再生し始めた。

 再生し終わると、そこには巨人が居座っていた。体には12個の緑の宝石がある。

 巨人が手をかざす。

 その頃にはもう、全ての宝石を砕き終わっていた。

 視界が変わり、クリスタルの目の前へと転移していた。


『エクストラアーツ、トータルガトリング を取得しました』


『トータルガトリング

 発動条件:戦闘開始から100秒、発砲弾丸数100以上。

 その戦闘で撃った数の合計の弾丸が装填されたガトリングガンを召喚する

 弾丸は使用者のレベルによって威力が変わる』

 

 ふむ、使えるのかどうか良く分からんものが手に入ったな。

 ガトリングガンか、威力次第だな。


「やるじゃない。あそこまで早くこの試練が終わったの見たのは初めてだわ」


「俺に言わせれば、簡単すぎて拍子抜けだ」


「言うわねぇ。でもさっきの戦いを見てたらそうかもしれないわね。一応あいつら緑の宝石以外ダメージが通らないようになっているのよ。それどころか宝玉以外に当てたら強化されるんだけどね」


「だったら宝玉だけをぶち抜けばいい」


 さっきの戦いは巨人が作られるのに時間がかかったが、それを除けば秒数にして二秒もかかっていない。

 俺は撃ち尽くした四丁のリボルバーに弾を込めてから、クリスタルに触れた。

 次に転移した時には目の前に鏡があった。

 そこからずずっと、俺が現れる。

 光の粒子を纏っており、撃ってみたが弾かれた。

 登場時は無敵か。

 だが、光の粒子が消え奴が銃に手をかざそうとした時には、決着がついていた。

 俺が眼球に弾丸をぶち込んだからだ。

 遅すぎる。奴の手は銃に届いてすらいない。

 視界が変わり、クリスタルの場所に転移する。


『エクストラアーツ、デスバウンドバレット を取得しました』


『デスバウンドバレット

 発動条件:戦闘開始から六十秒

 一定時間、弾に何回当たっても消滅せず、跳弾する』

 

 ふむ、これは使えそうだが、扱いが難しそうだ。室内で無双出来そうだな。


「やるわねぇ。といってもあなたどう見ても攻撃特化だから予想通りの結果ね。あいつはあなたのステータスやスキル、装備をコピーして出てくる敵よ。コピーしないのはあなたの戦闘能力。つまりは体しかコピーしないの。あなたの方が自分の体をうまく使えてたって事ね」


「当たり前だ。俺の体何だからな」


 教官当たりなら俺より俺の体をうまく使いそうだと考えて、その考えを消す。夏休みをかけた訓練で俺はプレイヤースキルだけなら教官と遜色ないところまで来たはずだ。

いや、奴は影人形(シャドーマリオネッター)を素で75体操れる。俺は素なら20が限界だ。まだまだ、俺も甘い。教官にはまだ敵わないな。

クリスタルに触れる。これで三回目だ。

目の前が変わり、転移する。

俺の前には俺の二倍はありそうなパンダがいた。

獰猛な顔をしており、とても動物園にいるような奴らには見えない。

そのくせ、瞳はつぶらでちっさい。

俺目に弾丸をぶち込む。

だが奴はひるまず、俺の方に向かって来る。

こけるように突っ込んでくる。

俺はそれを危なげなく回避する。

遅い、鈍重な獣だ。

 俺は奴が振り返るのと同時に目に弾丸を撃ちこむ。

 やつがまたつっこんでくる。

 回避して撃つ。

 これを三回ほど繰り返した時、奴のHPバーがなくなり砕け散った。

 呆気ない。俺にしてみれば作業だ。

 ただつっこんでくる獣など、俺の敵ではない。

 視界が変わり、元の場所に戻っていた。


『エクストラアーツ、オートリロードを取得しました』


『オートリロード

 発動条件:戦闘開始から三十秒

 一定時間、撃っても弾が減らない』


 単純に使えるな。発動条件の時間も短くていい。

 

「パンダさんも圧勝か。あの気迫にビビって精密操作が出来なくなるガンナーは結構いるんだけどねぇ。目以外はダメージ無効で結構手強いのよ」


「関係ないな、俺から見ればただの見世物パンダにすぎん」


 さてここからは俺も本気を出そう。俺は眼帯を外す。


「あら、アーツ封印してたの? それで第三の試練まで突破何て規格外ね」

 

「その通りだ。そしてこのまま第四の試練も突破する」


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