表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私in俺!〜悪役憑依と転生ちゃんねる〜  作者: 吉祥 瑞喜
5章 悪役と彼女

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/76

039 1-5-4 戦利品

【生きたい】悪役魔術師ラグルスになった女のスレ 14


263:1 ID:V1lLa1n+

 おねんねしてるところをたたき起こしたラグルスくんに勇者への説明をお任せしてきました

 やったぜ!勝訴!

 みんなありがとう~~~~~~!!!


264:名無しの転生者さん ID:Samw2rAi

 おめでとう!


265:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL

 おつかれ

 おめでとう


266:名無しの転生者さん ID:9C5y+U4x

 >>263

 勝訴ではないだろ

 別に裁判じゃないんだから


268:名無しの転生者さん ID:wCqsy9zr

 ラグルスくんがいきなりたたき起こされて説明丸投げされてるの草


269:名無しの転生者さん ID:k/ngWZ8e

 おめでとぉ


272:名無しの転生者さん ID:RCUT9dEx

 あっぶね~~~!!!

 スレ主が死ぬかと思った!!


273:名無しの転生者さん ID:ZaYM4VEH

 おつかれ

 かなりギリギリだったな


270:名無しの転生者さん ID:Ldh7TgdZ

 転生者たちで話広めて「そもそも聖剣が正しいあり方のために世界を歪めること自体が正しくないだろ」って入力する作戦

 本当にうまくいくとは


275:名無しの転生者さん ID:4SYXSMAq

 聖剣くん「よし、命令に沿って正しく世界を変えちゃうぞ!」

 命令『そもそも聖剣が世界を変えるのが正しくない』

 聖剣くん「」

 つまりこういうこと?


277:名無しの転生者さん ID:wCqsy9zr

 >>275

 つまりそういうこと


278:名無しの転生者さん ID:Samw2rAi

 矛盾した命令でエラー狙いでござる


280:名無しの転生者さん ID:NOyRit2T

 >>278

 へーそうだったのか

 よくわかんないままやってたわ


283:名無しの転生者さん ID:8g5rJ5Gm

 >>280

 わかってないまま参加してたとかチンパンか?


286:名無しの転生者さん ID:NOyRit2T

 >>283

 実際俺は今チンパンジーだが?

 そもそもチンパンジーを人間のものさしではかって劣っているとするのはどうかと思うが

 俺よりも周りの一般チンパンジーの方が賢いぞ


294:名無しの転生者さん ID:hEr0iNE/

 >>286

 それは誇らしげに言うことちゃうやろ

 あと一般チンパンジーてなんやねん


291:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL

 転生ちゃんねるにはたまにヒト以外の転生者もいる

 なので動物に例えて侮辱したら実際その動物だったみたいな例が稀によくあるぞ

 あとただの馬鹿をチンパン呼ばわりするのはヒトにもチンパンジーにも失礼だぞ

 あくまで馬鹿なのは>>280だけなんだから


289:1 ID:V1lLa1n+

 転生チンパンジーくんは後で個別にスレ立ててほしい

 話聞きたいから

 それはそれとしてスレ民はどんどん私をお祝いして


292:名無しの転生者さん ID:9C5y+U4x

 >>289

 なんかそう言われると祝いたくなくなってくる

 いやめでたいけどさ


293:名無しの転生者さん ID:oQyvScqi

 イッチおめでとう

 ようやく目的達成できそうやな


295:名無しの転生者さん ID:uqKO/6oH

 あとはうまいこと勇者くんから聖剣ゲットするだけだな


299:名無しの転生者さん ID:RCUT9dEx

 >>295

 そういえば元々は自分の体の材料を手に入れるのが目的だったっけ

 忘れてたわ


300:1 ID:V1lLa1n+

 おねんねして多少は魂が回復したであろうラグルスくんにちゃんと「今なら体動かせるだろうし勇者くんから聖剣もらっといてね☆」て言っといたよ

 たぶん今頃はいい感じに交渉してくれt

 ラグルス「さあさっさとソレをよこせ。貴様には無用の長物だろう」

 ラグルスくん??それが人にものを頼む言い方か???


302:名無しの転生者さん ID:wCqsy9zr

 草生える


303:名無しの転生者さん ID:9C5y+U4x

 >>300

 そらラグルスくんに任せたらそうなるだろ


306:名無しの転生者さん ID:RCUT9dEx

 >>300

 彼の普段の様子を考えればあまりにも当然の結果

 むしろなぜお前が「いい感じに交渉してくれる」なんて期待してたのか謎


307:名無しの転生者さん ID:8g5rJ5Gm

 さんざん自動補正に苦労させられたくせに本人に会話を任せたんか

 イッチ学習能力ないんか?


310:1 ID:V1lLa1n+

 まともに頼み事ひとつできない男、ラグルス・ヴィア・ヴォロス(17)

 しかしそんな交渉のこの字も知らぬこの男に対しても、正気を取り戻した勇者くんは穏やかに対応するのであった——。


 というわけで聖剣ゲットだぜ

 [画像ファイル]


316:名無しの転生者さん ID:ZaYM4VEH

 >>310

 いきなり叩き起こして説明と交渉を押し付けておきながらこの言い草である


319:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL

 >>310

 お前のオーダーが適当すぎたのが悪い

 穏やかに交渉してくれって言ってたらラグルスくんもなんかいい感じにやってくれたかもしれない

 いや無理か、性格的に


314:名無しの転生者さん ID:8g5rJ5Gm

 洗脳ソード入手おめでとう


315:名無しの転生者さん ID:Ldh7TgdZ

 >>310

 先入観なしで見れば神秘的な力を感じさせる剣って感じだな

 ただ事情を知ってるとどうにも……


318:名無しの転生者さん ID:4SYXSMAq

 クソガバ洗脳ソードの印象が強すぎてまともに見れない


317:名無しの転生者さん ID:9C5y+U4x

 これからスレ主は体作るのか?


322:名無しの転生者さん ID:uqKO/6oH

 体完成したら写真くれ


324:1 ID:V1lLa1n+

 今回復の反動と精神的な問題でへとへとだからとりあえず休んで残りの材料集めの旅

 それから体を作るつもり

 疲れまくってて面倒だけどこれから近くの町まで移動です

 その後はこの聖剣を粉みじんにしてやる……!


326:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL

 >>324

 そういえばいつか粉みじんにしてやるとか言ってたな


328:名無しの転生者さん ID:hEr0iNE/

 >>324

 粉々にして大丈夫なんか?


330:1 ID:V1lLa1n+

 >>328

 製造過程に粉にする作業が入ってるから無問題


 これでやっと私の今回の人生始まるぞ

 みんなありがとう!

 ほんとにありがとう!


329:名無しの転生者さん ID:8g5rJ5Gm

 イッチ、キャラメイク終わったら自撮り見せてくれや


333:名無しの転生者さん ID:Ldh7TgdZ

 イッチがどんなキャラメイクするのか気になる


335:名無しの転生者さん ID:uqKO/6oH

 >>329

 >>333

 現実の顔の造形のことキャラメイクって言ってんの?

 ゲーム脳か?



*****



「ふぁ……」


 聖剣をバッグに収納した彼女があくびをひとつこぼし、眠たげな目をこすりながら街へと続く道を見る。

 これから体を休めるために、まずは最低限の体力を回復しようと薬の封を開けた。

 これは一時的に体力や気力が増すが効果が切れたとたん死んだように眠る代物だ。戦いがどの程度続くのかわからなかったため使わなかった。

 お世辞にも味がいいとは言えない液体をちびちびと胃に流し込みながら、彼女はベッドに思いをはせる。


『はやくふかふかのベッドで寝たーい!』

『まさか本当に成し遂げるとは……』

『……ふへへ、信じてよかったでしょ』

『……そうだな』


 ラグルスの驚嘆が混じった言葉に答える、彼女の微かに照れの感じられる誇らしげな声。

 疲れてはいるもののその胸には達成感が広がっていた。


「本当に、彼とは全然違うんだね」

「うん。全然違う存在だしね」


 にまにまと笑みを浮かべる彼女の顔を見て勇者アークが言い、彼女が答える。


 彼は今、彼女の隣で荷車の上に乗せられている。聖剣に体の限界を超えようとも戦わせられたせいか、ラグルスと話しているうちに倒れてしまったのである。

 ラグルスはそのまま捨て置いてもいいのではないかとささやいたが、もし勇者が死ねば周りから見て彼女が容疑者トップだ。実際に犯人となるし。

 寝覚めは悪いしやたらと多い勇者の仲間たちの恨みを買うし、と面倒が多くなることだろう。

 彼女が回復してやることも考えたが、聖剣が体にどのように影響したかわからない以上、その手の専門家に診てもらった方がいいだろう。


 そんなわけで、旅の途中でもらった荷車——入手した当時はこんな風に活用する時が来るとは思ってもいなかった——にボロ雑巾のような有様の勇者アークを置いたのだった。


「よしっ、ちょっと回復したし……出発、しなきゃね……」

「本当にごめんね、ありがとう」


 まったりとしてコクのあるまずさが特徴的だった薬を飲み終え、一時的に元気になった彼女がこれから荷車を引くことを考えてげんなりとした気持ちを隠さない。

 それに対して勇者が申し訳なさそうに伝えた謝罪と感謝には、荷車以外のことも含まれているように感じる。

 あえてそこには触れず彼女は街へと歩き出す。

 こうして、彼女らと聖剣の戦いは幕を下ろしたのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ