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終末世界に革命を!  作者: 紙音
第二章
15/17

プロローグ

今日から投稿再開です!

できるだけ毎日投稿、もしくは隔日で投稿していきます!

ヨーロッパ地区首都 《セントリア》


 オルディネ政府のお膝下でもある都市で一人の少女が奇妙な行動をとっていた。


「みんな〜!今日は楽しんでいってねーーー!」


 広場の中心でそう言った彼女は、技術の発展により今では使われなくなった手で持つタイプのマイクを持っている。


 普通ならば、活気のない今の社会でこのような行動をとったところで人は集まらない、チラッと視線を向けられた後に素通りされるのがオチだろう。しかし日の光に映える金色の髪に非常に端麗な容姿、そしてなにより人を惹きつける魅力的な仕草。それらが相まって、騒ぎを起こせばAIGISによって捕まる可能性があるにも関わらず、少女の周りには多くの人が集まっていた。


 そんな不思議な状況の中心にいる彼女は満足そうに集まった人々を見回したのちに、何やら機械を取り出した。


「たくさんの人が集まってくれたみたいで凄い嬉しい!それじゃあ早速一曲目いくよ、ミュージックスタート!」


 少女はそういって、取り出した機械を操作すると広場に音楽が流れ出す。聞かなくなって久しい音楽に驚き、呆然としている観客をよそに彼女パフォーマンスは続いていく。


 音楽に合わせて激しいダンスを披露していた彼女は、先ほど持っていたマイクを再び取り出すと歌い出した。


「ーーーーー♪ーーーー♪」


 瞬間、美しすぎるその声に観客たちが息を呑む。


 先ほどまでは、なんとなく面白そうという興味本位の気持ちが強かった観客たちは、今や完全に彼女に魅了されていた。彼女のパフォーマンスに合わせて手を叩くもの、間奏に合いの手を入れるものなど、広場は完全にお祭り騒ぎと化していた。


 観客の熱狂に呼応するように、彼女のパフォーマンスも勢いを増していき、曲が終わり彼女がポーズを決めた頃には観客の数は最初の数倍になっていた。


「みんな、聴いてくれてありがとう!合いの手とか手拍子もすごい嬉しかったよ!」


 彼女がそういうと、広場に拍手が響く。


「拍手もありがとう〜!でもまだまだこれから、次は私の大好きな曲いくよ!みんなついてこれる?」


 拍手が鳴り止むと、少し挑発的な笑みを浮かべ彼女は観客を煽る。すると一瞬の間の後、地鳴りのような歓声が響いた。


「「「ウオオオオオオオオオオ」」」


「おっけー!じゃあいくよ!二曲目———」


しかし、曲が始まるというところで邪魔が入った。


「おい!何を騒いでいる。広場で集会などを開催することは禁止されているはずだ!!」


 そう言いながら広場に入ってきたのは青と白の軍服を着込んだ集団。


「まずい!AIGISだ!!」 「逃げろ逃げろ!!」


 それを見た途端に観客は蜘蛛の子を散らすように逃げていってしまい、広場には少女とAIGIS捜査官のみが残された。


「あ〜あ、最悪のタイミングね。せっかくいいところだったのに」


すると、先ほどまでと打って変わってぶっきらぼうな態度になった少女は捜査官を睨みつけながらそう言った。


「貴様か、この騒ぎの首謀者は?先ほども言ったが集会などの開催は禁じられている。事情を聞くためにも同行してもらうぞ」


「嫌」


「は?」


「嫌だって言ったの、あんたたちについて行くなんてごめんだわ。どうせ逮捕されるのがオチなんでしょうし」


「貴様、言わせておけば!!総員、能力の使用を許可する、力づくで捕らえるぞ!!」


 飄々とした態度の少女に激昂した捜査官は、一般人相手にも関わらず身体強化と能力を使用し、少女を捕らえようと迫る。


 一般人なら気を失うレベルのプレッシャーに対し少女は——笑っていた。そして何事かを呟く。


「ーーーーー」


「ガッ!?貴様、いったい何を……」


 同時に、大勢いた捜査官が突然、全員膝をついた。


「ふん、仮初の力にあぐらをかいているからそうなるのよ。自分の力でもないくせにね」


「ぐ、くそ、一体どういうことだ。突然これほどの眠気・・に襲われるとは……、それにその発言何故、っぐ……」


唯一、倒れていなかった捜査官もそう呟く同時に、他と同様に崩れ落ちた。


「なーんだ。少しは骨があるかと思ったのに」


つまらなそうにそう呟くと、彼女は意識を失った捜査官たちを背に広場を去っていった。


ーーーー


「あ〜、もうまた邪魔された!せっかく今日は人がいっぱい集まってたのに」


 広場から去った後、髪を振り乱しながら荒ぶる彼女は先ほどまで大勢の観客を魅了してしたとはとても思えない姿で彼女は自分の部屋にて文句を言っていた。


 豪奢なベッドに広い部屋、そんな場所に先ほどまで来ていた衣装を散らかし、暴れていた彼女だったが、そこで扉がノックされ、ぴたりと止まる。


「お嬢様?お食事の準備ができました、旦那様方がお待ちです」


「わかったわ。準備が出来次第向かわせてもらうわね」


 またまた打って変わって落ち着いた淑女然とした声で応じる少女。


「はい、では失礼します」


 しかし、扉の前から気配が消えると同時に、再び先ほどの雰囲気に戻り叫んだ。


「どれだけ邪魔が入っても、私は絶対()()()()になってやるんだから!!!!」


お読みいただきありがとうございます。

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