村を救うため
それを知った俺は、強い憤りを感じた。
(ふざけんなよあのケチ王。どこまでケチなんだよ! 国にとって国民は宝だろ!? その命すらもケチんのか!?)
「それで母は、『王に直談判しに行ってくる』と言ってるんですが、戦いの心得もない母が、護衛もつけずにバシレイアに向かうのは無謀ですし、仮に直談判できたとしても、国王への反逆と見なされればどうなるか……」
だから家で大人しくしてろって言ってたわけか。ま、その方が賢明だな。
「それでも行かないと。そうすれば村人も救われるし、勇者様の手を煩わさなくて済む。それに、あの人だって、きっとこうするは……」
「いいかげんにすんべ!」
ラーサーの怒鳴り声に、メールさんはもちろん、俺らもビクッとして動きが止まる。いつも冷静なあいつがこんなに感情的になるなんて思わなかったからな。
「おっ母はおっ母だ! 村を救うための生贄でもなければ、おっ父の代わりでもねぇ! それをわかれ!」
息子からのキツい一言に、メールさんは沈黙する。
「…………あ、すみません。取り乱しました」
「いや、いいよ親を大切に思う気持ちは、俺もわかるからさ」
「そうですか」
ラーサーがそう言った後、俺はメールさんに歩み寄り、こう提案した。
「メールさん。ここは1つ、俺らを信じて待っていてくれませんか?」
「え……?」
「メールさんとしては、誰1人傷付かず救われるなら、それでよかったんでしょうけど、それじゃあんたが傷付くことになる。そんなのは、そこの堅物が望みません」
「一言余計ですよ」
「うっせぇ。なんで、明朝まででいいです。俺らが洞窟から聖龍草を採ってくるのを待っててください。と言っても、俺はまだまだ駆け出しの勇者なんで、完璧にこなせる自信はありません。だから、もし、朝までに帰ってこれなかったり、途中で諦めて帰ってくるようなことがあったら、その時は、一緒に王都に殴り込みに行きましょう。俺も、あの王様の顔面にグーパンチを入れたいんで」
俺が拳を握り締めてそう言うと、メールさんは肩の荷が下りたのか、笑みを浮かべた。
「陛下の顔を殴ったらダメですよ。ただでさえ、怖い顔なんですから。なので、そうならないよう、信じて待っています」
「ありがとうございます。それとラーサー、お前も一緒に来い。てめぇの地元なんだ。休日返上してでも守らねぇとダメだろ?」
メールさんに一礼してそう言うと、ラーサーは黙って俺の横に立ち、
「……言われなくてもそのつもりです。それに、僕もいた方が成功率も上がるでしょうし」
と言って、剣を構えた。一時的ではあるが、ラーサーが仲間になったってわけだ。
「ほんっと可愛げねぇな。けど、それでこそお前だ。まーちゃんもいいな?」
「はい!」
「よーし。んじゃ、行くか!」
そう言って俺とまーちゃんとラーサーは、村から出て北の方にある洞窟へと向かった…………
ちなみに今回の購入品。
防毒マスク 2つ(全部で銀貨2枚と銅貨8枚)
薬草 2束(全部で銅貨2枚)
残金は使い切ったから0。
そのかわり、薬草は10束もある。
ラーサー・K=シュヴァリエール(Lv3)のステータス
HP……25
MP……8
物理攻撃力……14
物理防御力……35
魔法攻撃力……0
魔法防御力……21
素早さ……0
命中……3
運……6
・初期装備
兵士の剣(物理攻撃力9)
鉄の盾(物理防御力6 魔法防御力4)
兵士の鎧(物理防御力7 魔法防御力2 素早さ-3)
兵士の小手(物理防御力3 素早さ-1 命中……-2)
兵士の具足(物理防御力3 素早さ-5)
・特技……【ガード】 【パリィ】 【庇う】 【ガードアタック】




