表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/17

3年経ちました

月日が経つのは早いものです。私はもう8歳になりました。

3年間色々とありました…本当に色々と。

その中でも特に変わった事があります。趣味部屋です。

使える魔法を調べていくうちに、部屋自体がそのままだとヤバかったので改良しました。その改良が防音防水防火はもちろん、外からの攻撃を一切受け付けません。そして部屋に入るには私の許可が必要です。…なんででしょうか陥落不可能な要塞という言葉がちらつきます。

…いいんです。将来アルベルト様が魔王様になり、万が一私をまだ配下にと言うならここで暮らします。

魔王様に逆らって良いのかですか?アルベルト様なら怖くないです。


さて、そろそろ時間でしょうか。


リリアはアルベルトの魔力を感じながら距離をとる。

転移の魔法陣が現れ、アルベルトが来た。


「久しぶりだな。リリア」

「昨日もいらっしゃいました。もう忘れられていますか?」


挨拶をしてきたアルベルトに容赦なく返す。


「年々扱いが酷くなってないか?一応次期魔王の予定なんだが」


アルベルトはしょんぼりした様子で話してくる。


「一応ではないです。歴とした次期魔王様です。そして私には関係ないです」


さらに追い討ちをかける。


「…不敬罪で制裁されるぞ」

「されますか?制裁」


ご自由にどうぞと返す。

そんな態度を見て、アルベルトが折れた。

「まぁ良い。話は変わるが、来週城で俺の誕生日が祝われる」


アルベルトはもうすぐ12歳になる。一人称も昔は僕だったのに気づくと俺になっていた。


「招待状は届いているだろう。リリアの事だから直接話さねば来ないと思ってな」

「よくお分かりですね」

「何年の付き合いだと思ってる」


ため息混じりに答えられた。


「それで参加は…」

「しません。私が男嫌いなの知っているでしょう」


アルベルト様が10歳の時に、男嫌いをカミングアウトしました。寄ってこなくなるかと思いまして。その結果、俺以外に興味が出ないのはありがたいと勘違い発言されました。そして現在も−

「なんなら俺以外の男は全て不参加にさせるから」


そんなアホな事を言い出しました。


「それ意味無いです。男全員って、魔王様や側近達も不参加になってしまいます」

「おっさん達より君の方が良い」


魔王様達をおっさん扱いですか。確かにかなりお年は召していますが。

でもそういう問題ではありません。


「良いですか、アルベルト様。祝っていただけるのは有難い事です。貴方様は魔王様の次に偉い方ですが、感謝の気持ちを忘れてはなりません。全てが当たり前なんて事は絶対に無いのですから」


ついお説教をしてしまいました。

そんな私をアルベルト様は何故かキラキラした瞳で見ていました。

…人の話はしっかり聞け。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ