交渉01
アルとフラン君に話したことをレイさんにも説明した。
「・・・というわけで、僕が知っている情報を冒険者の方々に提供する宿にしたいな、と。」
転生自体が信じてもらえなくても情報提供の許可さえもらえればいいのだ。
祈るようにレイさんの顔を見る。
「なるほどね。いいんじゃないかな?」
「へ!?」
あっさり許可が下りてしまった。
「本当にいいんですか?」
信じられず、念押しとして聞いてみる。
「うん。いいよ。クエストが効率的になるなら冒険者にとってもいいことだからね。」
「「ありがとうございます!」」
そんなわけで、許可がおりました。
「さてと、もう少し話してみたいところだけどこの後予定があってね。
後のことは他のものに任せるけどごめんね。」
レイさんはそう言うとひらひらと手を振り出ていった。
「やー、よかったぁ。」
ソファにへたり込み息を吐きだす。
「よかったですね。」
フラン君が余裕の笑みを浮かべている。
「フラン君は全然緊張しなかったの?」
「断られたらその時はその時ですよ。」
肝座ってるなぁ。
流石年の功という奴だろうか。
・・・本人に言うと怒られそうだから胸の中にしまっておこう。
そんなことを考えていると、ドアがノックされた。
数秒の間を開けてカトレアさんが入ってくる。
「お待たせしました。ここからはレイの代わって私がお話を伺います。」
数枚の紙を机に置き、レイさんの座っていた位置に腰かける。
「代わりってカトレアさんだったんですね。」
ちょっと意外だったので、聞いてみる。
「あれ?名乗りましたっけ。」
カトレアさんが口元に人差し指をあて、不思議そうに首をかしげる。
「あ、えっと、レイさんがそう呼んでいたので・・・。」
悪いことをしたわけではないのに言い訳がましい感じになってしまった。
「あぁ、そうでしたね。では、改めましてサブマスターのカトレアです。」
「サブマスター!?」
受付のお姉さんじゃなかったのか。
驚いて思わず立ち上がる。
「ふふ。いいリアクションありがとうございます。」
いたずらっぽい笑顔が素敵だ。
「フラン君は驚かないの?」
無言で服の裾を引っ張られソファに座り直しながら聞く。
「ドルティエに住んでる人は大体知ってますよ。受付をやってる風変わりな
サブマスターは中々いませんからね。」
「そうなんですよ。だから、トーヤさんみたいに驚いてくれる人は少なくて・・・。
嬉しくなっちゃいました。」
片手でごめんなさいポーズをとると仕切りなおすようにまじめな表情に変わる。
「雑談はここまでにして本題に入りましょう。」
そう言って3枚の紙をこちらに寄越した。
1枚目を読んでみるとギルドの概要が書かれていた。
「トーヤさんにはまずこのギルドについて知ってもらった方がいいかと思って。
うちには今だいたい100人くらいの冒険者が登録、拠点として活動しています。」
「100人!多いですね。」
「まぁ、ドルティエ自体が大きな街ですから。依頼も多いので自然と拠点にする冒険者が
増えるんですよ。」
そんなに冒険者がいてうちはあんな経営状態なのか・・・。
10日に投稿しようと思っていたのですが、間に合いませんでした・・・。
月に2階は更新したいと思ってますが、長い目で見ていただければ幸いです。




