小噺【白檀vs落葉】
活動報告からの再録です。
「最近我が家で怪異が起きている」
「ほう?どんな怪異だ?」
「伽羅の下着の数が減っている」
「へ?何お前、娘の下着の枚数まで管理してんの?兄貴分として引くわー、俺」
「俺じゃない。荷葉が管理している」
「あ、それなら納得」
「・・・荷葉の報告によると、花柄や熊のワンポイントは残るのに、レースや透かしが入っているもの、さらに紐状のものなどが主としてなくなっているらしい」
「いいじゃん別に三枚くらい。毎日違うのつけても消費しきれないくらいあるだろ」
からりと言えば、白檀の雰囲気が変わった。
黒いオーラを背負いながら重々しい仕草でゆらりと立ち上がる。
背景からゴゴゴゴという音が聞こえてきそうな勢いだ。
床はところどころ剥がれ、白檀の力に触れて甲高い音を立てて崩れていく。
たらり、と汗を流した落葉は、座っていたソファの上で身じろいだ。
「あのー?白檀さん?」
「・・・俺は枚数は教えていない。何故三枚と知っている」
「へ?」
「語るに落ちたとはこのことだな。腹を掻っ捌いて土下座しろ」
「ちょ、白檀ん!?」
「俺が直々に介錯してやる。貴族の最後は潔くあるべきだ」
「待て待て待てー!!それ、荷葉が改造した魔銃じゃねえの!?伽羅の持ち物じゃねえの!?」
「・・・俺用にも一つ作ってもらった。言っておくが、俺の力は伽羅の非ではない。男でいたいなら全力で身を護るんだな」
「───っ、ぎゃー!!!!」
「お嬢様、今後あの変態に近づいてはなりません」
「どうして?脱ぎたての下着が欲しいって言うから渡しただけよ?」
「っ!!?脱ぎたて!?脱ぎたてですってぇ!?私でもまだ持っていないのに!!!───おのれ、赦すまじ変態め!無駄な機能を持つ下半身、磨り潰してくれるわ!男として止めを刺し、抉った玉を飾ってくれるわ!」
素晴らしいフォームで走り去った執事に伽羅は小首を傾げる。
「・・・荷葉も下着を欲しがったくせに。どう違うか判らないわ。後でお養父様に確認しましょう」
後に荷葉も白檀により制裁されるのだが、今はまだ共同戦線で敵を追い詰めていた。