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魔王との和平会談、通訳を任されました ~首を差し出せは処刑命令ではありません~

作者:臥裳斗真
最終エピソード掲載日:2026/10/30
 十年続いた人類と魔族の戦争。その和平会談は、開始三十秒で決裂しかけた。

 魔王の第一声は――「王の首を差し出せ」

 騎士たちが剣を抜く中、末席の三級通訳官リュシアだけが、その訳に違和感を覚える。

「その訳では、戦争になります」

 彼女が知っていたのは、教本には載っていない生きた魔族語だった。


 物騒すぎる要求の数々。しかし確かめてみれば、言葉には戦場で失われた別の意味があった。

 間違っているのは魔王か、通訳か、それとも十年間信じられてきた言葉そのものか。

 剣一本抜かせず、言葉だけで戦争を終わらせろ。

 三級通訳官リュシアの、人生でいちばん長い和平会談が始まる。
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