066 2-3-4 子猫を探して
元悪役なラグルスくんと1のスレ 19
103:1 ID:V1lLa1n+
なんかサクッと無実判定されて子猫探し手伝うって申し出たらOKされたよ
106:名無しの転生者さん ID:oQyvScqi
そもそも誘拐で確定なんか?
110:名無しの転生者さん ID:lfRpeaxo
>>106
さくっと無実認定出てるし元から迷子とかの可能性もある状態なんじゃね
108:名無しの転生者さん ID:gDN/hr+E
>>103
容疑者状態から信頼(?)されるまでが早すぎない?
110:1 ID:V1lLa1n+
ここでは子猫ちゃんは基本関係者立ち入り禁止の建物内にいて、たまに母親が「こいつなら見せてもええやろ」認定したら見せてもらえることもあるって感じなんだって
誘拐か失踪かなんだけど、昨日は母親3匹がずっと子猫ちゃんたちと一緒にいたはずなのにいきなりいなくなったって
普段みんないなくなるなんて無いし神官や母親たちが探しても全然出てこないから誘拐説が濃厚とのこと
それで母猫ちゃんたちも落ち着かない状態になっちゃってるらしい
111:1 ID:V1lLa1n+
で、私が容疑者から外れた理由なんだけど昨日の行動を聞かれて謎の祠に行ったことを話したら、なぜかちょっとざわってしてた
そのあとなんか人が出入りしてバタバタしたかと思ったら無実判定もらった
理由を聞いたら、あの祠まで案内してくれた猫ちゃんが信頼してるなら大丈夫って言われたよ
子猫ちゃんも母親がOKしたらふれあえるっぽいし猫ちゃんの判断力が信じられてるみたい?
114:名無しの転生者さん ID:wCqsy9zr
>>111
神の加護的なやつで人間の善し悪しが判断できるとか?
それで猫が信頼してるならセーフってなったんじゃねーの
113:名無しの転生者さん ID:RCUT9dEx
>>111
猫が好きな人に悪い人はいない
116:名無しの転生者さん ID:ZaYM4VEH
>>113
いやいるだろ
118:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL
>>116
(猫の神に祝福された)猫が好き(だ)な(と感じた)人に悪い人はいない(判定能力が得られるので)
多分こう
112:名無しの転生者さん ID:9C5y+U4x
手術されてないと猫ってかなり増えるイメージあるけど3匹しか子猫がいる親がいないんだな
117:名無しの転生者さん ID:uqKO/6oH
>>112
環境的に数が減りにくいだろうし生殖が少なくなるんじゃないか
もしくはディストピア的な神が調整してますな環境なのか
119:1 ID:V1lLa1n+
>>112
理由はわかんないけどここの猫ちゃんたちはあんまり増えないみたい
今子猫ちゃんの数は母親3匹から1・5・6匹産まれて合計12匹なんだって
これでも今年はかなり多いほうだって言ってた
123:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL
>>119
地球の猫だと一匹から多いと一年で二十以上産むんじゃなかったっけ
その世界かその島かは知らんけどそう考えるとかなり少ないな
124:名無しの転生者さん ID:uS/snMxj
>>123
そんな増えるんだ猫って
127:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL
>>124
野良猫観察してる奴のスレでどんどん野良猫の兄弟が増えてたぞ
野良だから減るのも早かったけど
128:名無しの転生者さん ID:uqKO/6oH
>>124
繁殖力強いから手術しないまま飼って多頭飼育崩壊みたいな問題が起きたりしてる
飼育崩壊の現場の動画見たことあるけどひどい環境だったわ
126:名無しの転生者さん ID:a7d8VEnt
そこの猫たちって神に護られてるっていうのによく誘拐できたな?
子猫が探検でもしてどっか見つけにくいとこで寝てるだけとかじゃないのか?
130:1 ID:V1lLa1n+
>>126
産まれたてだと体が神力に耐えられないから徐々に祝福されるらしいよ
パーフェクト加護な大人の猫ちゃんだとそうそう手出しできないけど子猫ちゃんだとちょっと危ういみたい
だから子猫ちゃんは隔離してるし母猫ちゃんの判定でOKされないと会えもしないようになってる
それで、子猫ちゃんたちが消えてからもう数時間たってるし母親だけじゃなく猫ちゃんも神官たちも総出で探してるのに見つからないし鳴き声すら聞こえない
あと猫ちゃんたちも不安そうだし(昔災害があった時直前に同じように様子がおかしくなったらしい)誘拐事件では、となってる
全員乳離れはしてるけどまだ加護も完全じゃないし早く見つけないと……!
*****
「子猫ちゃん……ここにもいないな……」
子猫の失踪により神官たちから事情を聞いたノナとついでにラグルスが、神官たちが確認した場所をもう一度探していた。探している相手だけではなく何か手がかりでもないか、と目を皿にしているがいまだ何の成果もない。
アホ毛をしおれさせながら肩を落とす彼女にラグルスが声をかける。
「落ち込む暇があるなら足を動かしたほうがいい。あちらはまだ確認していなかったな?」
「うん……」
彼が指さしたのは島のゴミが集められている場所だ。石の壁で囲まれたところに、壊れた家具や何かの端材らしきもの、瓶や紙などがブロックごとに分けて置かれている。
ふたりがそちらに歩くと、ふとノナの目がその場の角に向かう。
「あれ?」
「どうかしたのか?」
「なんかあそこだけごちゃっとしてる」
言いながら近づいていく先にある物は他と違い分別されていない。大きい家具の残骸を通り過ぎると、そこだけぐちゃぐちゃになっていた。ラグルスもそこを見てみると、他の区画にもあるゴミの他に卵の殻、とがった小石、香りの強いハーブなどがまかれている。さらにはその一角だけが灰や水まみれだ。
彼女が眉を寄せる。
「これ、猫ちゃんが嫌がるものばっかりだ。とりあえずよけて——」
ガタン!
物音にふたりが振り返る。そこには昨日謎の祠へと案内した猫がいた。どうやら壁から着地したらしい。
「猫ちゃん! どうしたの?」
「ぅわん!」
彼女の問いかけにひと鳴きし、その猫は嫌そうにしながらも水に濡れた場所へとやってくる。そこで砂をかけるような仕草をしながら何かを訴えるように声を上げた。
ここが何か気になるのだろうか、とふたりがゴミをどかし地面が見えると。
「これ、魔術の陣?」
「そのようだな。全て露出させ確認するぞ」
上にあるゴミを排除すると、そこから直径2メートルほどの陣が現れた。作業を見ていた猫が陣を踏みながら激しく鳴くのを聞き流しながら、ラグルスが近くで陣を眺め口を開く。
「これは、どこかしらの入口に設置するような陣だな。条件はわからないが通る者を制限する効果がある」
「なんでそんなものが地面に? 地下とかがあるようにも見えないけど……」
疑問を抱きながらノナも陣に近づき、陣の上に乗った瞬間。
ずぶり。
「うわっ!?」
「ノナ!?」
いきなりノナの足が地面へと沈んでいく。慌ててラグルスが手を伸ばすが、何かに弾かれた。
彼女も抜け出そうともがくものの、抵抗虚しく体はさらに深く潜っていく。
そうしてついには全身が陣の中へと沈みきり——。
「ここは……?」
気がつくと、彼女はひとりで薄暗い洞窟のような空間に立っていた。




