表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/17

転生先は魔族です

と、ここまでが私の前世です。

今の私は人間ではありません。そもそもここは前世の私が居た世界ですらないです。


魔族しか住めない土地、その一部オルタナという国に住んでいる私は、もうすぐ5歳になる美少(幼?)女です。金色の髪は肩までで揃えられ緑の瞳は大きく、真っ白な肌には淡いピンクのドレスを。


もちろん、ここに住んでいる私は魔族です。父は現魔王様の側近。その為殆んど家に帰って来ません。

母も魔王様のご子息の教育係なので家にいません。


…私一応5歳ですよね?普通放置しませんよね?

いくら私がしっかりしているとはいえ、これは育児放棄ではないかと思います。


ちなみに前世の話は誰にもしていません。

信じませんよね、普通。


家は貴族の屋敷レベルで大きいです。部屋数は何人住むのと言いたくなる位沢山あって、掃除が大変そうと思います。


一応使用人は居ますが、彼等はあくまでも使用人。こちらから声を掛けない限り寄ってきません。声を掛けても必要最低限しか話しません。


…何だか泣きそうです。


気を取り直して勉強をと、本棚に近づくと魔力の気配が。


「この魔力は…」


思わず呟くと魔法陣が表れ、中から少年が出てきた。

烏の濡れ羽色みたいな黒髪は腰まで長く、血の様に紅い瞳はつり目。着ている服も髪と同じく真っ黒で、余計に瞳の色が強調される。

周りをキョロキョロして、

「よし、無事に着いた」

とガッツポーズしていた。


そのまま少年に気付かれないうちに逃げたかったが遅かった。


「久しぶり、リリア。」


にっこり笑いながら近づいてくる少年に声を掛けられた。


「…お久しぶりです。アルベルト様」


しっかりと自分より位が上の者に対しての挨拶をするリリア。


「そんな畏まった挨拶なんかしなくても。僕と君の仲じゃないか」

「そんな…私の父は貴方様のお父様の側近ですが、私はただの娘です」


目の前にいる少年こそ魔王様の実子、アルベルト・シュリアヴェールだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ