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最終章 『春のマリア』  作者: 松島 雄二郎
課外実習編
183/362

白角の騎兵

 課外実習の開始日を訂正。十月十日からです。




 久しぶりに訪れた考古工学部のガレージは懐かしい香りがした。……嘘こいたわ、昨日も来たわ。何なら始業式にはここから登校したわ。


「うへえ、アルコールくせえ……」


 扉を開けただけでぶわーって溢れ出してきたアルコール臭気の漂う部室内にはレリア先輩たち四人が顔真っ赤になって転がっている。酒瓶を抱いて眠るレリア先輩を抱いて眠るアルフォンス先輩は正気の行いかな? 起きた時殺されるとか考えもしなかったの?


 って! 俺が起きた時あんたバイクを抱いて寝てたじゃん! 一回起きてからそれってこと!?

 アルフォンス先輩の勇気にマジビビリしていると……起きた。


「んあ! リリウスか、どうした忘れ物か?」

「違いますよ」


 どうせ必要になるだろうと用意してきた、キンキンに冷えた水差しから、水をドバドバかけていく。頭に直接ぶっかけられてるアルフォンス先輩が天国にいるような顔になってる。


「おおおお……生き返るとはこのことか……」

「できる後輩に感謝してくださいよ」

「本音を言えばコップで貰いたいね」


 どうやら頭がしゃっきりしてきたらしい。


 外道先輩一号にはコップと水差しを押し付けて、ガレージのシャッターを開く。換気で取り入れた真昼の空気にはすでに涼やかなものが混じっている。

 帝都も十月だ。夏はとっくに終わって短い秋に入っている。課外実習が終わる頃には本格的な冬が訪れているだろう。


 水差しを一本飲み切ったことでようやく人心地ついたらしい。目つきがしゃっきりしているアルフォンス先輩が飲み残しのある酒瓶をぐいっと傾けている。


「それで、何を聞きたい?」

「悲しいね。善意だとは考えてくれないんですねえ」

「キミにそんな健気な心があったなら今頃キミの周りに多くの人の輪が生まれているだろう。下心もなくこんなマネをしてくれるだなんて明日世界が滅びるって予言と同じくらい信じられない」


 言ってくれるじゃねえか。それともある種の信頼かねえ。

 情報収集の一環であるのは確かだから否定できねえけどな。


「合同の課外実習がグラッツェン大迷宮に変更だそうですよ」

「ほぅ、となればドゥシス侯爵領か。何を聞きたい?」

「適当にくっちゃべってほしいんですよね」

「知ってることは全部話せってわけだ。結構高くつくが構わないか?」


 無料でしゃべってくれるなんて最初から考えちゃいない。ただどれくらいの値段が付くのかはクソ外道の胸一つってのが問題だ。


 学院では貴族家の情報も手に入る。それも地図と公の資料を眺めているだけじゃ絶対にわかりっこない重要な情報だ。何かと金の掛かる学院生活を豊かにするための学院生の副業って認識で構わない。

 伯爵家子弟の肩書きは伊達じゃない。社交界に疎い俺とは違って派手に遊び歩いていたアルフォンス先輩の頭の中には金貨を出しても惜しくはない情報が山ほどあるのさ。


「じゃあまずは善意の範囲内での無料の情報だ。ドゥシス侯爵家は帝国創設期にまで遡る古い家だ。大ドルジア帝国という枠の中で他領主を相手に幾度も戦いを仕掛けて領土を広げてきた極めて厄介な家でもある」


「野蛮な家ですね」

「それあっちでは言うなよ。人は真実を突きつけられると怒り出すものなんだ」


 保有戦力は侯爵家という地位から想像できる額面戦力よりもかなり多め。大まかな税収。特産品。主に出してある交易品……

 けっこう色々しゃべって貰えたがこれが無料の範疇なのか。


「とりあえず金貨を十枚ほど出せばお話いただけますかね?」

「十枚分はしゃべろう。グラッツェン大迷宮についてでいいかな?」

「そっちは冒険者ギルドを頼りますよ、他の話をお願いします」

「儲け損ねたか。情報収集は多角的にって教わらなかったのか?」

「先輩から冒険者ギルドよりも詳しい情報が出てくるとは思えませんので」


 噴き出されてしまったぜ。


「そりゃあそうだ! まったく手強い後輩だ」

「優しくない先輩相手ならこんなもんでしょう」

「随分と親切にしてやってるつもりなんだがね。じゃあ金貨十五枚でドゥシス侯爵家内の派閥とその関係性、本家の人間関係でどうだい?」

「そういう話なら喜んでお支払いしますとも」


 アルフォンス先輩がドゥシス侯爵家の内情をべらべらしゃべっていく。ありがたく聞いている俺は内心冷や汗ダバダバだ。

 マジで怖いなこの人。幾ら何でもここまで出てくるとは思ってなかったわ。


 貴族の内情を調べたい時は貴族にしゃべらせるに限る。平民の情報屋や冒険者ギルドからは絶対に出てこないスキャンダルを山ほど知ってるからだ。もちろん後で裏付けを取るにせよ、これで金貨十五枚ならたしかに親切にしてもらってる方だわ。


「そうそう、ドゥシスの騎兵部隊が先導するんだよな? だったら面白いものが見られるぞ」

「面白いものですか?」

「帝都入りしているのはおそらくは白角隊だろう」

「なんでわかるんですか?」

「先日私を恋しがる淑女から熱烈なラブレターを貰ったのでね」


 懐から取り出した手紙にキスをするクソ外道先輩である。

 伝説の八股事件の犯人はさすがだぜ。学院中の男の恨みを買って街中でリンチされたところをレリア先輩に拾われたエピソードとか本当に笑ったわ。そのあと真実の愛に目覚めたとか言い出して今度は八人の恋人たちからリンチされかけたエピソードまで付いてるから完璧だ。


「彼女の所属は白角隊でね。詳細は話してもらえなかったが時期的に考えてまず間違いない」

「恋人自慢をしたいって?」

「いいや、クロードの面白い顔が見られるって話だ」


 陰湿に嘲笑するアルフォンス先輩はクロード会長が大大大のだいっきらいだ。同い年ってことで比べられることも多く、美貌の他に取り柄のないアルフォンス先輩は昔から嫌な思いをしてきたそうだ。

 学院に入ってからも正義漢面をするクロード会長と反りが合わずに反目し合い、時には訓練にかこつけて成敗されてきたらしい。その腐った性根を叩き直してやるって奴だ。


「先輩、俺もこんなことは言いたくないのですが心根を入れ替えてはどうですかね?」

「鏡を見ながらもう一度同じセリフを言ってみろよ。いまの私と同じ気持ちになれるぞ」


 やめておこう、鏡が割れてしまう。


 情報収集の間に起き始めたレリア先輩たちを介抱したりカフェで軽食を包ませて遅めの昼食にしたり、夜はギルドで情報収集。準備だけが着々と整っていく。

 こういうのが大人になるってことなんだろうな。行き当たりばったりの出たとこ勝負ではなく、十全に準備を整えて最高の仕上がりでゲームを始めるのが大人の勝ち方だ。



◇◇◇◇◇◇



 十月十日がやってきた。学院の正門広場に整列する213人の在校生が課外実習に参加する実数であり、クラス単位で整列する生徒の中に俺の姿もある。

 この213人の中にはすでに愛馬を連れている者もいるが大半はそうではない。学院貸し出しの馬は総数の関係もあり、この人数には対応できない。

 だから今回のドゥシス侯爵領までの移動にはドゥシス候計らいの下で馬のレンタルが行われる。


 今は候の騎兵部隊と共にレンタル馬が来るのを待っているところだ。


「しかしマリアの馬は何事だよ」


 俺の知り合いに関しては馬持ちが多い。

 お嬢様は愛馬というか白毛の大虎ガイアルビーストに騎乗している。デブも実家から大きな軍馬を呼び寄せている。ウェルキンも普段は親戚の家に預けてある愛馬を用意している。


 その中でも一際異彩を放つのがマリアの連れているユニコーンだ。ユニコーンは通常の生き物よりも精霊に近い生き物だ。契約を行い、それが守られる限り契約者に従うという格式の高い生き物だ。

 しかしマリアの連れているユニコーンは霊獣というか神獣の風格がある。全身が薄らと発光しているし、装飾品も妙に凄いし、とにかくやべー馬だ。角から稲妻を出しても驚かないね。……いや普通に出しそうだわ。


「なにそれ、つか今どっから出した?」

「これ霊馬を呼び出せる神器なんだ」

「なにそれ俺も欲しいんだけど」


 って言った瞬間にユニコーンの野郎がガンくれやがった。

 お前のような汚れたニンゲンを乗せるくらいなら見事戦って果てると言わんばかりの勇猛な眼差しをしやがる。


「リリウスにユニコーンは無理でしょ。ナシェカちゃんくらいの純真な心が無いとねえ」


 って言った瞬間だ。ユニコーンがナシェカへと不浄なる者よ去れ!と言わんばかりのドギツイ視線を浴びせた!

 波動出てる波動出てる! やべえ、面白すぎて笑いを堪えられねえ!


「こいつ人を見る目があるな!」

「さすが巨悪……」

「ちょ……、この馬畜生の目腐ってんじゃないの……?」


 みなさん、これがユニコーンから拒絶された女の顔ですよ! やべえ、マジで面白すぎる!


 諦めの悪いナシェカがユニコーンを撫でようとして角で手を弾かれてる。無理無理、お前じゃ無理だよ汚れすぎている。ユニコーン様が乙女しか乗せないって本当だったんだな!


 クソほど笑っていると青空にトランペットの音色が高らかに響き渡る!

 開け放たれた学院の正門から入ってきた大量の騎兵が三枚の縦列を作って俺らの間をグルグル回る。襲撃…いやデモンストレーションかな? ドゥシス候の旗を掲げているし襲撃ではなさそうだ。


 右回り。左回り。右回りと俺ら学院生の組んだ方陣の周りをグルグル回る、素晴らしい騎兵馬術のデモンストレーションを終えた騎兵が今度は相対するように陣を組む。一糸乱れぬ見事な方陣だ。

 再びトランペットが高らかに鳴り渡る。


「ドゥシス侯爵旗下『白角隊』此処に推参! 夜露死苦ぅ!」

「「夜露死苦ぅ!」」


 いや、族だったわ。頭に暴走のつく族だわ。真っ白な特攻服にリーゼントヘヤーの女達が気合いの入った挨拶から入りやがった。

 応対に出るクロードの顔が完全に引きつっている。あー、これか。アルフォンス先輩の言ってた面白い物ってこの顔なのか。


「我らがルーツであるアレクシス侯爵家の方の護送ができるとは白角隊の誉れ。剣神の末裔よ、共に走ろう!」

「あー、うん、名高きドゥシスの白角隊と並ぶ幸運に感謝を。それでは……」


 顔の引きつってるクロードがどうにか調子を取り戻そうと色々言っている。そしてクロードが何か言えば言うほど白角隊のみなさんの顔色が「アアン?」って感じに悪くなっていく。人相の話だ。


「それでは連れて来ていただいた騎馬の貸与を……」

「シャバ僧が」


 やべえ、こっちはこっちで面白い。

 シャバ僧呼ばわりされたクロードが二の句を失い、白角隊長が奴を無視してレンタル馬の貸し出しを始めた。クロードのほっぺがヒクついてて笑うわ。こんな顔見たことねえ!


 どっかから大笑いの声が聞こえてくるがたぶんアルフォンス先輩だな。ぜってえ腹を抱えて笑ってるわ。


 ここでお嬢様が俺を見上げてきた。恋しちゃいそうな俺の心臓よ鎮まれ。


「のんびり構えていると置いていかれちゃうわよ。早く借りてきたら?」

「言ってませんでしたか?」

「ほえ?」


 LM商会の敷地にはエストカント市で購入した支援用トレーラーが停めてある。今回はこのトレーラーを俺とナシェカの交代で運転するって話がついている。

 高難度迷宮と噂のグラッツェン大迷宮で最高ランク兵装の完熟訓練をしようって話になり、長期間の運用には整備用トレーラーも必要なので持っていくのだ。別に五日間も馬に乗りたくないからってわけじゃないぜ。

 そんな理由ではないが五日間も馬に乗るとケツの皮が破けると思う。マジで。


「あれかぁ」


 お嬢様もエストカント市からの帰りに乗ってるからどんな乗り物かは知ってるよね。当時は塞ぎ込んでてほとんど寝てたけど。


「騎乗しての目的地までの移動も訓練の内なのだと思うけど先生の許可は取ってあるんでしょうね?」

「もちろん許諾を得ていますよ。……先生にはトレーラーが珍しい騎獣か何かに聞こえたのかもしれませんがね」

「後で怒られそうねえ」


 文句くらいは言われると思うけど俺とナシェカしか運転できない、俺達用の超重量兵装を積んでいる軍用兵器だって言えば引き下がると思う。俺達の馬術の成績が『優』なのもかわす材料になるしね。


「じゃあ俺らは先に向かいます。後で合流しましょう」

「ずるいわ」

「もしゃ。本当にねえ」


 それはおそらくケツの痛みの話だ。馬に長時間乗るとね、それだけはどうしてもね。


 こうして課外実習に向けてドゥシス侯爵領を目指す旅が始まった(BGM省略)、君は知るだろう(死亡フラグポエム省略)

 あー、なぜかあのBGMを思い出すと絶望的な旅が待ち受けていそうな予感がしてきた。



◇◇◇◇◇◇



 ドゥシス侯爵領を目指す約400騎とトレーラー一台の旅は順調で現在は第一キャンプである。……キャンプとは言ったが普通に町に宿泊だ。


 400騎ともなれば馬の食事を用意するのも大変だ。基本的には朝に出発して昼頃に到着する都市にある、軍の施設に入って休息する旅程となっている。


 目的地であるドゥシス侯爵領の迷宮都市レギンビークは直線距離で約400キロ先にある。もちろんこれは直線距離でしかなく、実際に街道は危険な場所を避ける形で敷設されている。

 ここは魔物のいる世界で、森や沼地は超危険地帯だ。街道を山に通すのだってどうしてもその必要がない限りは極力避ける。街道敷設の条件がそれなりの荷を載せた一頭立ての馬車を基準にしているからだ。

 馬車がのぼれないような急こう配の丘には街道を通さない。馬が潰れてしまう山道などもっての他だ。魔物の多い土地に街道を通す馬鹿がいるわけがない。

 よって街道というものはけっこうぐねぐねしている。なるべく直線になるように通そうと心掛けながらも結果としてそうなっている。


 朝に帝都を出て昼頃に到着した都市で翌朝まで休息。現代日本の感覚で言えばまだ行けると思われそうだが目的地までの先は長いんだ。馬には可能な限り余裕を持たせるという騎兵の感覚に照らせばこれは正しい。

 夕方まで馬を酷使すると翌日に確実に響く。嫌がって厩舎から出たがらない馬も出てくるだろうし、ライダーへの不信感も募る。信頼できない乗り手には馬は心を閉ざす。俺だって変な扱いをする依頼主のクエストなんて受けたくないしね。


 旅程二日目。雨の降りそうな暗雲の下を走る騎兵の群れからやや離れて走るトレーラーにパインツ先生が乗馬と共に寄ってきた。

 並走するパインツ先生には賄賂代わりに食べていたサンドイッチを渡してあげよう。


 モンスタートラックみたいなトレーラーから渡そうとするので、先生が頑張っても取れない感じが出ているけど俺の優しさだけは感じてほしい。それが内申点に影響してほしい。


「食べます?」

「要らん! お前は本当に姑息というか楽に逃げようとするな……」

「必要な装備なんですって」

「お前の話は理解している。だが学院は騎兵戦術の意味でこの移動そのものも訓練だと考えているのだ。同じ水準、同じ兵科、一糸乱れぬ統率こそが現代戦術の基本であるからだ」

「仰いますことは理解しておりますがね、俺達のような特化戦力の個性を潰して兵団運用させようというのが理解に苦しみます」

「あーいえばこういう。お前の兄貴達はもう少し素直だったぞ」


 マジで、ラキウス兄貴も?

 いやありえんな。俺に言うことを聞かせたければ俺を倒してからにするんだなって言いそう。何なら言う前に剣を抜いてそう。むしろ殺した後に言いそうなセリフだ。


 会話が止まったのを見計らって、暇そうに運転してるナシェカがとんでもない声を出す。


「ダメ! リリウス、そんなっ、先生の前で恥ずかしい!」

「何をしているんだ!?」

「先生、これはナシェカの自作自演です。俺の評判を貶めようとする悪戯です」

「あん! そこはダメぇ!」

「マジで殴るぞてめえ!」

「本当か? 先生はお前を信じてもいいのか……?」


 頼むから信じてくださいよ。白昼堂々カーセックスなんて俺がするわけがないじゃないですか。みんなに見られるかもしれない状況でそんなまねをするわけが……

 ダメだ、俺は本当にそんなことはしないけどリリウスならやりかねないって思われそうな気がする。


 移動は幸い雨に降られるなどのアクシデントもなく、順調に四日目の旅程を消化。

 ここで白角隊長から提案があった。


「幸い馬達の疲労も抑えられております。宿営の予定を繰り上げてレギンビークまで進めても問題ないと進言します」

「ここからレギンビークまではどの程度ですかな?」

「並足で二時間。一時間の休息の後に発てば無理なく日暮れ前に到着します」

「なるほど、それならば……」


 課外実習における責任者のパインツ先生の判断で四日目の宿営を止めて目的地へと一気に向かうことになった。


 レギンビーク。レギンってのは幻獣の名前であり広義の意味では強い翼を持つ猛禽類を指し、ビークとはクチバシだ。

 荒れ果てた荒野に存在する大渓谷に架かった、クチバシのように尖った天然の掛け橋の上に立つ町が目的地であるレギンビーク市だ。


 なんでこんなところに町を建てようと思ったのか不思議な立地だ。地震とか土砂崩れ一発で崩壊して谷底に落ちそうな都市だ。わからん。ジブリとかファンタジー世界の人の考えは本当にわからん。え、こんな危険な町の人口が三万人強ってマジ?

 俺ちょっとこんなところは遠慮したい。住む前にハザードマップは確認するほうだから……


 トレーラーのハンドルを切りながらレギンビークに続く急こう配をのぼっていく。不安しかない。


「クチバシっていうかあばら骨っぽいな」

「例えナイスじゃん」

「この重さのトレーラーで入っていい町とは思えないんだが。入った瞬間に折れて谷底に叩きつけられるんじゃね?」

「あの大きさの町で崩れないのなら平気だと思うんだけどぉ」


 不安しかない。やはり死亡フラグポエムのせいか、激闘ではなく立地で来るとは思わなかったがな……

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