自由惑星同盟は実は開戦初期なら勝てていたのではないかという考察
銀河英雄伝説は、最盛期の銀河連邦時は人口が3000億いたのに、作中では帝国250億、同盟130億て少なくなりすぎです。帝国視点で見れば人口が12分の1程度になっています。
しかも3000億は帝国領が作中よりも狭い範囲でこの人口です。つまり、帝国は同盟との戦争突入以前から人口が激減していたことになります。
ここまで人口が激減していたら、その現象が数百年かけて続いたものだとしても経済が成り立たなくなっているはずではないでしょうか?
正直、戦争どころじゃないと思います。
大前提として、銀河連邦の領土は作中の舞台となった銀河帝国よりも狭かったことは確実です。
銀河帝国よりも狭い範囲に作中よりも10倍近い人口(帝国、同盟、フェザーン全て含めて)がひしめき合っていた。そしてそれが、帝国だけでみたら12分の1程度にまで減っている。
戦死や同盟への亡命、その他の少子化、事故死、病死、自然死を含めても減りすぎです。しかもこれは戦争前から減っているとみるべきで、仮に同盟との戦争がなく400億人全てが帝国民だったとしても約15分の2です。%だと13.3%。
これは日本で例えるなら1億2千万(3000億人)の人口が物語開始時には1000万(250億人)まで減少していることになります。400億人だとしたら1600万人です。列島がスッカスカすぎて人口密度がえらいことに。
人口が少ない分、統治もしやすかったかもしれませんが、おおよそ発展している国家の姿ではありません。戦争における戦死がない時代でこの縮小。絶望的なまでに国家の未来がありません。
むろん、フィクションであり、舞台装置としてのインパクトという意味では正しいですが、帝国は経済が縮小しまくっていて同盟とのファーストコンタクト時には碌な軍備を整えられなかったはずです。
いつかきたる帝国との戦争に備えて軍備拡張と猛訓練をしてきた同盟と、民衆の小規模反乱と海賊程度しか相手にしていなかった帝国では練度と覚悟が違いました。
実際に初の会戦、ダゴン星域会戦で帝国はボロ負けしています。実はその時に同盟はさっさと帝国領に侵攻していれば帝国が軍備を整える前に征服できたのではないでしょうか?
ダゴン星域会戦時の同盟の人口が作中の130億人よりもはるかに少なく、数千万人~数億規模(建国時16万人)であったとしても宇宙艦隊が存在しないなら軌道爆撃だけで十分惑星を降伏に追い込めます。
むろん、人口比で統治は中々厳しかったかもしれませんが、ダゴン後に膨大な数の亡命者が同盟に流れ込んできたということは当時の帝国にはそれを阻止する力がなかったことを如実に表しています。
上記のような帝国の惨状を見れば勝利した同盟に閉塞感を吹き飛ばす希望を見出いした人が大量にいたのも頷けます。アメリカに渡ったピューリタンが極少数だったにも関わらず、数十年後にはイギリスをはじめとした世界各地から移民が押し寄せたのと同じ現象が起きたのでしょう。
そして、この同盟に膨大な人々が亡命することができたという事実が当時の帝国の危機的状況を表しているのです。
原作を読んだことがある人ならば知っているはずです。帝国の統治が万全の時は、アーレ・ハイネセンのグループ以外に脱出計画が成功していないのです。
船の調達時点で悉く治安当局に察知されて阻止されています。にもかかわらず、ダゴン後はいとも簡単にそれが成功している。
これはダゴン直後の帝国には亡命希望者の船を拿捕する余裕が全くなかったことの証左です。
これはあくまで私の想像ですが、恐らく当時の帝国には敵がいないので軍の縮小と弱体化が著しく、艦船も実は警備艇や小型艦しかなく、それをダゴンで根こそぎやられてしまったからだと思われます。
もしかしたら、ヴァルハラ星系の治安維持で手一杯だったのかもしれません。
つまり、同盟の勝利はダゴン直後の帝国にまともな艦隊も、まだイゼルローン要塞もないこの瞬間ではあったのではないでしょうか?
亡命者が膨大な数いたということは、それだけ帝国の閉塞感に不満を感じていた層が相当数いた(むろん、作中で言われているような犯罪者や政争に敗れた人が一定数混じっていたとしても)ならば、案外簡単にヴァルハラ星系以外は同盟の支配下に収まったのではないかと思うのです。
ヴァルハラ星系だけなら幾ら首都星系とは言え、生産力は限られています。
まして他星系からの資源調達が不可能となったならば、その生産力も著しく制限されるでしょう(東京、大阪、名古屋などの大都市圏だけ残っても、地方を根こそぎ制圧されたならどのみち長くは続かないのと同じ)。
同盟は無理に攻めずともヴァルハラ星系が壊死していくのを眺めていれば良いのです。頃合いを見て降伏勧告をすればいいし、それが拒否されたら軌道爆撃後に上陸部隊を送ればよいのです。
帝国全土と首都星系だけに陸上部隊を集中できるのとでは密度が違います。上手くいけば帝国民からなる解放軍の結成すら不可能ではないでしょう(事実、ローゼンリッターが結成されている)。
同盟のやるべきだったことは亡命の受け入れではなく「我々が行くから待っていてくれ」だったのではないでしょうか?
ふと思った考察でした。




