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三話    【王都と冒険者ギルド】

初めて書く小説な為感想等をもらえるととても喜びます続きもどんどん書くのでぜひ読んでください、誤字脱字などがありましたらご報告よろしくお願いします。

 

 サーベントの街から出て二日が経っていた。


『ここが王都か』


俺達は王都の城門前までと来ていた、道中特に魔物に会うこともなく、食事も町長がくれた保存食と

森には綺麗な川があったので川魚を取り進んでみると、自分の村とは比べ物にならないくらいの大きい壁が見えた。


『時雨さん、あちらに何か人だかりができています。』


俺に話しかけたのは、サーベントの街出身の綺麗な緑色の髪を肩より少し下まで伸ばし、顔は可愛いというよりも、綺麗という方が似合っているマーレ・ヴェルデである。


『あの人だかりは王都に入るための検査じゃないかな?』


『そうですね、私たちも並びましょう』


王都の入国審査では数人が並んでおり人だかりと言うよりかは乗ってきている馬車とそれを護衛でもしているような、自分の身長位長い槍を持った人たちが数人いた。


王都のマークであろう者が描かれている鎧を着たものが、馬車の中や手荷物を見ている、危ないものがないかを見ているのだろう。どんどんと検査は進み次は俺の番となった。


『そこで止まれ』


無精髭を蓄えた兵士と新人みたいな青年兵士に止められた。


『年齢と出身と名前、王都に来た目的を言え』


無精髭の兵士に言われた。何回もやっているのだろう言葉には何の不安も感じない、堂々とした立ち振る舞いに気圧されそうになったが、不審者になるわけにはいかないため、こちらも堂々と


『ディアンの村から来ました。時雨、17歳自分の腕を磨くため冒険者になるために来ました。』


『サーベントの町から来ました。マーレ・ヴェルデです、18歳です、私も時雨さんと一緒です。』


マーレはオドオドしながら話していた。少しこちらに近づいて来た気がする。


『手荷物を確認します。』


青年兵士はまだ慣れない様子で手荷物を確認された。


『はい、何も以上ありません。サーベントの町の町長の紹介状もあるので大丈夫でしょう。』


『よし、通れ』


無精髭兵士の言った通り兵士二人の間を抜けって言った。


『ふぅ、。村から出てきたことなかったから少し緊張した』


『時雨さんもですか、私も怖くて緊張しました、私も町から出たことなっかたので。』


とっさに出た理由としては(腕を磨くため冒険者になるために来ました。)とはよく出来た話で嘘もない自分を褒めてやりたいや。ただ王都に入ったし宿と飯のためにはやっぱりお金がいる。幸い今日はまだ昼前だから、ギルドに登録して何か仕事を探そう。


 王都の中は思ったよりに賑わっておりよく出店のようなものが出ていた。出店では本当に効くかは、わからないが、怪しげなローブを着たおばあさんが魔力アップに良いというトカゲ型の魔物の素焼きや魔法道具が売っており、俺が目に留まったのは、とても美味しそうなパンに肉と野菜を挟み少しからそうなソースをかけて食べる物があった。


『あれケバブみたいだよね』


俺がマーレに聞いて見るとマーレは頭を横にコテンと傾け


『すいません聞いたことがありません。ケバブって何ですか?』


この子天然でやっているのだろうか、そうだとしたら犯罪級だ。綺麗な顔で可愛い仕草をするとか、まじ罪なんですけど俺はにやけるのをグッと我慢して。


『そこに売っているものかな、多分名前は違うと思うけど。』


『あれは確かに美味しそうですね。』


『ギルドに登録して仕事の後くらいならちょうどお昼くらいだからあれ食べる?』


『いいんですか?』


今度はいつも以上に俺に近づきながら目をキラキラさせている。確かにサ-ベントの町でお別れ会やった時も一番食べてた気がするし、これから食費大丈夫かな。少しの不安を感じたが、マーレの顔を見たらそんな気持ちは吹っ飛び、俺が養うと心に決めた。


『マーレはいいな』


ふいにボソッとアスルが言った気がするが人ごみのせいか、いろいろ考えていたせいか、スルーしてしまった。


外観はレンガ造りになっており災害なんかが起きても大丈夫そうな建物が目に入り看板を見てみると、


                  【冒険者ギルド】

              【腕っぷしに自信がある人はどうぞ】


と書いてあった、今はまだ自信はないけど、これからランクを上げていってやる。と考えつつマーレの方を見ると、城門の時と似たような顔をしていた。


『冒険者になったら魔物とかと戦ったりしなければいけないし無理にならなくてもいいんだよ?』


俺はついマーレのことが心配になりあらぬ心配をしてしまった。


『いえ、弱気なことは言ってられませんし、時雨さんと一緒にいると決めたのは私です。それに時雨さんが助けてくれた時に、頭の中で魔力の使い方とかを教えてくれた人が、魔法ならだれにも負けないくらい強くなるって言ってくれたんです。私はそれを信じます』


きっとマーレが聞こえた声はアスルが助けるときにマーレに声をかけてやったんだろうなと思い、今夜は手入れでもしてやろうと思った。


『そうか変な心配しちゃってごめんね』


『いえ、優しいのが時雨さんですから』


マーレに褒められて照れくさくなった俺は逃げるように冒険者ギルドの中に入っていった。


中に入ると受付が三つあり受付の人が横にある依頼が貼ってあるボードから剥がした依頼を三人組のパーティーに説明知していたきっとあの依頼を受けるのだろう。


幸にも他の二つは人が居なかったのですぐに受付へ行けた。


『冒険者ギルドに登録したいのですが。』


『はい、では名前と年齢をお書きください』


受付をしてくれたのは右耳に水色の真珠のようなピアスをした金髪の女の人だった。受け取った紙に俺とマーレは言われたと通り書き込み渡すと、紙を手のひらサイズくらいまで折り何かハンコのようなものをポンと押すと硬いカードのようになった。マーレと俺は初めて見たその光景に目を奪われていた。


『はい、これが貴方達のギルドカードになります。今は白色ですが依頼をこなすたびに上がっていき、カードの色変わっていきます。なお、ギルドカードは偽造が出来ず、証明書としても使えます。どうか紛失しませんよう、お気をつけください。このまま依頼を受けるならば、隣のボードから、ギルドカードと同じ色の依頼を剥がし持ってきてください』


俺たちは言われた通りボードの方に行き依頼を見てみると、ちょうど良さそうなのが目に入ってきた


『この薬草採取銅貨5枚なら。夕飯代くらいにはなるだろう。追加で一緒にできるやつがあればいいんだけど。』


『大都近くの森に行くのですから、ついでにこのゴブリン討伐なんていかかがでしょうか。時雨さんくらいならゴブリンくらい余裕なのではないでしょうか、素晴らしい短剣もお持ちなのですし。』


この子ナチュラルに俺が強いと思ってるな、まぁこんな立派な短剣持っているし、目の前で戦ったこともないしな。


『そうだね、マーレもいるしサポートしてくれるでしょ?』


『微量ながらお手伝いさせていただきます。』


まぁあの時は一人だったしあっちは3体だったから一回死んじゃったけど今回は2人だし、行けると思う。謎の自信がわいてきた。

俺たちは依頼ボードに貼ってあった依頼を二枚剥がし、先ほどギルドカードを作った受け付に渡しに行った


『薬草採取とゴブリン討伐ですね、薬草は十本五銅貨それ以上ですと五本で一銅貨で買い取りいたします。ゴブリンのほうは討伐したら右耳の方が討伐部位になります。5体が依頼数で銀貨一枚です。そこからは一体銅貨一枚になります』


ゴブリン退治はやっぱり薬草採取と違って危険が有るからか報酬が高くなっているのだろう。


俺たちはギルドを後にして検査を受けた門から王都に来るために通った森へと向った。


『どんなのが薬草なのかあんまりわからないや、それっぽいのを選んでいっぱい持っていけばいいかな。』


『私薬草と雑草の違いわかるので薬草は任せてください。』


『よかったじゃあ薬草はマーレに任せるよ、その代わりゴブリンは頑張らないとな。』


そんな話をしつつ森を進んでいくとゴブリン達が居るのが見えた。


『マーレ、止まって、この先にゴブリンが七体居る。』


俺が小さな声でマーレに指示を出すとマーレもそっと立ち止まり、


『時雨さん私は何したらよいでしょうか?』


『マーレは何が得意?』


『私は相手を眠らせるスリープという魔法が使えます。』


『そうか、じゃあ俺が戦っているゴブリンじゃないゴブリンを眠らせてくれる?』


『わかりました。』


『あと俺に何があっても気にせず魔法を使ってて。』


『はい?わかりました。』


俺たちはゴブリンに気づかれないようゆっくり近づき、一匹のゴブリンを仕留めた。

その音に気付いたらしく他のゴブリン達がこちらに近づいてきた。


俺はマーレの前に立つと六匹のゴブリンに立ち向かって右手に短剣を持ち戦闘態勢になった


『マーレ自分の身を一番に考えながら魔法をお願い。』


『ハイ』


俺はなるべくマーレを狙っていそうなゴブリン達を狙って仕留めていた。


『私の呼びかけに答え夢の世界へと誘い入れ、スリープ』


あれ、マーレ魔法を打つとき詠唱してる。俺が火球を使ったときは詠唱なんて必要無かったのに。でも詠唱ありでも一体ずつ眠らされていくのは正直ありがたい。


前回とは違い寝ているゴブリンが居るため数は程強くはないが、最初に見つけたゴブリンとは違う四匹ゴブリンが、マーレの背後から現れた


『マーレ危ない後ろ!』


俺はマーレに危険を知らせるため、大きな声で叫ぶと同時にマーレの方え走って、新しく表れた四匹のゴブリンを相手した、幸いマーレにゴブリン達が、届く前にカバーに入れたためマーレにケガは無い様だし、最初のゴブリン達も半分が眠っているため少し安心していた


『時雨さん!』


マーレが俺の名前を呼ぶと同時くらいに胸のあたりに激痛が走り振り返ってみると、最初に会ったゴブリン一匹が俺の胸に向かって持っている剣を突き刺していた。


『マーレ俺に構うことなく自分に近づいてくるやつを片っ端から眠らせといてくれ。』


『時雨さんでも体から血がたくさん出ててこのままじゃ、、』


『気にするな俺は死なない』


少し後でこの時言った言葉を後悔することになるが、緊急事態なので仕方がない


よく死ぬ人ならわかってくれるだろう、まぁこの世に俺以外に何回も死ぬやつがいればだが、死ぬ前は激痛がすごいのだが、死ぬ瞬間は痛みもなく、体が飛べるくらい軽く感じる。

『あぁまたここか』


俺は見覚えのある真っ白の空間にいるとまたあの声が聞こえた


(スキル発動ギフトを送ります)


『マーレ大丈夫か?』


真っ白な空間から目を覚まし、マーレの方を確認してみると、二体のゴブリンに挟み撃ちにされていた。

俺はすぐにマーレの方に向かって行くといつもよりも断然体が軽く感じた。死ぬ前に感じる体の軽さと似ていた。驚いている暇もなく、すぐにマーレの側えと着いていた。

俺は早く動いて遅く動いているゴブリン二体に持っていたアスルで斬った。


『後は寝ているゴブリンだけだね。早くしないと起きちゃうかも、!』


俺はアスルに付いたゴブリンの血を払い腰の鞘に入れ、マーレに声を掛けている途中にマーレが俺の胸に飛び込んできた。


『マーレ!?、なんで急に、、血が付いちゃうよ。』


俺は急に抱き着いてきたマーレに戸惑いと照れ隠しを隠すことができず、慌てて離そうとした。 


マーレさんやわらかいものが当たっているのですが。


『少しこのままでいさせてください。』


俺の胸の中で小動物のように小さく震えながら囁くように話した。

それはそうだろう、俺は考えていなかったがマーレは初めての魔物との戦闘だったわけで緊張も恐怖もあった中で、あの中で唯一の仲間が自分を庇いに来て死んでしまった(生き返ってる)のだから彼女の中で感情はぐちゃぐちゃだろう。


『心配かけてごめん、でも俺は今なんとも無いから安心できないかもだけど安心してくれ。』


『私、時雨さんが死んじゃった思って。』


俺の胸元で泣くのを堪えて話している時にタイミング悪くマーレの魔法が解けてゴブリンが一匹起き上がり、こちらに向かってきていた

ゴブリン一体くらいなら、マーレを無理やり剥がしたら余裕で倒せるだろうが、マーレはゴブリンに気づいてる様子もなく、一端の男として泣いてる女の子に胸を貸している時に他のことを優先するなんて、男が廃れる気がした。


俺はマーレに気づかれないように腰の鞘にあるアスルを取り出し、マーレの後ろから来るゴブリンをマーレに返り血が付かないよう斬った。斬った音でマーレも気づいたのだろう、顔を上げ周りを見渡したとこで、俺から離れてい待った。何がとは言わないが少し残念な気がする。


『気づいた?ゴブリン達が起き始めるかもだから、少し行ってくるね。』


寝ているゴブリンを次々倒していると頭の中でチャリンとなった、マーレも同様なのだろう、しかし彼女は初めてなのか驚いていた。


『時雨さん何か音が鳴りました。』


『マーレも鳴ったか、それはたぶんマーレのレベルが上がった音だよ。』


俺が寝ているゴブリンを倒していたのだがマーレもレベルが上がるということは、戦闘に関与していれば経験値がもらえるのか、魔法を使ったから倒せたこともあるのでアシスト判定なのか気になるが、今はゴブリンの討伐部位と残りの依頼をこなすのと、一番大変なのは今こちらをうるうるな目で見ているマーレを落ち着かせるのと、俺についての説明することだろう


ゴブリンの討伐部位である耳を切り取り持っていた。今回狩れたゴブリンは十一体の耳を袋に入れた、このまま入れると薬草に血が付いてしまう可能性があったからゴブリン用と薬草でで袋を分けておいてよかったと思った。


『全部仕舞えたし薬草を探そっか。』


『ハイ薬草なら任せてください。』


落ち着いたマーレは薬草を探すためどんどんと森を進んでいった。


『時雨さんあれ見てください。』


五分程度歩くとマーレが急に止まり綺麗な草がたくさん生えているところを指さして居た。


『あれ全部が薬草?』


『そうですね下薬草の群生地と言ったところでしょうか。』


『じゃあ袋に入るだけ居れて帰ろうか。』


薬草を傷つけないように丁寧に摘んでいた。


『村で村長の家の周りを草むしりしたことを思い出すな。』


『今回は雑草ではなく薬草ですからね。雑にむしらないで下さいね。』


『わかってるよ』


俺たちは袋にぱんぱんになるくらいの薬草を摘んでいた。


『もうそろそろ入らないし帰ろうか。』


『そうですね少し疲れてきましたし。』


『それじゃあ休憩してから戻ろうか、幸いまだ日暮れには時間もありそうだし』

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『ゴブリンが十一体で依頼が五体なので銀貨1枚と銅貨六枚、薬草が三十本なので依頼が十本で銅貨五枚残り二十本で銅貨四枚全部で銀貨二枚と銅貨五枚ですね。ギルドカードの方を提出してください。』


朝会ったギルドの人ではなく今回は身長の高い男性の受付の人だった


『すみませんが、使いやすいよう銀貨一枚と銅貨十五枚にできませんか?』


俺が渡したギルドカードにハンコのようなものを押している受付の人に頼んでみた。


『わかりました。それではお先にギルドカードのお返しと報酬になります。それとお二人のギルドランクが上がりました。お二人とも黄色のギルドランクになります。』


『ありがとうございます。』


受付の人からもらったギルドカードは確かに白色から黄色に変わっていた。不思議だどのような仕組みなのだろうか。


『まず宿を見つけてそこから早めの夕飯にしちゃおうか。』


『そうですね。』


マーレは薬草採取が終わり帰って来る途中から少し表情が硬い気がする、やっぱり俺について話さなければならないな。


『マーレ夕飯の時大事な話がある。』


『ひゃ、ひぁい』


ついマーレの肩を触ってしまった、それにこの反応もしかして俺は嫌われたのでは?。そう考えると合点がいく、ゴブリンと戦ってみて俺が思った以上に弱いから呆れられてしまったのかもしれない。討伐に行く前俺のこと頼りにしていたし。  やらかしてしまった

だとしてもここまで一緒に旅をしてきたのだし、村まで送るとかこの先マーレが不幸にならないようにしてから離れよう。そのめえに約束したケバブを食べに行こうとしたら。もう出店はやっていなかった、マーレは少しがっかりしていたが、また明日食べようと言ったら喜んでくれた。


『とりあえず王都で一番安い宿屋に行こうか。』


                          【宿屋ウインズ】


王都で一番安い宿はギルドの受付の人に聞くと、ここだと聞いたので来てみたが、外観は少しボロいが中は綺麗で人も多く賑わっていた。おそらく宿の受付であろうところの隣の方にキッチンと受付があり、飯屋も一緒にあるらしい、俺たちは昼間仕事に行く前に見つけた冷やし中華の店に行くので、今回はここの飯屋は使わない。


『いらっしゃい、一部屋銅貨二枚。ダブルベットの一部屋で銅貨三枚ね」』


宿屋の受付の方に行くと、赤い髪をポニーテールのように一本で縛ったふくよかな女の人が出てきた。


『二部屋お願いします。』


『え、』


マーレが隣で驚いていた気がしたが気にしないなぜなら、どんなにお金が無いとしても女の子と二人一部屋なんて気が休まるどころか寝れる気もしない。


『あいよ、部屋は階段をあがった先の二部屋ね、』


『じゃあマーレ荷物を置いて一息ついたら宿屋の入り口で集合ね。』


『わかりました。』


やっぱりマーレの様子がおかしい気がする、村に居たときにまともに女の人と話したことないから、何もわからない。誰か助けてくれ


『あんなにわかりやすい反応しててなんで気づかないのよ。』


マーレと旅をし始めてから全然喋らなくなっていたアスルがしゃべりかけてきた。


『アスルはわかるのかよ』


『当たり前でしょ、あんなのわからない方がおかしいでしょ。』


『どうせ俺はスキルも頭もおかしいですよー。』


俺はマーレを助けて魔法の自信までつけてくれたアスルにお礼のつもりで刀身を磨いてやりながら


『わかるなら教えてくれないかなアスルサマー。』


『物を頼むならもう少し言葉に感情を入れなさいよ。後都合のいい時に頼りすぎ。』


『ちぇーケチなアスルー』


そんな話をしていると意外と時間がたっていることに気づき急いで入り口に向かった。案の定マーレは待っていて、宿に泊まってい酔っ払いに絡まれていた。


『嬢ちゃん可愛い顔してるね、一緒にのまない?おごるよ』


『結構です人を待っているので。』


『ごめん待った?』


酔っ払いに絡まれ嫌そうにしているマーレに急いで声をかけた。


『ちっんだよ、彼氏居たのかよ』


俺に気づくと酔っ払いは宿屋に帰って行った、よかった揉め事とかにならなくて。それにしても、なんかマーレが顔を赤くしてもじもじしている気がする。


『どうしたの顔赤いよ。』


『いえ、なんでもありません、さ行きましょう』


マーレにせかされるように夕飯に向かった。


今日夕飯に選んだのは、茹でた中華麺を冷水で締めるなどして冷やしたものを使った麺料理で、野菜、叉焼、ハム、錦糸卵などの色とりどりの具材を麺にのせて、冷たい酢醤油、胡麻ダレ、味噌だれなどをかけて食べる。薬味として紅生姜、からし、マヨネーズなどが添えられることもある。要は冷やし中華だ、今日は暑く冷たく食べやすい物が食べたかったのでちょうどいい。中に入るとあまり人は見えないが、思った以上に綺麗で床がヌメってもいなかった、奥から身長の高い女性店員さんが出てきて俺たちを、奥の個室えと連れて行ってくれた。


『胡麻のいいにおいがするね。』


『そうですね。初めて嗅ぐ匂いですが、お腹が空く匂いがします。』


『ご注文はお決まりですか。』


先ほど案内してくれた店員さんが注文を取る用の紙をもって来ていた。


『じゃあこの、冷やし麺を二つください。』


一番頼まれていそうなものに指をさしマーレに確認するとコクコクと頷いていたので同じものを二つ注文した。


『少々おまちください』


店員さんが厨房に下がりきるのを見計らって話を切り出した。


『マーレに話があるんだけどいいかな?』


『ハイ、何でしょうか。』


『まずマーレはこれからどうする?』


俺はアーレに自分の実力を見限られ離れるのだろうと考えていた、もし離れるのなら俺のスキルは伝えるのは俺にリスクが高すぎると考え、ゴブリンに刺されても何も傷が無くなった、あの現象が何だったかは回復とかだと嘘をつこうと考えていた。


『はい?一緒に冒険とか旅とかするつもりですが。』


『本当に?』


『はい、それでお話とは。』


マーレが俺とまだ旅を続けると聞いて少しびっくりしたが、続けてくれるのなら、俺の本当のスキルを言わなければならないだろう、


『今日のゴブリン退治でさ、俺後ろからゴブリンに心臓のあたりを刺されたけど、少ししたら、何事もなかったように戦ったでしょ?』


『はい、回復魔法でも使えるのかと思ってましたが、本来回復魔法は傷を癒す魔法なので、失った血は帰ってこないので時雨さんは出血死をしていてもおかしくはなかったですが。』


『そう、それについてなんだが、今から言うことはまだ誰にも話していないから誰にも言わないで欲しいんだ。』


『約束します。誰にも言いません。』


『ありがとう。じゃあ、嘘偽りなく話すね。』


俺はマーレがこのことを誰にも言わないと信じ話す覚悟を決めた。


『俺のスキルの名は回生、俺が死ぬとスキルの世界みたいな所に行って何かのギフトをもらって帰って来る、要は生き返るということで、今までで四回死んで4回生き返ってる。今のところ制限や反動などのマイナス面はなく、ただ強いスキルだと思う。俺も最近教えて貰ったばっかだから詳しくはわからないけど。』


『”教えて貰った”ですか、先ほど誰にも言ってないとおしゃったのとは違うんですか、』


『あーそれはね、ちょっと待ってて。』


俺はアスルの事を言ってもいいか考えていた。


『いいわよ別に、一度この子に干渉してるし。』


考えていることが分かるといわんばかりにアスルが許可を出してくれた。人が目の前にいて話すことは今まで無かったのでアスルの声がマーレに聞こえてないかと思ったが、マーレを助ける時も、アスルがマーレに何を話しているかは俺には分からなかったので、今回もそうなのだろう。


『俺自分のステータスとか【鑑定】とか持ってないから、見れないんだけどさ、見てスキルについて教えてくれて、ウサギの捌き方とかも教えてくれる相棒がいてそいつが教えてくれた。』

『その方は今どちらに?』


『ここに居るよ。』


俺はマーレの前に腰から抜いたマーレを置く。


『この短剣が教えてくれると。』


『そう、マーレも知ってるはずだよ、君に魔力の使い方とか魔法使いとしての助言をくれたのはこいつなんだ。もし信じれないのなら触れてみて。』


マーレは俺の言葉を聞き恐る恐る触れてみると。


『こんばんは、四日ぶりくらいかしら、』


『この声は、』


『信じて貰えたかな。』


『ハイ信じます。でも、』


マーレが何か言おうとした直前に頼んでいた冷やし麺が到着したようだ。


『まぁ食べた後にでもゆっくり話そうか。』


『そうですね。これからもよろしくお願いします。』


マーレを腰のポケットにしまい、テーブルの上の料理へと意識を向けた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『そうだマーレ俺のことを知った次いでとレベルアップしてからの鑑定でお互いに情報を交換しない?』


『いいですけど、初めて自分のステータスを知るので少し怖いです。』


『大丈夫だよここから一緒に強くなろう。てことでマーレよろしく。』


『はーい。』【鑑定】


時雨       Lv5                                                           

体 力 50

筋 力 65

命 中 30

防 御 30

俊 敏 55

魔 力 30

精神力 30

スキル   【回生】【下火球】【アンチドーテ】【ポイントアップ】


【鑑定】


マーレ・ヴェルデ    Lv3                                                            

体 力 30

筋 力  15

命 中 30

防 御 30

俊 敏 30

魔 力 70

精神力 55

スキル   【スリープ】【ウィンドカッター】


『俺またスキル貰ってる。ポイントアップって何?』


『それはね、敵を倒したときに貰える経験値と能力値が上がる魔法だと思うけど、とてもレアな魔法よ、しかもレベル低い状態から使えるなんて、運がいいわね、さっそく二人とも使えば?』


『そうだね、悪い効果ないし使っておこうか』【ポイントアップ】


俺はマーレと自分に魔法を発動したが特に肉多的には変化は無い様だ。


『時雨さん、私スリープ以外に攻撃魔法覚えてます。』


『ほんと!?いいなー俺も覚えてるけど魔力量が少ないからあまり威力無いからなー。マーレのなら威力高そうだね。後方支援がさらに頼もしくなったなー』


『すいません私、攻撃魔法はあまり使いたくありません。』


『そっか、まぁ無理やり使わせる気はないけどさ、自分が危ないと思ったら使いなよ。』


『はいわかりました。』


『ご飯も終わったし話したいことも話せたし宿に戻ろうか。』


『そうですね、今日は疲れましたし、明日も依頼を受けるために疲れを取っておきましょう。』


お会計をすまし、宿へと戻りマーレと別れた後、俺は一人で王都の広い空き地に来ていた。


『時雨こんな時間にこんな場所になんの用?』


『アスル、俺に戦い方を教えてくれ。俺の体を使って教えてくれ。』


『いいけど戦闘の仕方なんて人によって変わるし、私が知ってる戦い方で良いなら教えるけど、前回のウサギ捌いた時と違って、体に負担かかるわよ、』


『それでもいい、マーレは攻撃魔法を使いたがらないてことはマーレのことを守れるのは俺だけなんだ、この先負けてマーレのことを守れないのは嫌だ、』


『覚悟の上ならいいわよ。でも今日だけでは全部は無理よ、だから少しずつ空き時間を見つけて稽古をつけてあげる。』


『ありがとうアスル、さすが俺の相棒だ。』


『お礼なんていいから///早く集中して。』


次の日の依頼が筋肉痛で死ぬほど辛かったのは言うまでもない。






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