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《16》 お気に入りロックオン

“お休みの礼拝”(私がお休みじゃなくて太陽が。日没の意味)

のあと、神殿長にお聞きしました。私のお給金。

そうしたら、毎月決められていて、言えば出しますよ。(無駄遣い防止)

って、“巫女様専用通帳”的な帳面を見せてもらって



えぇぇぇぇぇぇぇぇええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!



日本の国家予算はなくても、宝くじ1等賞金くらいあるわよ!

(通貨価値は教えてもらった!日本円に換算すると1等よ、絶対!!)


「我が国の民からの善意でいただいたお金です。大切に」


と、政治家・官僚に聞かせてやりたいお言葉を頂戴したけど

これをどうやって“無駄遣い”するのよ!!

5つ星シェフや高級役人の腹のように人間の限界まで腹膨らますまで

イイモン食べたり、「世界中の財宝買い漁るわォホホホホホホホホホホ」って

金銀財宝・精巧刺繍を施して宝石をちりばめたドレスを作らすとか

そうでもしなくちゃ“無駄遣い”まで達しないんですけど!?


というか、“質素に生きなさい”と言われている巫女に

どん~だけ予算割いているの!?国の予算そんなに余っているの!?


「わ、たしに、こんなにお金いりません、よ?」


あまりのありえない数字の羅列に、いまだに現実に戻れなかったりする。


「そうですよね。ですが、巫女様が来られた後、議会で決められたことでして」


「国庫に…国に返したいデス…いや、返してください」


怖い、怖い!!お金の悪魔にとりつかれそうだわ!!マジ怖い助けて!


「しかし、予算を決める話は1年後ですので、

今はこのまま我慢いただくしかございません」


「ハハハハ…ハハハハハハ……」


「巫女様、お気を確かに!お心を強く持ってください」


あまりに現実離れした話から中々戻ってこられず、

女性神官に抱えられて、部屋に戻って寝ました。もぅ、夢に逃げます!



「と、とりあえず毎月5000レコをお小遣いとして設定してください」


朝からずっと考えていた“1ヶ月のお小遣い”を

とりあえず日本円で5万円くらいにした。朝から、頭使って疲れた~。


「そんなに少なくてよろしいのですか?」


何基準で少ないんだろう。怖くて聞けないからスルーにしとく。


「衣食住すべてをタダにしていただいて

着るものも、今あるもので十分です。ですから、町で何か

小物や食べ物を買うだけですから、それだけで十分なんです

で、1か月分のお小遣いを一括でいただくか別口座に移していただきたいんです。

使いすぎては、自分のためにはなりませんしすっきりしません」


「わかりました。それでは、一括でお渡しいたしますのでお待ちください」


「あ、まだ財布がないんです。何か小さい袋を貸してください」


「わかりました」


これで、今日の買い物は決まった。

30分後に戻ってきた神殿長とお金を持ってきた神官から

お金を受け取り、朝食を食べて待ち合わせ場所に向かった。


まだ、9時半ごろなのにチェランドは木にもたれかかり目を瞑っていた。


「早いね、何時からいたの!?」


「今来た所です。巫女様もお早いですね」


「うーん、周りの施設を散策しながら色々覚えようと思ったの

あのね、買い物が決まったの。財布とノートとペン…付き合ってくれる?」


「もちろんです」


「もうお店開けているかしら?」


「開店する規定の時間は、ありません。

ただし、開店時間を届けなければなりませんので

その店の開店時間は固定されますが。雑貨屋ですと、開いているかもしれません。

準備中でも、買い物してもかまわないので探してみましょう」


「そっか…色んな店を回れたらいいなぁ」


町に出てみると、飲食店は当然開いていた。夜勤明けの人向け?

また、食べ物を差し出されたけど今度は断ったわよ。ふふん。

雑貨屋さんも結構ありました。

エスニック系、オリエンタル系、スマート系、シンプル系…謎系……


「あぉ、このお店可愛い!ね、ここに寄っていい?」


YesかNoなら相槌ですます彼は首を縦に振りました。

ファンシー系のこのお店は、ビビットなカラーを使った可愛いお店でした。


「可愛い~!!このシリーズで揃えるー!」


「ハッハッハ。いらっしゃい、それ最近流行り始めたシリーズなんですよ」


騒ぐ私に気づいた店主が現れました。

店主が言うには、太陽と妖精をイメージしたモノで

太陽の黄色と妖精のパープルを使った雑貨で妖精のシルエットがワンポイントで

入った可愛いグッツでした。お財布と、お小遣い帳にノートとペン

それから、ショルダーポーチがあったのでそれを買いました。


使いたいのでバックだけタグを外してもらった。


「よくお似合いですよ」


「ありがとう、また来ます」


店を出て定番の、「似合う?」って聞いたらコクンされた。無口リターンズ!

むぅ、またしゃべって欲しいのにぃ。


「今度はね、本屋に行きたいの

文字の勉強に絵本を使ってたんだけど、城の書庫から持ってきたから返したの

だから、絵本を数冊と…あ、またノート買わなくちゃ。

用語を書いたノート切れそうだったの。だから、後で戻って」


そして、またコクン。


本屋に行くと、城の書庫にあった本と同じ物があったのでそれと

国民に人気の童話を教えてもらったのでそれを買いました。

んで、またあの雑貨屋に行って別のデザインの妖精ノートを2冊購入。

勉強に使うの。って言ったらペンを2本もらった。

サービスーーー!!さすがおじさん。

そういう粋な所が大好きだった、日本人の好きな所。

このおじさんにも似たようなものを感じる。

また、絶対ここに来よう。


店を出ると、お昼を過ぎているらしくどこも満員だった。


「待ちますか?」


「うーん、歩きすぎて疲れたー。もうちょっと探してすぐ座れる所探すー。」



テクテク歩くと、町の門付近に1件の寂れた店舗があった。



「ここやっているのかな?」


「これだけ寂れていると、廃業したのではありませんか?」


「や…て、いま、す………………よ」


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



ここここここここここここここここここここここ怖いぃぃぃぃぃぃ!!!


薄暗い店内からギイッ…とゆっくり開けて出てきたのは

痩せこけ、目の下にクマが出来て目はこの世でないどこかを見ていそうな

わ、若い?お、にい…さん??でした。何で扉にもたれかかってるの!

思わず、チェランドの後ろに隠れる。ここここここの世界にもゆゆゆ幽霊いるの?


「お客…さん、ですか?」


「そそそそそそ…」


怖くて言葉が出ない。


「そのつもりだが、この店はちゃんと営業しているのか?」


「せ先月、店を出し、たばか…りでし、。中々…お客が来な、いです」


新店舗!!!!!!!??????????

40年前から建っていますみたいな外観なのに、先月オープンしたばかり!?


「味見…していっ、ください。何で、はや…らないの、か知…りた…です」


いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや!!!!

“何が原因”って外観と店長の不健康そうな言動と姿でしょう!


「お願…ます…」


そう儚げに言う姿は、現世に未練を残した幽霊のようで

成仏するには、やっぱり願いをかなえてあげなきゃいけないのかな。




っていうか、願いを拒否したら取り憑かれる!!!!!!

※巫女の給料を1等賞金並みにしたのは某最高権力者ですw


おいおい、慎ましやかを強いられている巫女になんて金額渡すんだ

って突っ込みも恋に盲目な某氏にはまったく届いてないようで…


それでも、巫女は頑張って自分の財布の中身をきちんと決めました。

“状況に流されそう”な予感と言う波を感じ取ってたんでしょうね。

まったく、とんでもない男に気に入られたもんだ。


そして、幽霊店長登場(笑)


本当は、巫女が小遣い稼ぎに働くつもりで登場させたのですが

某氏が、この世と思えない力で阻止しやがりました。(ちょ、陛下なにすn…)


私に攻撃した罪で、某氏はしばらく登場しな…(ピーガガガガガガガガガガ…)

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