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クッキング 02

いつもより多めになった・・・かな?

食材の仕分けを終えてこれからの予定を聞く。

「これからさっき話した燻製加工をします。」

「燻製ってどこでやるの?」

「ここですよ?」

「室内でやるものなの?」

「はい。ここにある燻製機を使えば一発です!」

そう言って自慢げにキッチンの片隅に置いてあった銀色の箱に右手を置いた。

これ、燻製機だったのか。

電子レンジぐらいのサイズで片手開きの取っ手がついているその四角い箱は開けてみると確かに

食材を吊るすフックと燻煙用の木材を入れるであろうスペースが備えられている。

感心している横でアルが手際よく肉を切っていく。

「まぁ、まずは塩漬けして乾燥させないといけないので今日はできないですけどね。」

そうなのか。結構手間がかかるんだな。

「僕はどうすればいい?」

燻製機の扉を閉めて立ち上がり、アルにお伺いを立てる。

「では、塩をとってもらえますか。それと、下の棚から一番大きいバットを取り出してください。」

指示に従い用意すると、バットの上に適度に切り分けられた肉が並べられ、その上に塩が振りかけられていく。

前面に塩を擦り込み終えると、ふぅと満足げなため息を漏らした。

「これで数時間放置します。その間に昼食の準備をしましょうか。」

燻製機の上にバットを置くとテーブルに仕分けてあった食材を洗い出す。

「トーヤさんは料理の経験ありますか?」

ふと思い出したように質問をされた。

「一応できるよ。人様に出せるレベルじゃないけどね。」

これからは男も料理ぐらいできなければならない。という母親の方針により簡単な料理ぐらいはできるようになっている。

「じゃあ、この野菜たちを切ってもらってもいいですか?」

まな板の上に3種類の野菜が載せられた。

「ん。切り方は?」

手前にあったおそらくプレンという名前の胡瓜のような野菜を手に取りながら聞く。

「それは薄めの輪切りでお願いします。残りの2つはこれぐらいの厚さの半月切りにしてください。」

パッと包丁を取り、見本を見せてくれた。

それに倣って厚さがバラバラにならないよう均一に丁寧に切っていく。

「手慣れてますね!ちょっと意外です。」

「ありがとう。アルには敵わないけどね。」

実際、僕の料理レベルはそれほど高くない。

3人の昼食だから気軽に料理に参加できるのであって人様に出せるような腕は持ち合わせていない。

会話をしながらもお互いの腕は休まずに動き、気づけば昼食がほとんど完成していた。

「後は私がやっておきますので、フラン君を呼んできてもらえますか?」

おそらく風呂場の清掃をしていると教えてもらい探しに行くことにした。

カルミアの風呂場は大浴場と呼ばれるお客さん用と従業員用の家庭サイズの

風呂場の2つがある。

勿論僕は従業員用に入っているので、お客さん用の風呂場に興味がありそちらから覗いてみる。

そこは大浴場というにはやや小さめの5人ほどが入れるサイズだった。

姿は見えないもののゴシゴシと洗っている音がする。

「フラン君?」

呼びかけてみると、浴槽の中から手を泡まみれにしたフラン君が現れた。

「そろそろ昼食ができるから呼びに来たよ。」

「もうそんな時間ですか。分かりました。」

ひょいと身軽に浴槽から出るとシャワーで泡を洗い流し始めた。

「先に戻っててください。泡だけ洗い流したら僕も行きますから。」

こちらに背を向けたまま言う。

留まっていても時間の無駄なので、戻ってアルの手伝いをすることにした。

「もうすぐ来るって。」

ほとんどセッティングが完了したダイニングに戻り伝える。

「はーい。」

エプロンを外しながらアルが返事をする。

どうやら既にやることはないようだ。

大人しく席に座ってフラン君を待つことにする。

アルもそれぞれのコップにお茶を注いで席に着いた。

5分ほど待つとフラン君がやってきて、食事がスタートした。

「アルの仕事はどうでしたか?」

スープを飲みながらフラン君が問うてきた。

「楽しかったよ。商店街もいろいろ見れたし。」

「このご飯もトーヤさんが手伝ってくれたんですよー。」

サラダを食べながらアルが話す。

へー。とテーブルに並べられた料理の数々を見られると何だか恥ずかしい。

「料理、できたんですね。」

フラン君からしても意外らしい。

「フラン君は料理苦手ですもんね?」

からかいを含んだアルの声に驚く。

「そうなの?」

隣に座るフラン君の方を見ると、顔を赤らめていた。

「・・・人には得手不得手があるんですよ。」

ぼそぼそと言い訳じみた言葉を紡ぐフラン君が可愛くて仕方ない。


その後、からかいすぎて怒られました。


評価&ブックマークありがとうございます。

これからものんびり頑張ります。

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