秘密
昨日の仕事も簡単だったな
一人呟きながら、最後の珈琲を飲み干す
「さぁ、仕事の時間だ」
いつもの目に、晒されながら
「社長、今日は特に何もありません」と秘書が私に告げる
ふむ、それなら前回の約束通り私の秘密を少しだけ明かしてみるのも悪くないか
「それでは、今から会議室を使うから、みんなは今日の仕事を頑張ってくれ」
忘れてはいけない、朝は珈琲だが仕事中は緑茶派だ
秘書に緑茶を用意するように頼み
「私は今から、秘密を明かしてくるから急用ではない限り、呼ばないでくれ」
そう秘書に告げると
「一体、誰に秘密を明かすのですか?」
呆れた顔でこちらを見てくる秘書に
「君にはまだ知らなくていい世の中の摂理ってものがあるんだよ」
と勝ち誇った顔で言ってやる
いつもいつも、皆してそんな顔で見てきやがって
私だって少し出来る雰囲気を味わってみたいのだよ
ふふふふふ
まぁ、一人会議室に入り、用意された緑茶に口をつけ、私は語りだす
「やぁ、みなさん初めまして! ん?誰もいないじゃないかって 違う違う 見えない何かに話しているのではないのだよ 君たちだ! そう!! 読者の皆さんに語り掛けているんだ」
満足そうに私は頷くと 今日は「」はもう無しな!と吐き捨て
なぁ、君たち 不思議じゃないか
なぜ私が読者の存在を知っているのか
これが、私の秘密の一つなんだよ
私は読者を理解している!
そしてもう一つ、昨日の鈴木さん家の出来事だ
どうして「ぎぃぁぁぁあっぁ!」で、問題が解決したのか
君たちはそれを知りたいのだろう?
話せば長くなるのだがね
今日はそうゆう日だ、説明しよう
私がハウスキーパーの仕事をしているのは知っているだろう?
そう!
タイトルがハウスキーパーだからだ!
私が会社を興して最初の仕事の時まで、話は遡るのだがね
あれは、いつだったか・・・
「社長、先月の3日です!」
ビクッ!として私が振り返ると、そこには秘書が
き、君は何をしているのかね?
「いや、知らなくていい世の中の摂理ってものが知りたくてきたのですが・・・・まさか、夢見るおじさんの独り言を聞くとは・・・」
き、君は何か誤解をしているようだけど、世の中の摂理と言うのは・・・
言ったところで信用できないだろう?
いいか、君この世界は、ハウスキーパーとゆう物語の中の出来事なんだ
そして、この作者は何故か面倒臭がって我々に名前を付けていないのだ
分るだろう?私は社長ではあるが名前がない
君もそうだ、秘書と呼ばれることはあっても、男か女かすらわからない
「そ、そう言われてみれば、おかしいですね、じゃぁ部下は・・・」
な?名前がないだろう
出てきたのは、昨日の鈴木さんだけだ
しかも在り来たりな名前
「そ、それでは社長は誰に秘密を打ち明けて・・・」
そこなんだよ、まずはこの世界が物語なのだから、まずは読者さんに挨拶を
その上で作者の野郎に、かっこいい名前を付けてもらおうかとだな
「私は?私も名前と性別位はしりたいのですが?」
その辺も含めて、頼んでみようではないか
さぁ、作者殿 我々に名前を!!
次回、社長と秘書に名前は付くのか!
いや、今付けてもらえれば・・・