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16話 お店で相談してました

ミランさんの店で5人と1個が談笑している。

「ほら、お茶菓子」

ミランさんが大福っぽいものを机に置いた。

「屍人特製ゾンビ餅だ。脳みそが蕩けるほどおいしいよ、名実ともに。」 

「その販促文で食べる気が無くなるのは私だけじゃないよね?」

「俺もだな…、普通の食べ物は無いのか?」

「さっきそこでご飯用に買ってきたトマトならあるよ。」

「トマトか…まあ健康的だしいいか。」

「じゅーす。」

台所にあったコップにリンゴジュースを入れて持っていく。

「ありがとう。ポット」

「ポットって女神さまと仲良しだったのね…なんだか信じられないわ」

「異界の拾得物って変わったものが多いんですね。」

「ちがう。」

女神様と繋がりはあるけどみんなが思ってるような関係ではない。仲良しって何ですか。


「しかし、中々これから面倒なことになるかもしれないよ。」

ミランさんが薬瓶を攪拌しながら話す。

「どういうことだ?」

「今回の事件を見てた人もいるからね。人のうわさ話に乗るのは時間の問題だと思うよ。」

「ポット。いや、スプレー缶でしたっけ?」

「ぽっと。」

スプレー缶は分類的には人間とか屍人とかその辺だと思う。ポットが名前。

「そっちの方がいいですか。ポットが女神様と仲がいいですとか、そもそもこのように人と同じようにコミュニケーションが取れるアイテムってだけで、注目を集めるのは間違いないでしょう。分類的には人じゃなくてアイテムです。人としての法は適用されないので、人によっては…」

貴族とか商人とかが強引な手を使って僕を確保して来ようとするってことだろうか。確かに『蒼い風』の4人は優しかったからよかったけど、もし初めに草原で出会ったのが盗賊だったら、悪徳商人だったら。今こうしていたかはわからない。

「確かに不安だな、まあ、俺達で守ってやれば大丈夫じゃないか?」

「甘いよ、貴族や商人がその気になったら冒険者なんて何の障害にもならないさ。」

テオの考えをミランさんが一蹴する。

「貴族は法の不可侵の範囲が広いんだ。一回かっさらってどっかに監禁してから知らん振りを決め込めば冒険者に何が出来るんだい。」

割と発想が怖い。貴族にはまだ会ったことがないけどやっぱり悪い貴族とかもいるんだろうな…

「怖いわね~。どうしたらいいかしら。」

「ミランさんの家に匿っておいたりできないの?」

「私は構わないけど、道具といえど生きているんだからそれをするのは酷じゃないかい?」

ミランさんが僕に気を使った発言をしてくれている、たしかに折角この世界に転生してきたんだし、色々なところを見て回りたいという気持ちはある。元の世界でも旅行とかに行ったことはあまりなかったし。

だけどそれによって誰かが危険に晒されたりするみたいだったら、それを押し通してまでするべきじゃないような気がする。


「ほっほっほ、悩んでおるのう。」

「ギルドマスター。」

ドアからギルドマスターが入ってきた。

「怪我は大丈夫ですか?」

「わしの最強の治癒魔法で、もう元気もりもりじゃよ。久々に無理をしてしまったような気がするのう。」

治癒魔法って便利だなあ。

「ところで、ポットの事について話しておったな?」

「ええ、ポットがみんなから狙われちゃうんじゃないかって…」

「冒険者ギルドの方でもその事が話題になったんじゃ、で、その事についてギルドの見解が出たぞ。」

そういうとギルドマスターがカードを取り出す。あれは…ギルドカード?

「ポット、お主をギルドメンバーとして認定するぞ。これで何らかの問題が起きた時、冒険者ギルドが協力することを保証しよう。」

「ギルドメンバーって、チームは?」

「唐突に決まったからのう、ソロチームになってしまったが、まあ問題はない。チームメンバーを増やしたくなったら申請してくれれば増やせるぞ。」

ギルドマスターから渡されたカードは『ポット』という名前が銀色の文字で書かれていた。

「ぎんいろ。」

「えっ!?ギルドマスターそれBランクのギルドカードじゃないの!?」

Bランクって都市が危険に晒される魔物を討伐できるチームが基準…だったっけ。

「デスキラータイガーにとどめを刺せたのじゃから、それくらいあってもよかろう。ポット自身の能力を見ると、恐らくもうちょっと高くなる気がするしのう。」

「適当ですね…ギルドマスター。」

「それにランクが高いほうが何かと扱いやすいんじゃ、問題が巻き込まれた時もBランクの冒険者という箔があったほうが楽じゃからのう。」

確かにGランクの冒険者が行方不明になった!よりもAランクの冒険者が行方不明になった!の方が人を動員させやすい気がする。なんだかここまでしてもらっちゃって悪いな。

「これはお主がミーデルの町に対してやってくれた事への恩じゃ、遠慮せず受け取ると良い。わしはこの後町の様子を太陽とともに観察する用事があるから帰るぞ。」

「それ散歩って言うんじゃないか?」

ギルドマスターが店を出ていこうとする。

「あ。」

「なんじゃ?何か質問でもあったかの?」

「なまえ。」

チームの名前ってどうなってるんだろう。

「考えるのが面倒だったから『ポット』がそのままチーム名になってるぞ。」

「流石に適当すぎじゃない!?」

ティアが突っ込む。


一応、次にギルドに来た時に変えてもいいと言ってもらった。

ゾンビ餅食べたい(人生を悲観してる人特有の人生観)


異世界転生ものでよくあること出来る限り全部なぞっていきたいですね。スプレー缶として。

スプレー缶的に便利なチート生活も送らせられるようにしていきます

…あ、あと出来る限りのハーレムも

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