イチ章ニ話 『3COMBO!』
「はああぁぁぁぁぁぁぁっあ…」
周囲の人まで小一時間ぐらいネガティブになるレベルのため息をついているのは
城の前で二度寝を決め込んだ上に、通りかかる獣人の顔をまじまじと見ては絶叫し
右ストレートとお説教を食らったハヅカレイ、その人である
「異世界に来てからもう2回も殴られた!2回もだよ!?親父にもぶたれたことないのにぃ!!!!」
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世界はすっかり橙色に包まれようとしていた
「もう夕暮れかよ…」
金もないので、とりあえず野宿できそうな場所を探すためにブラブラ歩くことにした。
そういえばキョーヤが前に話してた
「異世界モノにはお約束として、超チート能力とか、地味だけど実はめちゃめちゃに強い能力がある!」
とかを初期装備として持ってるものじゃないのかな?
「折角だし試してみるか…」
ゲームで見るようなポーズをしながら息を大きく吸い込み、高らかに叫ぶ
「「メラゾーマ!!!!」」
なにか起きるわけもなく、周りからの悲しい視線だけを手に入れた。
チート能力どころか、魔法の片鱗すら感じないんですけど。たんこぶと羞恥心しかないんですけど。
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この街には至る所に看板がある。
内容はクエストから道案内まで様々
ちなみにこの街は、「コーネルーシュ」というらしい
「街の看板を見る限りこの路地の先に公園があるはず!」
辺りは暗さを増しそれなりの雰囲気が出てきていた
───コツン、コツン、コツン
自分の足音がえらく大袈裟に聞こえる
そのくらい狭くて静かな路地だった
───ペチャ、ペチャ、ペチャ
俺はすぐに異変に気づいた、足音がおかしい。
雨は降っておらず、水たまりもない
「…っ!!」
腐敗臭…だろうか、嫌なくらい嗅覚を刺激してくる
「何だよ…これ…」
狭い路地にも月明かりが差し、見たくなかったものが見えてくる
顔は所々骨が見えており、腹には大量の刺し傷がある見るも無惨な死体があった
まだ息はしている、が消えかけている
「…に、逃げなきゃ!!!」
腰が抜けそうになりながら、後ずさる
グチャ
「………………え?」
レイの右足は後ろにあったもう一つの死体の首を潰していた。
「…え、、死体、もう一個、、」
鳴り止まない心音を遮るように、唐突に声がした
─────────初めての殺し、おめでとうございます──────────
初回につきスキルポイントに加えて、報酬を贈呈いたします、ご確認ください。
・スキルポイント 3pt
・ランダムスキルボックス
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