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まーちゃんとクエスト!!  作者: 天馬光
第二章 ギルディア
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ピーキーな新人の育て方

 2日後の昼頃。ノルムの月が終わりを迎えるこの日、マキナ砂漠を抜けた俺達は、途中、何度も魔物に襲われながらも、歩みを進めていた。その過程で、1つわかったことがある。それは、ドラ坊がとんでもなくピーキーな奴だってことだ。


 エンシェントドラゴンらしく、魔力が無尽蔵にあるだけじゃなく、すばしっこさと攻撃速度とコントロールに至っては、達人レベルに優れている。それはすげぇことだし、胸を張ってもいいことだと思う。

 ただ一方で、他のステータスがとにかくヒドいし、頭が悪い。それはもう目も当てられないほどに。いくら魔力が多くても、魔法が使えなきゃ宝の持ち腐れだし、どんなに俊敏でも、非力で打たれ弱くちゃ前衛は任せられない。


(こいつ、前世はキラービーだったんじゃねぇの?)

 エンシェントドラゴンにあるまじきステータスに、つい思ってしまう。


 となると、問題となるのがこいつのジョブについてだ。素早さと攻撃の正確さを活かしてシーフとかアサシンに育てんのもアリなんだろうが、こいつの喧しい性格とバカさ加減からして、とても向いてるとは思えない。それに、有り余る魔力を活かせないってのも、なんだか惜しい。


(どうしたもんか)

 新米を育てることがここまで大変だとは思わなかった。こんなことを当たり前のようにやってるなんて、世の上司はすげぇよ。

 それでも新人を育てるためには、元無職でもやるしかない。俺は何のノウハウもないまま、あーでもないこーでもないと苦慮し続けた。


 すると、当のドラ坊が、


「アニキアニキ! 見てくれ。おいら、こんなこともできるようになったぞ!」

 と、話しかけてきた。

 あどけない声に反応して、ふと目を遣ると、ドラ坊が拾った石とおシャカになった脇差に()を纏って、得意気にジャグリングをしている。

 普段ならリアクションの1つでもとってやれるかもしれないが、そんな心の余裕など微塵もない。こいつの子供らしい無邪気さとドヤ顔になんだか腹が立ってくる。


「お前なぁ、いったい誰のためにこんなに必死になって考えてると思ってんだ。ってか、そもそも、ガキが火遊びなんてしていいわけ……」

 ん? ちょっと待て。火……? なんで火なんかついてんだ? ここらには着火剤になるようなもんはなかったはずだぞ? つーかそれ以前に、石とか脇差に火ってついたっけ? いや、紙と竹刀じゃあるまいし、科学の力じゃまず無理だ。

 じゃあなんで? 呆れと苛立ちすら忘れさせてしまう出来事を目撃した俺は、本人に直接尋ねた。


「おい、ドラ坊。お前、どうやってそれに火をつけた?」


「ん? どうやってって……メラメラ~って感じでやったら、普通にできたぞ」

 バカに説明を求めた俺がバカだった。説明は簡潔かつ具体的に。それが基本中の基本だろうが。呆れた俺はそこを指摘し、改めて説明させた。

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