イチ章サン話 『霧隠れない高揚感』
─────────初めての殺し、おめでとうございます──────────
目の前に突然少しの光と共に浮いている本が現れた
本は勝手に開きパラパラとめくれ、途中のページで止まった。
開かれているページの内容を見る限り、俺は人を殺めてしまったのか…?
「ここらへんでまた出たらしいぞ!!!」
レイの考える間もなく公道の方から大きな声がした
「この状況で誰かに見られたらマズい…!とりあえずここから逃げなきゃ!」
どうやって逃げれば…?まだ誰にも見られてないが
しかし、後々見つかれば真っ先に疑われるのは俺だ…どうにか誰にも見つからず、路地からでる方法はないか…
「…!。そういえば確かスキルポイントだのなんだの言ってたよな」
浮いてる本をがっしりと掴みページを捲った。
「これだスキルセレクト!これで脱出できる!!」
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《スキル 戦士の心得1》
《スキル フレイム》
《スキル パワーオーバー》
《スキル ウォーター》
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………………だめだ今の状況を打開できるようなスキルがまっっったく見当たらない
「…くそっ!後1個のアイテムに賭けるしかない!!!」
「これで、いいんだよな…開け!ランダムスキルボックス!!」
初回特典?で気付いたらポケットの中に入っていた小さな金色の箱を天に掲げる
パラパラと箱が崩れ、中から光が漏れる。
────────────スキルを獲得しました──────────────
《スキル【霧隠れ】を獲得しました》
《スキル【暗殺者の心得1】を獲得しました》
《スキル【普通の料理人】を獲得しました》
《スキル【家事の心得1】を獲得しました》
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…これだ!!!
「霧隠れを使用!」
大量の霧が本から溢れ出し路地の外まで霧が満ちていた
バレないように静かに、だがどこか焦りを感じる小走りな速歩きでレイは路地から立ち去った。
人を殺す。神に唾を吐き捨てるような行為をした時、
人はどのような表情になるだろうか…
一般的にどうなのかは存じ上げないが
彼は、ハヅカレイは、ものすごい高揚感を感じていた。




