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クラスメイトは主人公~俺のクラスでラブコメ始まったんだが~  作者: 彗 暦
0章 これはまだ序章に過ぎない編
7/7

内容の本腰

蛙化現象

 好きな人の萎える部分を見て好意的な気持ちが冷めてしまう現象

壁ドン

 壁際に追い詰め、壁に片手に突く行為

「明日は土曜だからなぁー」


 先生はそう言い残し、帰りのホームルームが終わった。


「(今日は帰ってアニメでも見るか…)」


 厳密には()()()ではなく今日も(きょうも)なのだが。


 バックパックを背負い、さあ帰ろうというときに、右肩に小さな衝撃が届いた。それが人間から肩を叩かれている行為だと察するのに3秒要した。それからその人物を特定するのに要した時間は0.2秒である。


「(この匂い。間違いない。)」

「ねえ、この後暇?ちょっと付き合ってほしいんだけど…外国語準備室に来てくれる?」


 八咫愛華である。クラスのネームドが僕に何の用だ。カツアゲか?援〇交際か?もしかして、告白か?


「来てくれるよね?」

「あ、はははははいいい」


 良し。返事は上出来だ。



 ◇外国語準備室で待つこと10分



 間違いない。告白だ。

 きっと群れをしない一匹狼の僕に一目ぼれしたのだろう。きっと七瀬の嫌な部分を見つけてしまい、噂の蛙化現象ってやつだ。いや、でも待てよ…僕の使命は負けヒロインをカゲから支え、負けヒロインを勝たせること…でも彼女ほしいし…


 と、田中春道は憶測に憶測を重ね、アリもしない事実を作り出し、絶望してしまう。


(まずい、僕を暗殺しに来るんじゃないのか…)


「おじゃましまーす」


 八咫のさんが入ってきた。一人である。

 八咫のさんはニコニコ近づいてくる。

 止まらない。


(ち、近い…)


 僕はじりじりと引き下がり、背中は壁と密着する。

 八咫さんは留まることを知らない。


「ねえ、春道君」

「ちょ、近…」


 八咫さんの右手は僕の背中の壁に張り手をついている。

 つまるところ、『壁ドン』である。

 僕は腰が抜け、尻もちをついてしまう。

 念のためもう一度言うが、抜けたのは腰だそ。


「あのさぁ、一緒に華蓮落とさない?」

「は、はい…?」













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