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まーちゃんとクエスト!!  作者: 天馬光
第二章 ギルディア
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沼野とドラゴンの真相

 しかし、奴はまだ諦めてなかった。剣を突きつける俺めがけて、粘性のある紫色の水弾を吐いてきた。


「ここにきて毒かよ!」

 独特の色からそう判断した俺は、横っ跳びで緊急回避した。往生際の悪さもそうだが、今まで毒を使う素振りなんて、微塵もなかった。それだけに、俺とまーちゃんは面を食らう。


「おいおい。んなのまで使ってくんのかよ」


「そんな、ありえません! エンシェントドラゴンが毒を使うなんて!」


「それは亜種だからだろ? 現に今……」

 そう言いかけたところで、ドシンという音と共に、地面が揺れた。

 何事だ? と思って音がした方を振り向くと、そこにはさっきまで好き勝手暴れまくっていたドラゴンが、足元や沼に夥しい量の毒を吐き、苦しそうにのたうち回っていた。毒を使える魔物が、てめぇの毒で苦しむなんて、どう考えてもおかしすぎる。


 いったい何故? 尋常じゃない苦しみ方をするドラゴンを前にして、ある仮説が脳裏に浮かんだ俺は、一旦情報を整理することにした。


(汚染された沼野……服毒した魔物……臙脂色の鱗……毒……亜種……)

 クリアーになってく頭の中で、気になったことやワードがピースとなって組み合わさっていく。そのパズルが完成し、仮説が証明された時、この沼野とドラゴンに何が起こっているのか知ることができた。


「……まーちゃん。どうやら俺らはとんでもない思い違いをしてたらしい。こいつは亜種なんかじゃねぇ。紛れもなくエンシェントドラゴンの幼体だ」


「え? ですが、毒を吐きましたし、鱗も……」


「それはこいつ自体が病気に冒されてるからだ」


「病気……」

 そこまで言ったところで、まーちゃんもようやくわかったらしい。


「もしかして!」


「あぁ、この症状。こいつはヒドラ病を患ってるんだ」

 そう考えれば説明がつく。

 毒だと思った水弾はヒドラ病のウイルスが満載された痰で、鱗が臙脂色になったのは、肌から出続けている血液が固まり、黒ずんだから。そして、アクアティック沼野が汚染されたのは、ヒドラ病に苦しむこいつが、さっきみたいに痰や血を沼に吐き散らかしたからで、魔物達はそれが混入した沼に棲息したことで、二次感染しちまったんだ。


 つまり、こいつはただ病に苦しんでただけで、俺らと戦ったのも、あくまで自衛が目的だったってわけだ。

 エンシェントドラゴン(幼体)のステータス

 HP……450

 MP……750

 物理攻撃力……200

 物理防御力……110

 魔法攻撃力……250

 魔法防御力……280

 素早さ……650

 命中……780

 運……400


 ・特技……【尾撃】 【咆哮】 【ファイアブレス】 【放電】 【氷柱散弾】 【地響き】 【雨乞い】 【毒吐き】 【ディザスター】 【ドラコフレア】


 ・パッシブスキル……【属性耐性Lv4】 【常時毒】 【逆鱗】


 ・【逆鱗】の説明

 ドラゴン系モンスター固有のパッシブスキル。

 HP一定以下または顎の下を攻撃される等一定確率で発動。

 3ターンの間、素早さと命中が大幅に下がる代わりに、物理攻撃力と魔法攻撃力と会心率が大幅に上がり、詠唱時間と大技の使用条件が緩和される。

 また、連続魔法も使用可能となる。

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