僕とアル 02
今月はこれが最後の更新と思われます。
8月も投稿できるように頑張ります。
話すなら僕の前世のことも聞いてほしいと思った。
アルと目を合わせて話す。
「フラン君にも聞いてほしい話だからカルミアまで一緒に帰ってくれる?」
突然やってきた僕に力を貸してくれた2人なら信じてくれるだろう。
数秒見つめ返してきた後、こくりと頷いてくれた。
「ありがとう。」
立ち上がって座り込んだままのアルに手を差し伸べる。
思いのほか強い力で握り返してきた彼女を引っ張り上げた。
宿へと帰る道中は着いてからのことを考えるのに精一杯で無言になってしまった僕を
気遣うようにアルが話しかけてくれた言葉にも碌に返答ができなかった。
生返事を重ねる僕と流石に無言になってしまったアルの間に気まずい空気が流れる。
そんな中でも足はカルミアに向けて着々と歩みを進めていたため、
気づくとすぐ目の前だった。
沈黙を破るように勢いよくドアを開けると掃除を終えたところだったのか
丁度2回からゴミ袋を右手に下げたフラン君が降りてきた。
「おかえりなさい。」
相変わらず不愛想なように見える表情と声だ。
出会った当初ならそのまま受け取り不機嫌なのだろうと勘違いしてしまっていたが、
今ならやや口角が上がっていることも決して機嫌が悪いわけではないのも分かる。
「ただいま。」
「ただいまです。」
1階へとたどり着いたフラン君からゴミ袋を受け取った。
「2人に話したいことがあるんだ。コレは捨ててくるからダイニングで待ってくれる?」
仕事を奪われたフラン君が疑問を口にするより先にお願いする。
訝しげな顔はされたが頷いてくれた。
「すぐ戻るね!」
2人にそう声をかけると、僕は宿の裏手にあるゴミ捨て場に小走りで向かった。
久々にフラン君を出せて少しホッとしています。




