023 1-3-8 転生者と悪役の家族の話
【生きたい】悪役魔術師ラグルスになった女のスレ 7
685:1 ID:V1lLa1n+
ほんとの兄弟のところって言いかけてラグルスくんの兄(偽)裏切り事件の傷をえぐりそうな言い方だなって思ったのでやめました
というわけでラグルスくんの双子の弟妹に会いに行くぜ!
687:名無しの転生者さん ID:Mc9G8tiy
何が「というわけで」なのかわからん
688:名無しの転生者さん ID:uS/snMxj
義理の兄弟がだめなら本当の兄弟に会えばいいじゃない、的な感じっすか?
689:名無しの転生者さん ID:ZaYM4VEH
弟妹に会えるのは心を癒すかもしれないけどそれと兄(偽)の件は別問題では
692:名無しの転生者さん ID:fa1nEB/X
>>685
原作でもちょくちょく会いたがってたし、いいんじゃないかな
691:名無しの転生者さん ID:a7d8VEnt
そもそも居場所知ってんの?
694:1 ID:V1lLa1n+
>>691
ふたりは勇者がオーナーやってる子供を保護する施設にいるよ
原作にちょっとだけ描写がある
居場所知ってるよって言ったらラグルスくんがけっこう食いついてる
697:名無しの転生者さん ID:hEr0iNE/
>>694
そら食いつくやろ
生き別れの家族やし
698:名無しの転生者さん ID:wCqsy9zr
>>694
勇者がオーナーって大丈夫なのそれ
700:名無しの転生者さん ID:NOyRit2T
勇者くんにエンカウント、からの死!とかならない?
大丈夫?
701:名無しの転生者さん ID:4SYXSMAq
死なない?
703:名無しの転生者さん ID:qJfRGTx3
ぶっちゃけそこまでリスク負ってやる理由ある?
こんなところに書き込んでるような奴が「家族一緒が一番だよね!キラッ」とか言い出したら吐くけど
706:1 ID:V1lLa1n+
>>703
一応勇者には気をつけるつもり
理由としてはラグルスくんに恩を売っておいてひとの体で好き勝手してるのを許されたいってのが大きい
肉体を入手したとたんぶっ殺エンドなんてなったら嫌だし……
同情とかもちょっとあるかもしれないけど
もう家族に会えない身としては思うところがある
708:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL
>もう家族に会えない
多くの転生者に突き刺さる話題
713:名無しの転生者さん ID:8g5rJ5Gm
母ちゃん…先立つ不孝を謝りたかった……
720:名無しの転生者さん ID:fa1nEB/X
>もう家族に会えない身
今私にめっちゃ刺さってる
家族に会いたい……おもちちゃん……
721:名無しの転生者さん ID:RCUT9dEx
最初の親のこと、ずっと大切に思ってるのに
それでもどんどん顔とか思い出せなくなってって
あいたい
715:名無しの転生者さん ID:ZaYM4VEH
>>706
ぶっ殺エンドを怖がるなら最初から好き勝手いろいろポーズとって遊んだりするなよ
719:名無しの転生者さん ID:wCqsy9zr
>>706
ぶっ殺エンドを危惧してた割にだいぶ自由に遊んでなかった?
723:名無しの転生者さん ID:uqKO/6oH
めちゃくちゃ遊んでたのにそんなこと気にしてたの?
めちゃくちゃ遊んでたのに
724:1 ID:V1lLa1n+
だって原作のラグルスくんの描写からして憑依しただけでもバレたら殺されそうだったし……
どうせアウト判定なら遊んだほうがお得じゃん?
あとラグルスくんが意識あると思ってなかったし……
725:名無しの転生者さん ID:Ldh7TgdZ
死んだらお得も何もないんやで
727:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL
>>724
どうせ死ぬなら、であんな自撮りとかやってたのかお前
728:名無しの転生者さん ID:RCUT9dEx
意識ある想定はしとけよ
ラノベでも憑依された本人が実は体の中から見てました!とかあるだろ
730:名無しの転生者さん ID:a7d8VEnt
まあやっちゃったもんはしょうがないし点数稼ぎ頑張れよ
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目的の保護施設のある場所まで移動するため、彼女は船に揺られていた。
真上に位置する太陽光が、揺れる波間にキラキラと反射している。
それを眺めながら彼女は日光浴をしていた。日向ぼっこが好きなのだ。
『おい貴様、わかっているだろうな。絶対に俺の正体を明かすなよ』
『はいはい、わかってま~す』
声に出さない会話であっても耳にタコができると言うのだろうかと考えつつ、頭の中に響いてくるラグルスの度重なる念押しに適当に答えてやる。
最初にラグルスと会話できるようになった時と、その後に安価で質問をした時は眠りながら精神世界での対話だった。
だが保護施設へ出発した後、こうして意識を保ったまま声も出さずに会話できることがわかったのだ。
『私なら隠さないけど、ラグルスくんがそう言うならちゃんとバレないようにするって』
『ならいいが』
『そんなに気になる? 弟妹2人とあのラグルス・ヴィア・ヴォロスのつながりがバレるの』
彼女の問いにラグルスは何をわかりきったことを、とでも言いたげな顔をする。
『俺としては、なぜ貴様が自分なら隠さないと考えるのかがわからないぐらいだが。貴様も俺がどのように見られているか散々思い知っているだろう』
『……ま、確かに色々あったけど。私は本人に情報を明かしたうえで意志を確かめたい派。大切な相手ならね』
ここまでの旅の間は基本的に名乗らず過ごしているが、それでも正体を知る者が居たり相手が察することもあった。
こちらの正体を知った途端に怯えてまともに話もできない者、警戒心をあらわにする者、命知らずにも手を出そうとして即座に彼女の拳で沈められる者。
ほとんどの人が——奇人変人の類の者はあまりそうならなかったが——過剰にも見える反応を示す。
一体何をすればこうなるのかわからないほどの反応をされるラグルスだ。
彼が兄であることを知られれば、弟妹にも塁が及ぶことは想像に難くない。
あるいは、2人に拒絶されることを恐れている可能性もある。
『ふん、2人にお前たちの兄はあのラグルス・ヴィア・ヴォロスだとでも言えと? それであの2人を絶望させてどうするというんだ?』
『絶望って、そこまでするかなあ……』
『する。絶対にだ』
ラグルスは自分の好感度の低さによっぽど自信があるらしい。
会おうと思えば会えるところにいる家族というものに思うところがないでもないが、そこまで言われてお節介を焼くほどお人好しでもないので彼女は引き下がった。
『まあ、ちゃんとやるから安心してよ』
『……わかったならいい』
それきり黙り込んだラグルスを放っておいて、彼女は船旅を満喫することにした。