核の在処
二刀による猛攻で攻めたてるが、草のバケモンは性懲りもなく超速度で再生しやがる。
「チッ! キリがねぇ」
「そうですね。心なしか回復速度も上がってきているようですし、どうすれば……」
まーちゃんの言うとおりだ。序盤に比べて明らかに回復速度が上がってる。おそらく、まーちゃんが投げた爆弾のショックで、何らかのスイッチが入っちまったんだろう。
何にしても、核をぶっ潰さねぇことには何度でも再生する。それを防ぐためにも早いとこ核を破壊しねぇと、みんな疲弊しきってゲームオーバーだ。
そう思い、危機感を募らせていると、ラーサーが、弱々しく震える手である一点を指差しながら、
「勇者様……核はおそらく……あの中です」
と、言ってきた。
その先にあったのは、さっきの爆弾で露出した紫色の球体があった場所。
「もしかして――」
「えぇ、先程の爆発で見えたあの球体こそが、奴の核と思われます。ですが、破壊するためには、核がむき出しにしてから、すぐに回復速度を上回る速度で、もう一撃叩き込まないと……」
薄々そんな気はしてたけど、やっぱりそうか。
とはいえ、それを実行するのはかなり至難の業だぞ。あくまで俺の感覚だけど、奴の回復速度は今や1秒も満たない。単純に剣を振り回してるだけじゃ、表皮や蔓に防がれて、トドメを刺すこともままならないだろう。
(いっそ、表皮ごと核をぶった切ることができりゃ、苦労しねぇんだけど……)
んな事を、心の中でぼやいた俺は、勇者の剣に目を向けた。
(こんな時に、RPGみてぇにピカーンと閃いて、技でも編み出せればいいのにな。例えば、火炎斬りとかさ)
なんて都合のいいことに期待しながら。
そんなくだらないことばっか考えてる間に、敵は俺ではなく、ラーサーに狙いを定め、静かに迫っていた。奴の治療をしているまーちゃんごと仕留めるつもりらしい。
「っ! させるかぁっ!」
間一髪で勘付いた俺は、2人を襲おうとする蔓へと駆け出していく。
その途中、手が燃えるように熱さに襲われるが、んな事を気にしてる余裕はねぇ。今は仲間を守る方が先決だ。
俺は、一心不乱に勇者の剣を振った。




