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まーちゃんとクエスト!!  作者: 天馬光
第一章 バシレイア
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必要な狡賢さ

「……それで、自分の分が買えなくなってしまったので、仕方なく勇者様が使っていた木刀と私のダガーを売り、なんとかポイズンダガー(これ)を……」

 予想通りというか、なんというか……心配が直撃した俺は、頭を抱えた。


「はぁ……だから言わんこっちゃない……」


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」

 そう言って、まーちゃんは平謝りをするが、こんな調子では、また騙されて痛い目に遭いかねない。

 俺は心を鬼にして、説教することにした。


「あのなぁ……本当にその宝石の力が本物なら、店が潰れかけてると思うか? つーか9割引なんて、閉店セールにしたって度が過ぎてんだろ。だいたい『幸運が舞い込んでくる』とか『お金持ちになれる』なんて謳い文句のつく奴は、俺の世界でもそうだけど、大抵が眉唾もんだ」


「ということは……」


「あぁ。完全に詐欺られたな。今頃、そいつは、お前のことをせせら笑いながら金を数えてるか、とんずらぶっこいてるだろうな」

 そう言われて、責任とショックを感じ、俯くまーちゃんの頭に俺は、手を置いた。


「いいか? まーちゃん。確かにお人好しなのはいいことだ。信頼第一の商人にとって、それは必要不可欠な要素だと思う。けどな、バカ正直でやっていけるほど、甘い世界じゃない。時には人を疑うことと、非情に徹しなきゃならない場面があるってこともわかるべきだ」


「お客様を疑え、と?」


「あぁ。でなきゃ、一生鴨られて破産に追い込まれることになるぞ。そうなりたくなきゃ、そういう狡賢さも必要だってことを忘れんな」

 俺がそう言うと、まーちゃんは力強く頷いた。どうやら俺の教えが胸に刺さったみたいだ。これで少しは商人として成長してくれりゃいいが……

 って、面接100連敗の男が何言ってんだか。

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