八咫愛華という女。
BSS(僕が先にすきだったのに)
・NTRの完全な下位互換で、ただの言いがかりである。
雨がしんしんと降り、傘をさす日の放課後。
久しぶりだ諸君。
田中春道だ。
決して忘れていたわけではないがラブコメに欠かせないのものはなんだと思う?
常にヒロインの二番煎じで実質的に主人公をBSSされてしまう存在、俗にいう『負けヒロイン』だ。
彼女たちは素晴らしい。決してヒロインにはできないあざとさで読者を魅了し、物語の展開を面白くする。
彼女らがいなければ物語は成り立たないであろう。
そんな負けヒロインは一応この物語にも実在する。八咫愛華である。
三種の神器の八咫の鏡の「八咫」に下の名前はおそらく愛するの「愛」で中華の「華」であろう。
なぜ僕が一応といったかというと彼女はそれほど七瀬のことが好きではないらしい。
小さいころから一緒というのに、七瀬君呼びだし、いつも一緒に帰ってるわけでもなく、席も隣にはならない。クラスは小学生から一緒らしいが、そこは八咫の親がお偉いさんでどうこうなるとかならないとか。
何がともあれ、あんな可愛くて愛嬌のある子が七瀬に振られでもしたら、俺がもらってやるがな。
と、一人で空想に浸っていると
彼は靴箱の近くの傘立てにある自分の傘をとろうとした瞬間。
彼は思いもよらぬ光景を目の当たりにしたのであった。
そうそれは八咫が一切の迷いなく春道の傘を盗み、美少女転校生に「予備の傘あるから使って~」的なことを言っていたのである。そして八咫はまるで新世界の神になりたい人間の計画が計画通りに進んだときのような顔をしていたのだった。
彼女もラブコメを阻止する気か、阻止することには反対しないが行動がゲスすぎるだろ!
今回は初犯だ許そう。
だがこのままだと八咫は負けてしまう。なぜなら、本当の負けヒロインはこのまま悪いことしまくって、勝ちヒロインの恋が実ったら「ごめんなさい、私あなたにたくさん非道ことをしちゃったの~」って誤って「ふふいいのよ。私たち友達、でしょ」と女神のような慈悲をくれるのだ。
いいのか八咫!?お前の結末はそれでいいのか!?
俺はなんとしてでも負けヒロインを勝たせる。
またもや誓うのであった。
このあと傘を取られた春道はびしょびしょになって帰ることを八咫は知らない。
今日宮華蓮
身長・164
年齢・16
属性・ツンデレ
血液型・RH-
利き手・左
概要・当然海外の血が入っており、英語はペラペラ。帰国子女であり、おおざっぱなとこがある。
七瀬とは反対の方角なので一人で帰ることが多い。ちなみに豪邸。
今は「なんなの…この気持ち///」とまでもいっていない。