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インタビュー

 俺はパパラッチと一緒に近くのカフェに来ていた。

 中は人でいっぱいだ。

 そのため俺たちは四人席で相席となった。

 俺とパパラッチ、そしていかにも魔法を使いそうなローブを着てとんがり帽子をかぶった爺さん、パジャマの男だった。

 

「おお~、まさかこんなに有名人に会えるとは私、感激ですよ!」


 有名人? 俺は違うだろうから、この爺さんとパジャマ男が有名なのだろうか?


「私、情報通の集まりっていうクランに入っていまして。情報通の集まりでは本戦出場者にインタビューしてるんですよ! まぁ、トーナメント表はまだ発表されてませんし、予想でインタビューしてるんですがね! ガンマさんは単純に有名人だからインタビューしようと思たんですよ」

 

 俺が有名人? 何か特別なことしたっけ?


「ザ・厨二ことガンマさんはそのファッションと訓練所に通い続ける奇行で有名ですよ」


「嬉しくない有名のなりかただな。ザ・厨二ってのは二つ名か?」


 それにはパパラッチではなく爺さんが答えた。


「ふぉっふぉっふぉ、VFOの掲示板で騒がれている名前じゃよ。ちなみに儂は魔法爺と呼ばれておる。横のパジャマ男は枕マンと呼ばれており、プレイヤーネームじゃ」


 掲示版かWIKIはみるが掲示板は覗かないな。そんなところで有名になっていたとは。


「パパラッチちゃん、俺は六回戦でガンマに負けたからガンマは本戦出場だぜ」


 枕マンが答えた。


「ほう、嬉しい誤算ですね。本戦出場者二人に会えるとは!」


 二人? この魔法爺も本戦出場者なのか。

 つまりはライバル、呼び名的に魔法を使うのだろう。

 

「では早速インタビューしていいですかね? 出来れば三人に答えてほしいんですが」


「オーケー」


 枕マンが真っ先に答え。


「いいじゃろう」


 つぎに魔法爺が答えた。


「いいだろう」


 最後に俺が答えた。


「では最初の質問です。何でそのキャラを作ったんですか?」


「ネタキャラを作りたかったからだな」


「魔法に憧れててのう。魔法使いキャラを作ったのじゃ」


「かっこいいからだな」


「ふむふむ、次に何故その職に就いたんですか? 特にガンマさんに答えてほしいですね。ぶっちぎりの不遇職ですから」


「俺の職というとピローファイターだな。枕で戦う奴。これもネタだ。でも結構使えるんだぜ」


「儂は魔法使い、今は上級職の賢者じゃな。魔法を存分に使いたかったからじゃのう」


「俺はガンナーだ。逆に不遇職だから選んだ。不遇職で無双するのが真の強者であり、俺が楽しい思う楽しみ方だ」


「ほうほう、では次です。大会の感想とか意気込みとか教えてください」


「俺は終わっちまったからな~、でも自慢出来る順位に来たと思うぜ。負けた相手もユニークプレイヤーのガンマで良かったよ。俺ネタキャラ好きだし」


「ふぉっふぉっふぉ、もちろん優勝を狙っておるよ。最強は魔法職だと、最強勇者に教えてやるのじゃ。全員ライバル油断はせんよ。秘策も用意しとる」


「俺も優勝狙いだ。予選は全て一撃で呆気なかったからな。骨がある奴がいることを祈るよ。封印が解ける時が来てほしいものだ」


「一撃……。では最後にそうですね……キャラの設定とか教えて貰えませんか」


「布団の国から来た枕戦士! 武者修行のためにこの町付近にやって来た。布団が戦うために使われなくて驚いている。趣味は寝る事」


「小さい頃から魔法に憧ていたが、全く使えなかった。しかし、長年の努力の末40代から魔法が使えるようになり、そこからはめきめきと実力を伸ばしていつの間にか賢者と呼ばれていた爺さんじゃ。趣味は新しい魔法の開発」


「千年前邪神と戦う魔剣の戦士がいた。一週間にも及ぶ戦いの末、魔剣の戦士は邪神を討伐することに成功する。しかし、邪神は消滅の間際に魔剣の戦士に様々な呪いをかけた。魔剣の戦士は呪いのせいでこの世から消滅し、逆に邪神は消滅こそしたものの保険をかけており千年後に復活することが決まっていた。魔剣の戦士の魂は生き続けており、千年後の現代に輪廻転生した。一年前まではただの村人だったが、誕生日を境に自分の本当の使命、邪神を完全に消滅させるという使命に目覚める。だが、魔剣の戦士の魂が目覚めたことにより呪いが復活してしまう。呪いのせいで、髪が白色になり右目が青色に左目が赤色になった。左目の赤い目は特に呪いの力を受けており、このままでは村に危害が及ぶと感じた魔剣の戦士は村を出る。村を出た後は左目を封印し、剣を呪いのせいで使えなくなっていたため、銃を使うことにした。こうして魔剣の戦士は魔銃の戦士となった。全てはこの世から邪神を消すため今日も旅を続ける。趣味はない、使命に命をかけている」


「お、おお。めっちゃ考えてますね」


 見るとドン引きしたような眼でパパラッチが俺を見ていた。

 何だその眼は、むしろ褒めてほしいくらいなんだがな。

 

「これでインタビューはおしまいです、ありがとうございました。お礼になるか分かりませんがこの店の会計は私が出しますね。あと情報には自信があるので知りたいことがあったら教えられると思います」


 ほう、だったら一つ教えて貰おうか。


「俺は近々アクセサリーを除く、装備を変えようと思っている。デザインがいい店をしっているか?」


「ああ、厨二ファッションのままがいいってことですね。だったら鍛冶屋通りにある、オーダーメイドドットコムっていう鍛冶屋がいいですよ。その店はオーダーメイドしか受け付けないんです。デザインにこだわる人が通っていますね。その分値段は高いですが、お望みのものが手に入るはずですよ」


「いい情報だ。感謝しよう」


 オーダーメイドドットコムね、覚えた。大会が終わり、金が溜まったらいこう。

 

「そうだな、俺はないかな強いて言うならやってほしいことがあるんだよね」


 そういうと枕マンはゴニョゴニョとパパラッチの耳元で何かを話した。


「おお! 面白そうですね。ぜひやらせて貰います!」


 何かやるようだ。まぁ、俺には関係ないだろう。


「儂は特にないかのう。あるとすればガンマ君に聞きたいことがあるんだがね」


「何だ?」

 

「訓練所に通いまくってたが、教官目当てのホモなのかい?」


 何だそれは、どんな噂が立っているんだ?

 俺はカフェで出された珈琲ブラックを飲んだ後答えた。


「ただ銃の腕を磨くためにダークマスターの元に通っていただけだ。おかげで称号も手に入ったし、エクストラスキルポイントやエクストラステータスポイントも手に入った」


 魔法爺がココアを飲む。その眼は面白いこと聞いたといった眼だった。


「ほう、訓練所にそんなことがあるとはWIKIには書いてなかったのう。儂も魔法の訓練に言ってみるか」

 

「奇行じゃなかったんですね」


 パパラッチ、お前は俺を何だと思っているんだ。

 俺たちはその後、フレンド登録を交わしてカフェを離れた。

 それなりに楽しい時間だった。

 俺はソロでやっていくつもりだが、たまになら他の奴に絡むのもいいかもしれないな。


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