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まーちゃんとクエスト!!  作者: 天馬光
第一章 バシレイア
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見せつけられた実力差

 と、全てを諦め、死を待つ俺を天は、いや、あいつは見放さなかった。

 雷の閃光に似た太刀筋で、迫り来るクラーケンの足を片っ端から切り裂いていく。その勇者らしい戦いぶりに、俺の口が自然と動く。


「ロッ……ティ……?」

 そう。そこにいたのは、ロッティだった。正確に言えば、あいつだけじゃない。さっきまで分かれて戦っていたはずのケンとプリスとメイ爺もいる。


「よかった。意識はあるみたいだね……プリス。彼に【ヒール】を」


「はい……回復の光よ。かの者の傷を癒やせ……【ヒール】」

 プリスが唱えた【ヒール】によって、さっきまでの傷や痛みが一瞬にして消えていく。


「お前、別んとこで戦ってたはずじゃ……」


「それならとっくに片付けたよ」


「そ、そっか……」

 マジか。俺達が本体はおろか足にも手こずってる間に、こいつらはたった4人で、他の足を潰してきたってのかよ。王道勇者は伊達じゃねぇな。


「ともかく、ここはボクらに任せて、君は休んでて」


「休んでてって、そうはいくかよ。俺だってまだ……!」

 回復魔法で全回復したんなら、俺も戦える。闘志を奮い立たせてなんとか起き上がるが、


「いいから、大人しくしてて! 魔法剣もロクに使えない君じゃ、はっきり言って足手纏いだよ!」

 と、ロッティに一喝されてしまい、戦線復帰を拒否された。その迫力に屈し、了した俺は彼女達の邪魔にならないように、その場でへたり込む。


 俺の戦意が無くなったことを確認すると、ロッティはクラーケンに向けて剣を構え直す。


「さて……みんな。準備はいい?」


「うむ」


「おうよ!」


「プリス。いつも通り回復と光魔法の方よろしく」


「はい」

 プリスはそう言うと、グッと杖を握り締める。

 消費魔力と効果が比例する【ヒール】を、ズタボロの俺に使って、まだ余力があんのかよ。目立たねぇけど、プリスも勇者パーティってだけはあるってことか。


 って、感心していると、クラーケンの足が一斉にロッティ達めがけて襲いかかる。

 が、その全てを、ケンが大剣を盾にして受け止め、


「どっせーい!」

 と、咆哮すると共に払い飛ばす。

 それによって、奴の懐がガラ空きになると、


「いくぞい。プリス」


「はい。光よ。邪を葬れ……【シャイン】!」


「雷槍よ。降り注ぎ敵を貫け……【サンダーレイン】!」

 と、呪文を唱え、四方八方に放たれる光と、雨のように降り注ぐ槍状の雷で、クラーケンの足を消し飛ばし、頭にダメージを与える。俺達の時と違い、確実に効いてる。


「今じゃ!」


「うん! 【モード・サンダーブレード】」

 そう言ってロッティは、自らの力だけで剣に電気を帯び、クラーケンの足を踏み台にして天高く跳躍すると、


「覚悟! 【トールサンダー】ッ!」

 と言いながら、落雷のような唐竹割りをクラーケンの頭に叩き込んだ。

 弱点と思しき雷の強烈な一撃を脳天にくらったクラーケンは、いとも簡単に真っ二つになり、炭化しつつ海に沈んでいく。



 襲来してきた脅威が払拭されたことを知ると、船上からドッと歓声が沸き起こる。

 その立役者は、もちろんロッティ達勇者パーティ。彼女がクラーケンを倒して戻ってくると、人々は拍手喝采で賞賛と感謝の言葉をロッティ達に贈った。その光景が俺には、この上なく眩しく見える。


 かく言う俺はというと、賞賛されるロッティ達を陰から見ていることしかできず、暗い気持ちに押し潰される。といっても、胸中にあったのは羨ましさや嫉妬とかといったあいつに向けた感情じゃない。己の未熟さと、圧倒的実力差を見せつけられたことによる劣等感。それだけだ。


(強さも心も、あいつの方がよっぽど相応しいじゃねぇか。そりゃ、エルフィニアも贔屓したくなるよな)

 そう思い、敗北感に打ちのめされた俺は、この時から密かに、()()()()を心に決めていた………………

 メイアー・メルジ=マージ(Lv36)のステータス

 HP……37

 MP……85

 物理攻撃力……38(装備による加算あり)

 物理防御力……45(同上)

 魔法攻撃力……112(同上)

 魔法防御力……25(同上)

 素早さ……28

 命中……35

 運……49


 ・装備

 魔導師の杖(物理攻撃力3 魔法攻撃力20)

 ウィザードハット(物理防御力5 魔法防御力28 消費MP3割DOWNの効果付与)

 ウィザードローブ(物理防御力10 魔法防御力35)

 魔導師の靴(MP自動回復効果付与)


 ・術……【ファイア】 【フレイム】 【ウォーター】 【ウォータードロップ】 【ブリーズ】 【ウインド】 【ロック】 【クエイク】 【アイス】 【アイスボール】 【ライトニング】 【サンダーレイン】 【ダーク】 【ドレイン】 【メテオ】

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