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王様ゲーム
「王様だーれだ」
「お、俺だ…六番…」
無精ひげの男の声に対して、隣に座る少女がびくりと震えた。彼女が六番なのだろう。
男がくじ引きを引くと
「一キロランニング」
続けた一言に対して、部屋の空気も弛緩する。
しばらくして隣の少女が戻ってきた。またゲームが始まる。
「王様だーれだ」
「わ、私です…」
目の前の少女が手をあげる。
「さ、三番が…」
俺に配られた番号だ。
くじを引いた少女は茫然とする。
瞬間、俺の心臓が止まった。
Twitterにて補足と解説しています。
平光翠
@hiramitu_midori