表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/19

《14》 嵐の猛襲

ちょびっとR-15デス

泣いて泣きすぎて、眠ったとか…何歳ですか?私。


あんなに言われて断ち切れなかった女々しい私にもブチ切れるが、

常に私に優しく、熱く想いを向けてくださる陛下に縋ってしまった

図々しい私に激しい怒りを覚えた。何様だ、私!?


あー、むかつくーーーーーー!!


あのあと、


「お前の気持ちに整理がつくまで答えは待つが、

逃げられてはかなわんから、より密度を増してお前に接する」


とか、過激な事を仰った気が……き、気のせいだと思いたい。



とりあえず、詫びのつもりで陛下の謁見を申し出たけど

受付係なのか、陛下の接客を管理する方が出てきて

ご公務が立て込んでて会えないのだそうだ。

陛下がお好きだと言ってたクッキーも焼いてみたけど、

執務室には防犯上、外部からの飲食物の持ち込みは禁止なのだそうだ。


まぁ、毒やら何やら仕込まれるのを防止するってことだろうな。


とりあえず、昨日はごめんなさい、もう大丈夫です。

と伝言を頼んでその場を後にした。



ヒマですねぇ。



「ヒマなんだけど、何しよう」



グルグル回ってみても、ただのだだっ広い自分のお部屋です。

ここに来た時は常に同じ部屋にいた侍女達も、ベルを鳴らすまでは

別室で別の仕事をするようになったので、一人でうろうろ。

こんな時一人で出来る趣味を持てば良かった。


いや、ゲームが趣味っていうのはあるけど

テレビもゲームもないこの世界ではまったく意味のない趣味だし。


やっぱり、誰かとしゃべりたいけどいつも呼びだすのもなぁ。

昨日、強引に連れ出しておいてあんな感じになって気まずく帰ってきたし。

というわけで、そっと扉を開けて出てみる。


隣は、衣裳部屋だったかな。身支度のお部屋か。

そっと入ってみると、誰もいない。

いっつもながら、たくさんのドレスが所狭しと飾られている。

淡いピンクのドレスを手に取ってみる。可愛い…

見事な刺繍のモノは、今まで見たことなかったので新たに入ったものかな。

モスグリーンのドレスやレモンイエローのドレスも手に取ってみる。


ドレスって一人では着脱は無理なので、あてて鏡で見てみる。

やっぱり、ピンクの可愛いなぁ。明日これ着ようかなぁ。


しかし、重いわ。計ったことないけど15キロはきっとある。うん。

それを持ち上げて当てて、持ち上げて戻すって作業地味に疲れる。

ソファーに腰掛けて休憩する。はー、しんどかったー。


こういう、可愛い格好して謝ってくる。っていう手もあるけど

なんというか、女のあざとさを感じないだろうか。

“可愛くおめかししたの。だから許して☆”

みたいな。じゃあ、誠意あるってどう言うものだろう。

元いた世界の人なら、あぁ…やっぱ正装して……深く、頭を…



でも、これって……




「おはよう、と言ってもまだ昼だがな」



「!!!????」



おおおおお、起きてみたら陛下の美麗なお顔。のドアップ!

なな、何でだ!?私、衣裳部屋にいたよね。そこで…あぁ、寝たんだ。

寝たんだけど!ここ…あぁ、私の部屋。なのになんで、陛下?


「ずいぶん混乱しているようだが、大丈夫か?」


「私、寝ていたのに。運ばれたんですよね」


「あぁ、会いに来たのにいないから探させたら

隣の部屋でドレスに埋もれながら寝ていたから、俺が運んだ」


「ご、ごめんな…ぎゃぁああああああああああああ」


しししししし、下着姿だよ、ママ!!(ママここにいないけど)


コルセットもドロワースもなく、ブラにパンツに薄地のベビードレスっぽいもの

付けてるだけで、完全下着姿だよ!!なんで!?なんでこんなことになってんの!?


「汗をかいて苦しそうにうめいてたから、脱がせた。

全部脱がせて締め付けを解こうとしたら、スイリが断固阻止したんだ

アイツ、宰相の嫁と親友だから宰相と3人で結託して

“巫女姫の意思にそぐわない不埒な事をしたら神殿に隔離する”

っていうんだ。だから、俺だって我慢しているんだぞ、偉いか?」


「そんんんんんんんんなわけないでしょう!

苦しそうなら、コルセットを緩めればいいだけの話でしょう。

なんで、全部脱がすんですか!!」


「全部ではない。ブラジャーはそのまま付けてあるだろう」



ソコ問題じゃないです!!



「陛下自ら運んでくださったことには感謝しますが、

こんなみっともない姿を御前にさらすことには耐えられません。

着替えますので、ご退室願えますか!?」


「まだ寝ていろ。少し、脱水症状起こしかけていたらしいぞ」


「でで、したら、寝ていますので、陛下はご公ぅ…むっ!!」


ひゃあああ!!キスされたぁ!!

私の布団に一緒に入っているので、陛下の熱い体も更に熱いアレも…うぅ!

したっ、舌まで入れてくるしっ…うぅっうう…うっ!?


いやぁ、陛下の右手がいやらしいことになってる!!


肩をさすったと思ったら、腕をなでて…!胸、嫌だったら!!

ドンドン叩くのに揉むのやめてくれない!!んんんん~~!!


「っは!いやっ…陛、かっ!!きゃう!」


首くすぐったすぎるってば!!いやいや、イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ!!



「何してるんだ、バカ国王ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

ドシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!



私が起こした雷が鳴ったと同じくらいに入ってきた、宰相レイディール。

重厚なドアを蹴破りズカズカ入って来て、私を一瞥すると

陛下の襟首をつかんでベッドから引き摺り下ろした。すごい怪力…


「巫女様、ご無事ですか!?」


「うぅぅぅ~、レイ、ディっ…ルさ…うう…」


「陛下、何やってるんですか!

私どもは“巫女様のご意思に反する事はなさらぬよう”にと

何度も申し上げたはずですか!?」


「こんな、可愛らしい姿を見せられて抑えられるはずがないだろう!!」


「サルですか、貴方は!!

結構です、罰として巫女様を神殿にて保護させていただきます!!」


「何だと!!」


「当たり前でしょう。こんなにお泣かせして、傷つけた罰です!

巫女様、後ほど伺います。とりあえずこのバカ拘束してきます。失礼。」


「っ、離せっ!!レイぃぃ!!!!」


文官だと思った細いレイディールさんが、筋肉隆々の陛下を

高速で拘束しに行った。ぷぷっ。

“ハジメテは好きな人にあげたい”

と思ってたので、好きかどうかわかりかねる陛下との逢瀬が中断して助かったけど

嵐のように過ぎて行ったので、スイリが飛び込んでくるまで

ぽやーんとしていた。



陛下と、宰相って幼馴染?

さて、ここにウソが隠れています。どこでしょう。


というのは置いといて、レイディールが王様がものすごい突進してきました。

彼らの関係は、次回お知らせするとして


女の子の部屋で暴れるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!


とお母さんポジションの人がいたらそう怒鳴られていたことでしょう。

すべては、某所でイチャイチャ書かせてくれなくて欲求不満な私がいけないんです。


許して、ママ(誰だママって)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ