005 1-2-2 ダンジョン“異教の廃神殿”
【生きたい】悪役魔術師ラグルスになった女のスレ 2
180:1 ID:V1lLa1n+
ありがとうの一言も言えない男、ラグルス・ヴィア・ヴォロス(17)
思春期か?
181:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL
>>180
ティーンではあるけど別に思春期のせいではないだろ
184:名無しの転生者さん ID:uqKO/6oH
>>180
お前の中ではありがとうが言えない=思春期なのか
185:名無しの転生者さん ID:ApVeSb7j
ありがとうは大事だよね
187:名無しの転生者さん ID:wCqsy9zr
自動補正くん完全にデバフで草生える
190:1 ID:V1lLa1n+
こちとら前々世のお母さんにも「ありがとうはちゃんと言いなさい」って言われてきたってのにラグルスくんときたらよぉ〜〜〜
信徒たちも「大丈夫かな……」って顔してんぞ
193:名無しの転生者さん ID:4SYXSMAq
前々世のお母さんの言いつけ守れなくておこなの?
194:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL
>>190
お前のお母さん、大変だっただろうな
198:名無しの転生者さん ID:KeCy8LvA
>>190
生まれ変わっても俺の子供には絶対ならないでくれ
196:名無しの転生者さん ID:4SYXSMAq
>大丈夫かな……
ラグルスくん口調はアレだけどちゃんと実力はあるから…………
199:名無しの転生者さん ID:wCqsy9zr
>>196
なお今現在ダンジョン内ではその実力を発揮できない模様
200:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL
今度はダンジョン壊すなよ
その人たちの大事な場所なんだから
203:名無しの転生者さん ID:RCUT9dEx
これで神殿まで破壊されたらかわいそ過ぎて草も生えない
205:1 ID:V1lLa1n+
>>200>>203
大丈夫大丈夫
今回からはなんと超初級の魔術だけじゃなく初級の魔術もなんとか扱えるようになったぞ!
さっきの氷柱もそれ
初級魔術にしてはいまだに威力おかしいけどダンジョン内でもギリ使えるレベルに抑えられたよ
あと信徒たちにも働いてもらいます
208:名無しの転生者さん ID:qJfRGTx3
>>205
さっきのが初級っていくらチートキャラでも威力が以上すぎない?
209:名無しの転生者さん ID:NOyRit2T
チートキャラしゅごい
213:名無しの転生者さん ID:wCqsy9zr
>>205
威力抑えるより根本的に建物内部に当てずに敵だけ攻撃できるようコントロール練習しろよ
207:名無しの転生者さん ID:8g5rJ5Gm
>>205
信徒たち、さっきの魔物にも手こずってたじゃん
ダンジョンで戦えるか?
210:名無しの転生者さん ID:wCqsy9zr
守る相手がいるのはむしろデバフでは
212:1 ID:V1lLa1n+
自分たちの手で聖地を取り戻したいって言うから信徒たちには前2つのダンジョンで手に入れた装備とかアイテムとか貸してる
今の私にはいらないものばっかりだけどそのへんの村人Dでもいっぱしの冒険者になれるぐらいのアイテムたちだよ
[画像ファイル]
[画像ファイル]
215:名無しの転生者さん ID:4SYXSMAq
>>212
いかにもRPGに出てきそう
216:名無しの転生者さん ID:265chUaK
宗教的に大丈夫なんか?ってアイテムもありそうだけど
219:名無しの転生者さん ID:NOyRit2T
いいなぁ~カッコいい装備欲しいなぁ
218:1 ID:V1lLa1n+
これで敵をひきつけてチマチマ相手してもらいつつ、私が初級魔術で1体ずつどんどん倒していく予定
中級の範囲魔術が使えたら一気に倒せるんだけど多分神殿がぶっ壊れるのでそれはナシ
でも万が一の時のため私が強めの魔術発動しようとしてたら使ってねってお手軽結界アイテムもいくつか渡してある
これで最悪でも死人はでない……はず!
222:名無しの転生者さん ID:9C5y+U4x
>>218
「はず!」が怖いんだよな「はず!」が
223:名無しの転生者さん ID:RCUT9dEx
不安しかない
226:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL
ちゃんと守ってやれよ
227:名無しの転生者さん ID:uqKO/6oH
お前がちゃんと魔術使えてたらなあ
231:1 ID:V1lLa1n+
できないものはできないのでさっさと神殿に入っちゃうぜ!
[画像ファイル]
233:名無しの転生者さん ID:wCqsy9zr
おぉ……いかにも使われてない神殿でございって感じ
234:名無しの転生者さん ID:4SYXSMAq
>>231
ちょっとだけ仏教の寺院っぽさもある
街中の主神教の建物とは雰囲気ちがうね
237:名無しの転生者さん ID:265chUaK
なんというか、荘厳というか
239:名無しの転生者さん ID:Samw2rAi
独特の雰囲気があるでござる
240:1 ID:V1lLa1n+
神殿の中暗~い……
目が慣れるまで転びそうでこわい
今度灯りに使える魔術練習しとこ
241:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL
足元には気つけろよ
*****
襲いかかる石像を氷柱や岩の杭で砕きながら彼女は信徒たちの様子をうかがった。
幸い渡したアイテムがうまく助けになっているようで、速度はないものの大した怪我もなく順調に敵を倒せているようである。
ダンジョン化によりいくらか内部構造が変わっており信徒たちの記憶にはあまり期待できないものの、彼らは彼女の言いつけをしっかりと守り陣形を崩すことなく動く。
この調子であれば危なげなくこのダンジョンを攻略できそうだ。
そう油断していたからだろうか。
何か、地面全体に響く音。
その音に気付いた時にはもう遅く、すぐさま彼女の足元がガラガラと崩れる。
既に風の魔術による跳躍をもってしても逃れられないほど深く落下してしまっていた。
「! 魔術師さま!」
「問題ない! 貴様らは自分の身を守れ! 必ず合流する!」
落下しながらも大声で守りを崩さぬよう注意すると、近づいてくる地面に向け風の魔術を行使する。
——ああもう、あんなに遠い。ほとんど明るい点にしか見えない……。
無事に着地をこなした彼女は先ほどまで自分がいた地面を見上げた。以前の人生で見た高層ビルほどのはるか遠くに、罠のせいで空いた大穴が見える。
いくらなんでも異常な高さだが、この世界においてダンジョンとは物理法則を超越したものだ。前の2つのダンジョンもそうだった。
彼女はあたりを見る。
壁や床などは先ほどいた場所と変わりなく見えた。異なるのは天井がはるか遠いこと、先ほどの崩壊の影響でがれきがそこかしこに落ちていることだけだ。
「まさか罠にしてやられるとはな……」
順調だからといって油断しすぎた。せめて他の罠には気をつけよう。
そう考え周囲に注意しながら歩いていると、壁の模様が一部分だけ変わっている箇所に気が付いた。
よくよく観察してみると、既に何かの装置が作動したあとのようだ。もうこの罠は脅威にはならないだろう。
「……! ……ッ!」
…………壁の向こうからかすかに誰かの声が聞こえる。どうしよう。
彼女は少し悩んだ後、確認することにした。
身体強化の魔術。全身に魔力をいきわたらせ、右腕にさらに魔力を重ねる。右の拳にもう一段魔力を重ねる。
そうして目いっぱい強化した腕を振りかぶり、拳を壁にたたきつけた。
一発、二発、三発。
つごう三発の打撃を食らった壁は、煙をあげながら人間二人が余裕をもって通れるほどの穴を空けた。
数十秒たち白煙が消え去った後に見えたのは。
「……勇者の仲間か」
勇者アーク・シェインナの仲間の1人、眼鏡をかけた神経質そうな学者の男。
隠し部屋の中で、罠にかかったのか身動きがとれなくなっているその男の姿だった。