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015 1-2-11 宴と後始末

【生きたい】悪役魔術師ラグルスになった女のスレ 4


390:1 ID:V1lLa1n+

 というわけで、アニメとかで“気”を扱う要領で相手に直接魔力流し込んでどうにかしたよ

 純粋なエネルギーによる攻撃……これが私の魔術的頭脳プレイだッ!

 [動画ファイル]


392:名無しの転生者さん ID:uqKO/6oH

 >>390

 頭脳要素あったか?


394:名無しの転生者さん ID:ZaYM4VEH

 >>390

 × 頭脳プレイ

 ○ ゴリ押し


395:名無しの転生者さん ID:9C5y+U4x

 >“気”を扱う要領

 お前ひとりだけ別のバトル漫画してない?

 剣と魔法のファンタジー世界だぞそこは


398:名無しの転生者さん ID:qJfRGTx3

 それで勝ったはいいけど巫女どうすんの?


400:1 ID:V1lLa1n+

 ムカつく巫女にはこうです

 [動画ファイル]


401:名無しの転生者さん ID:k/ngWZ8e

 わっ痛そう


403:名無しの転生者さん ID:fa1nEB/X

 >>400

 頭突きって普通そんな音する?


406:名無しの転生者さん ID:qJfRGTx3

 >>400

 ふたりとも血出てるじゃん


409:1 ID:V1lLa1n+

 私身体強化3回重ね掛けしたんですけど……なんでお互い負傷してるの……

 巫女の頭固すぎない?物理的に


411:名無しの転生者さん ID:uqKO/6oH

 頭突きでイノシシ倒せそう


412:名無しの転生者さん ID:k/ngWZ8e

 なんか巫女涙目になってるね


415:名無しの転生者さん ID:9C5y+U4x

 泣かれるとこっちが悪い気がしてくるな


419:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL

 >>415

 実際は殺されかけてるので頭突きはだいぶ優しい扱いだとは思う


420:1 ID:V1lLa1n+

 ??「お待ちください!」

 ここにきてなんか偉い立場っぽい服装の男の人きた


 ??「数日前にあなたが戦った冒険者たちから事情は聞きました。この度は私の子供が大変なご迷惑をおかけし申し訳ありません!」

 巫女の父らしいです


 なんか巫女父(族長)によると、巫女に出会った時点では家出した巫女を連れ戻してってあの男たちに依頼してて、

 なんか知らん魔術師(私)が男たち倒す→巫女と去る→情報が錯綜したうえ怒られたくない巫女が誤情報に乗っかる→私誘拐犯認定

 って流れだったそうで

 情報を精査した族長が慌てて戦士たちを止めに来たらしい


423:名無しの転生者さん ID:ZaYM4VEH

 >>420

 巫女、はた迷惑すぎる


425:名無しの転生者さん ID:uqKO/6oH

 >>420

 保身でついた嘘がでっかくなってくやつ~


426:名無しの転生者さん ID:RCUT9dEx

 >>420

 それで命を狙われた側としてはたまったもんじゃないな


429:名無しの転生者さん ID:fa1nEB/X

 怒られたくないからってそれは余計怒られるのでは……


433:1 ID:V1lLa1n+

 >>429

 実際なんかめっちゃ族長に怒られてる

 怒られてるっていうかなんか……ものすごくボコボコにされてる……わぁ……(ドン引き)


437:名無しの転生者さん ID:RCUT9dEx

 >>433

 あれじゃね

 自分からしっかりめたくそに子供を叱っておくことで相手の怒りを鎮めるやつ


439:名無しの転生者さん ID:ZaYM4VEH

 >>433

 もちろん叱らないといけない案件ではあるけど>>437みたいな狙いもありそう


440:名無しの転生者さん ID:8g5rJ5Gm

 >>437

 実際イッチは怒り治まっとるな


443:1 ID:V1lLa1n+

 なんか前が見えねェって顔になった巫女に泣きながら謝られたわ……もういいや……

 前々前世のおじいちゃんが嘘ついたら大変なことになるからなるべくするなって言ってたけど

 こういうことだったのかなあ


444:名無しの転生者さん ID:9C5y+U4x

 おつかれ


446:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL

 とりあえず誤解が解けたのはよかったな


447:名無しの転生者さん ID:RCUT9dEx

 >>443

 お前のおじいちゃんもこの状況は想定してないと思うけど


450:名無しの転生者さん ID:ZaYM4VEH

 なんとか一件落着だな


448:1 ID:V1lLa1n+

 族長が宴でおもてなししてくれるって言うから参加してくる


453:名無しの転生者さん ID:uqKO/6oH

 いってら



*****



 夜が更けて、東の空が薄明るくなった頃。

 転変の一族の里は宴でにぎわっていた。

 

「いやぁ魔術師どのは武勇だけでなく、酒もお強いですなぁ~」


 騒がしい空気に身をゆだねモリモリ食事を楽しんでいた彼女に、戦士の1人が話しかけてきた。

 彼女は一滴も酒を飲んでいないのだが、一体何を見て酒に強いと判断したのか。この戦士は酔っ払っている。

 酔っ払いに彼女が内心少し引いているとまた別の戦士が話しかけてきた。


「魔術師どのは魔術だけでなく、体術にも優れているとか? ぜひわしとお手合わせしてくだされ~」

「ああっ、俺も! 俺もぜひお願いします!」


 戦士たちが彼女との手合わせを望み、群がってきた。

 

 ——酔っ払い相手なら、言葉より肉体言語の方が話が早いかな。意識が無ければ絡み酒もできないだろうし。

 

 そう考えた彼女は、すっくと立ちあがり拳を構えた。


「いいだろう。望む奴全員と戦ってやる」


 その言葉に酔っ払いたちが盛り上がる。

 宴は戦士たち全てが酒か手合わせで倒れるまで続いた。



*****



【生きたい】悪役魔術師ラグルスになった女のスレ 4


505:1 ID:V1lLa1n+

 もてなされるはずの宴でなぜ私が介抱する側にまわっているのか?

 その謎を解明するため、私は大森林の奥地へと向かった——。

 [画像ファイル]


508:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL

 >>505

 半分ぐらいはお前が倒したせい


509:名無しの転生者さん ID:9C5y+U4x

 自業自得だろ


511:名無しの転生者さん ID:qJfRGTx3

 死屍累々って感じだけど生きてる?


514:1 ID:V1lLa1n+

 ちゃんと全員生きてる


 族長「しかし魔術師様は身体強化の使い方が特殊ですね……。このような方法は見たことがありません」

 身体強化は普通重ねがけ出来ないし、かける場所を限定もできないらしい

 なんか周りの人たち皆驚いてる

 へぇ~

 …………今こそあのセリフを使う時!?


 ———— またオレ何かやっちゃいました? ————


516:名無しの転生者さん ID:Ldh7TgdZ

 >>514

 「執筆をやろう」の主人公ちゃうねんぞ


519:名無しの転生者さん ID:hEr0iNE/

 >>514

 Web小説主人公はカキヨミかなんかでやってもろて


522:名無しの転生者さん ID:k/ngWZ8e

 >>519

 やろうもカキヨミも多分イッチの世界には存在しないけどね


523:名無しの転生者さん ID:RCUT9dEx

 「また」もなにも初めてだろうが


520:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL

 >>514

 そのセリフはあくまで無自覚かつ善性の人間が使って初めて活きるのであって

 お前みたいにドヤドヤしてる奴が使うセリフではない


527:名無しの転生者さん ID:8g5rJ5Gm

 やろう系やめーや


531:名無しの転生者さん ID:ZaYM4VEH

 >>527

 環境だけ見たらなんかの主人公みたいなのにな

 中身がコレだからな


525:1 ID:V1lLa1n+

 隙あらば主人公的なセリフ言いたい

 主人公のセリフじゃなくても言えるチャンスがあれば言いたい


 聖物もハズレだったし宴の後始末も終わったし休んでまた次のダンジョン行くわ


526:名無しの転生者さん ID:9C5y+U4x

 >>525

 いってらっしゃい


530:名無しの転生者さん ID:5PZyVgBL

 >>525

 勇者に気をつけろよ


532:名無しの転生者さん ID:wCqsy9zr

 スレ主、言ってみたいセリフ100選とかありそう



*****



 宴も終わり、ラグルスが体を休めた次の日の朝。

 里の出口にラグルスと族長、そして戦士たちがいた。

 

「魔術師様のご多幸を心から祈念しております。お身体にはお気をつけください」

「ああ。……貴様らも息災でな」


 手短に言葉を返し去っていくラグルスの背を見送る。

 

 ——彼があの“禁忌の魔術師”とは。……想像とはかなり印象が違ったな。

 

 族長は彼の正体に気づいていた。以前に人相書きを見たことがあったのだ。

 噂とは誇張されるのが常だが、ラグルスの魔術の実力は噂以上だった。使い方というか、方向性は族長が考えていたものとはかなり異なったが。

 しかしその人柄は噂されているようなものではなかったように思う。

 自身が殺されかけてなお彼は誰1人として殺さなかったし、戦闘の後も、手合わせの後も、戦士たちを回復してやっていた。

 もしも彼が噂どおりの人物であったなら今頃里は壊滅していただろう。

 族長はラグルスが世の人々の認識と違った人柄であったことに感謝しつつ、彼の無事を一族の神に祈った。


 こうしてゲイン効果——いわゆる不良が野良猫に優しくするとなんだかとっても良い奴に見えるアレ——も相まって、ラグルスの評価がひっそりと確実に上がっていくのだった。


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