召喚
「おーっす藤明」
いつもクラスのムードメーカーである赤髪の友人が話しかけてくる。
「ああ隼人、きてたのか」
それに続き人気者である金髪の少年もこちらに気づき話しかける。
「隼人くん、おはよう」
そして、金髪の少年と付き合っている少女も同じように話しかける。
「ああ、おはようみんな」
それに対し、俺も返事をする
別になんてことのない、普通の生活だった
――《《はずだった》》
「な、なんだよこれ」
クラスメイトが叫ぶ
見れば、床にゲームでよく見かける魔法陣のようなものが光っている
「ちょっ、まじかよ」「何これ、動けないんだけど」
まるでゲームのような出来事に、パニックになる
魔法陣の輝きががより一層強くなり光に包まれる
教室には、誰も残されていなかった
――――――――――――――――――――――
「……どこだここ」
気づけば豪華な装飾が施された外国の、城のような場所に倒れていた
「みんな!大丈夫ですか!」
担任の先生がクラスメイトの無事を確認する
どうやら全員無事のようだ
「そなたらが異世界の勇者か」
1番上に座っている王様?らしき人が言う
てか、は?勇者?
………これが俗に言う異世界召喚ってやつらしい