表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/17

第16話

宮殿前に倒れていた鷹刀が起き上がった。

アンジーが支える。

「鷹刀おじさん…ごめんなさい」

鷹刀がアンジーの手を握る。

「救けられたか」

アンジーが頷く。

「なら問題ない」

鷹刀があたりを見回すと、倒れていた魔法師たちが少しづつ回復している。

ジョルジーヌが言う。

「気がつかれたか」

「この度は助力感謝する。お陰で助かりました」

ジョルジーヌが鷹刀に向かって頭を下げる。

「友の頼みだ」

「それより終わったのか」

「いや未だだ」

「港側は城太郎によって終えられたが、橋の方は敗退の状況だ」


橋の方から、崩れるように一団が駆けてくる

騎士団と魔法師達だ。

白い鎧、白い外套はみな泥にまみれている。

最後尾にアカネ、十兵衛が続く。

「いや参った。参った」

十兵衛が笑いながらやって来る。

「損害は?」

ジョルジーヌが騎士団を労いながら十兵衛に尋ねる。

「負傷してる者はあれど、死んだ者はござらん」

「完敗でござる」

「敵のブレスドは切れ者じゃ」

「我らを一度に滅ぼそうとしておるようじゃ」

十兵衛が逃げて来た方向を睨む。

「…来たようじゃ」


「この国のブレスドよ…終わりにしないか」

「これ以上、子供が苦しむのは見たくはない」

男の声が聞こえる。

低くて凛とした声だ。

「勝手なことを!」

ジョルジーヌが吐き捨てるように言う。

「じゃが奴のやり方が効果的なのは事実じゃ」

「見事にこちらの魔法師を使えなくしてくれたわ」

「のう、鷹刀よ」

十兵衛の声が、わずかに低くなる。


鷹刀が声の方を見る。

眼鏡をかけた男だった。

「凛堂」

「鷹刀…やはり来ていたか」

「お前が頼んだんだろ」

「…そうだったな」

鷹刀が一歩、前に出る。

凛堂からアンジーが見えない位置に。

アンジーには聞こえない距離だ。

「鷹刀、お前は何故ここにいる?」

「お前の頼みだ」

「凛堂…お前は何故このような事をする?」

「あと少しで願いが叶う…邪魔をしないでほしい」

「俺もだ」

「俺ももう少しで、友の願いが叶う」


「鷹刀…退け」

凛堂が銃を構える。

鷹刀は応えない。

ただ、首を振るだけだった。

十兵衛が飛び掛かろうと腰だめしている。

凛堂の目がわずかに細まる。

「仕方ない」

凛堂が引き金を引いた。

「鷹刀おじさん!」

「鷹刀!」

アンジーと十兵衛が同時に叫ぶ。

銀色の光が、鷹刀を覆う。

銃弾が、弾かれる。

続け様に凛堂が引き金を引く。

変わらず弾かれる。

「やはり最後までやるしかないのか」

凛堂は一度俯くと、背後のチャンピオンに命令した。

「終わらせてくれ」

チャンピオンが動き出した。

騎士団が動く。

魔法師たちも、それに続いた。


チャンピオンの一人が撃った。

魔法師の手から、赤い光が弾けた。

最後の戦いが、始まる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ